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曇り空の下ですが、満開になった近所の公園の桜です。
今回は、ダマスクローズの紫外線吸収作用に論文の紹介です。
ちょっと難しいかもしれませんが、ダマスクローズの花から抽出された成分で作った日焼け止めが、SPF効果があったという記事です。
＜タイトル＞
Int J Cosmet Sci. 2003; 25(6): 259-65.
Shaheed Beheshti University of Medical Science and Health Services
An in vitro evaluation of various Rosa damascena flower extracts as a natural antisolar agent.
ローザ・ダーマシーナ（ダマスクローズの学術名）の花から抽出した
天然日焼け防止剤の評価（in vitro）
＜抄録＞
The aim of this work was to evaluate ultraviolet (UV) absorption ability of various extracts of Rosa damascena flowers as an antisolar agent.
この研究の目的は、ダマスク・ローズの花のさまざまな抽出物の紫外線吸収能を日焼け防止剤の観点から評価することです。
Extracts were prepared using the following solvent mixtures: water:ethanol (50 : 50), ethyl acetate:ethanol (80 : 20) and ether. The hydroalcoholic and ethyl acetate:ethanol extracts were prepared by maceration, and ether extract was prepared by soxhletion.
抽出物は、水／エタノール（50：50）、酢酸エチル／エタノール（80：20）、エーテルの溶媒混合液を用いて調製しました。
水性アルコールおよび酢酸エチル／エタノール抽出物は浸漬することによって調製し、エーテルはソックスレー抽出（固体から可溶成分を溶かし出すための装置を使った方法）によって調製ました。
Preliminary studies on the extracts prepared confirmed the presence of flavonoids as the major components of all extracts.
調製した抽出物についての予備研究では、すべての抽出物の主要成分としてフラボノイドの存在が確認されました。
Next, the UV absorption spectra (in the range of 200-400 nm) of all extracts were obtained. Results show that all three extracts can effectively absorb UV radiation in the range of 200-400 nm.
次に、すべての抽出物の紫外線吸収スペクトルを（波長200～400nmにおいて）観察した結果、3つすべての抽出物は波長200～400nmにおいて紫外線放射を吸収することが可能なことが示されました。
However, the range giving maximum absorption for the hydroalcoholic, ethyl acetate:ethanol and ether extracts were 200-320, 250-360 and 230-370 nm, respectively.
しかし、最も紫外線を吸収する波長は、水性アルコール200～320nm、酢酸エチル／エタノール250～360nm、エーテル230～370nmでした。
In the next stage, extracts prepared were incorporated into an oil in water cream base (prepared based on preliminary studies), at two concentrations of 5 and 8%. The sun protection factor (SPF) of these creams were determined. Based on the findings, the hydroalcoholic extract seems to give the highest SPF among the three extracts evaluated, when incorporated to the cream base.
次に、調製した抽出物を（予備研究に基づいて調製した）5％と8％の2種類の濃度のウォータークリームベースのオイルと結合させ、日焼け防止指数（SPF）を測定しました。
その結果、クリームベースに結合させた場合、3つの抽出物の中で水性アルコールが最も高いSPF値でした。
On the other hand, by performing a few physicochemical tests on the prepared creams, cream containing 5% ether extract showed the most desirable appearance and stability among the creams investigated.
一方、調製したクリームに、いくつかの物理化学的試験を行った結果、5％のクリームを配合したエーテル抽出物が、クリームの中で最も望ましい形状と安定性を示しました。
The UV absorption ability of these extracts is suggested to be because of the presence of flavonoid compounds within the extracts.
抽出物の紫外線吸収能は、フラボノイド化合物が抽出物中に存在することが原因であることが示唆されます。
However, it should be noted that in order to obtain an effective suncare product with high SPF values, these extracts could be used along with other synthetic antisolar agents.
しかし、ここで注目すべき点は、これらの抽出物が、高いSPF値を有する効果的なスキンケア製品を開発するために、他の合成日焼け止め剤と共に配合することができることです。
いかがでしょうか？
ダマスクローズには、こんな論文もあるのです。
＜参考記事＞
＊ダマスクローズの香りで幸せと美肌を！|動画で3分間エイジングケア
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ありがとうございます。
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