年齢とともに気になってくる肌のハリや弾力の低下。その背景には、真皮に存在するコラーゲンやエラスチンの減少や構造の変化が関係しています。
こうした肌構造の変化に着目したエイジングケア成分として、近年注目されているのがネオダーミル(Neodermyl)です。
ネオダーミルはスイスで開発された化粧品原料で、銅を含むペプチド構造を利用した成分として知られています。銅は微量ミネラルの一つですが、コラーゲンやエラスチンの形成に関わる酵素の働きに関係する重要な要素とされています。
この記事では、ネオダーミルの仕組みや銅との関係、そしてエイジングケアにおける役割について、皮膚科学の視点から整理して解説します。
| 監修・編集責任者コメント |
ナールスエイジングケアアカデミー・美容医療アカデミー 編集長 富本充昭 本記事では、エイジングケア成分として注目されるネオダーミルと銅の関係について、皮膚科学の視点から整理しました。皮膚のハリや弾力は、真皮に存在するコラーゲンやエラスチンなどの結合組織によって支えられています。銅は、これらの構造形成に関わる酵素リシルオキシダーゼの働きに必要なミネラルであり、結合組織の安定性に関係する重要な要素です。ネオダーミルは銅を含むペプチド構造を利用した化粧品原料で、真皮環境に着目したエイジングケア成分として研究が進められています。スキンケアでは単一成分だけに頼るのではなく、保湿や抗酸化ケアなどを含めた総合的なアプローチが重要です。本記事が、エイジングケア成分を理解する一助になれば幸いです。 |
ネオダーミルとは?

「ネオダーミルは、いま注目の新エイジングケア化粧品成分!」で詳しく紹介していますが、スイスの化粧品原料メーカーによって開発されたエイジングケア成分です。
この成分は、銅を含むペプチド構造を利用した原料であり、肌の真皮に存在する線維芽細胞の働きに着目して設計されています。
線維芽細胞は、次のような真皮構造の主要成分を作る細胞です。
- コラーゲン
- エラスチ
- ヒアルロン酸
これらは肌のハリや弾力を支える重要な構造タンパク質ですが、加齢や紫外線などの影響によって徐々に減少・変化していきます。
ネオダーミルは、こうした真皮環境に着目したエイジングケア化粧品原料の一つとして利用されています。実際、「ネオダーミルのしわへの効果のメカニズムと臨床研究」でデータも詳しく紹介します。
【参考記事】
ネオダーミルはシワ対策の化粧品成分|動画で3分間エイジングケア
ネオダーミルに含まれる銅ペプチドの働き

ネオダーミルの特徴は、銅とペプチドを組み合わせた構造にあります。
ペプチドとは、複数のアミノ酸が結合した分子で、肌の情報伝達に関わる物質として化粧品分野でも研究されています。銅ペプチドは、皮膚の修復や再生に関わる研究が重ねられており、GHK-Cuでは創傷治癒や皮膚再生関連遺伝子への影響、さらにコラーゲン生成との関係が報告されています【1】。
銅は体内に存在する必須ミネラルの一つであり、次のような酵素の働きに関わっています。
- 抗酸化酵素
- 結合組織形成酵素
- 代謝酵素
ネオダーミルは、このような銅の生理学的役割とペプチドの機能性を組み合わせた設計が特徴です。
そのため、真皮の構造を支えるコラーゲンやエラスチンの環境に着目したエイジングケア成分として紹介されています。
銅が肌に重要な理由

銅は微量ミネラルの一つですが、皮膚の構造維持において重要な役割を担っています。
特に重要なのが、リシルオキシダーゼ(Lysyl oxidase)という酵素です。この酵素は、コラーゲンやエラスチンを結びつける架橋形成に関わっています【2】。
この架橋構造によって
- 皮膚の強度
- 弾力
- 結合組織の安定性
が保たれています。
そして、この酵素の働きには銅が必要とされています。
つまり銅は、コラーゲンを作るだけでなく、コラーゲン構造を安定させる役割にも関わるミネラルなのです。
ネオダーミルとコラーゲンの関係

コラーゲンは、真皮の約70%を占める主要タンパク質であり、肌のハリや弾力を支える土台となっています。
しかし加齢や紫外線などの影響により、
- コラーゲン量の減少
- コラーゲン構造の変化
- 線維芽細胞機能の低下
が起こり、シワやたるみにつながります。
皮膚老化では、真皮の細胞外マトリックス環境が変化し、コラーゲン線維の減少や断片化、さらに線維芽細胞機能の低下が進むことが知られています【3】。
ネオダーミルは、こうした肌の構造変化に対して、真皮環境に着目したエイジングケア成分として開発されています。
現在のスキンケアでは、単にコラーゲンを補うのではなく、肌が本来持つ構造維持機能に着目したケアが重要とされています。
ネオダーミル配合化粧品の役割
ネオダーミルは主に美容液やクリームなどのエイジングケア化粧品に配合されることがあります。化粧品は医薬品とは異なり、肌の機能そのものを変えるものではありませんが、肌を健やかに保つスキンケアの一環として利用されます。
特に、ハリ不足やエイジングサインが気になり始めた肌では、保湿・抗酸化・肌環境サポートなど、複数のアプローチを組み合わせたケアが重要とされています。
ネオダーミルは、その中でも真皮環境に着目したエイジングケア成分として利用されることがあります。
銅配合のナールスのおすすめエイジングケア美容液「ナールスネオ」
エイジングケア美容液 「ナールスネオ」 には、スイスで開発されたエイジングケア成分 ネオダーミル(Neodermyl) が推奨濃度で配合されています。
ネオダーミルは銅を含むペプチド構造を持つ成分ですが、化粧品の全成分表示では原料名ではなく、それを構成する成分が表示されます。そのため、「ナールスネオ」の全成分表示には 「銅」 が記載されています。
ネオダーミルには、肌のハリを支えるコラーゲンに関する研究データがあり、I型コラーゲンとIII型コラーゲンの両方に着目した実験結果が報告されています。具体的には、I型コラーゲンが約1.79倍、III型コラーゲンが約1.93倍に増加したというデータが示されています。

I型コラーゲンは成熟した皮膚の強度やハリを支える主要なコラーゲンであり、III型コラーゲンは若々しい肌に多く含まれるコラーゲンとして知られています。ネオダーミルは、こうした複数のコラーゲンタイプに着目した成分として開発されています。
このような特性から、「ナールスネオ」 は真皮のコラーゲン環境に着目したエイジングケア美容液といえます。また、ネオダーミルに含まれる銅は、コラーゲンやエラスチンの架橋形成に関わる酵素の働きにも関係するミネラルとして知られています。
こうした成分設計により、「ナールスネオ」はハリや弾力の低下が気になる肌のエイジングケアをサポートする美容液として開発されています。
エイジングケアを意識したスキンケアに、ぜひ 「ナールスネオ」 を取り入れてみてください。
| 執筆者コメント |
ナールスコム店長 村上清美 年齢とともに「最近ハリがなくなってきたかも…」と感じる方は多いのではないでしょうか。肌のハリや弾力を支えているのは、真皮にあるコラーゲンやエラスチンといった成分です。ネオダーミルは、そうした肌の土台に着目して開発されたエイジングケア成分の一つで、銅を含むペプチド構造を持っているのが特徴です。今回ご紹介した美容液「ナールスネオ」には、このネオダーミルが推奨濃度で配合されています。毎日のスキンケアは、小さな積み重ねがとても大切です。保湿や紫外線対策などの基本ケアと合わせながら、自分の肌に合ったエイジングケアを続けていきましょう。皆さまのスキンケア選びの参考になればうれしいです。 |
ネオダーミルと銅に関するよくある質問
Q1.ネオダーミルは「塗るボトックス」と呼ばれることがある?
ネオダーミルは一部の化粧品紹介記事などで「塗るボトックス」と表現されることがあります。しかし、「」でも紹介していますが、この表現は医学的な意味ではなく、肌のハリや弾力に着目したエイジングケア成分という意味で用いられることが多い表現です。ボトックス注射のように筋肉の働きに直接作用する医療行為とは異なり、ネオダーミルは化粧品成分として肌環境を整える目的で使用されます。
Q2.ネオダーミルと銅ペプチドは同じものですか?
ネオダーミルは銅ペプチドの考え方をベースにした化粧品原料の一つですが、独自のペプチド設計が採用されています。一般的な銅ペプチドと同一ではなく、化粧品原料として設計された成分です。
Q3.銅は肌にどのような役割がありますか?
銅は、コラーゲンやエラスチンの架橋形成に関わる酵素「リシルオキシダーゼ」の働きに必要なミネラルです。そのため、結合組織の強度や弾力を支える要素の一つとされています。
Q4.ネオダーミルはどんな人におすすめですか?
一般的には、ハリ不足やエイジングサインが気になり始めた肌のスキンケアとして使用されることがあります。保湿や抗酸化ケアなどと組み合わせた総合的なエイジングケアの一環として取り入れるケースが多いです。
Q5.ネオダーミルは医薬品のような効果がありますか?
ネオダーミルは化粧品原料であり、医薬品のような治療効果を目的としたものではありません。肌を健やかに保つスキンケア成分として利用されます。
Q6.ネオダーミルとナールスゲンの違いは何ですか?
ネオダーミルとナールスゲンは、どちらもコラーゲン環境に着目したエイジングケア成分ですが、成分の種類やアプローチの仕組みが異なります。
ネオダーミルは、銅を含むペプチド構造を持つ成分で、真皮の線維芽細胞やコラーゲン・エラスチン環境に着目して開発された化粧品原料です。コラーゲンの研究では、I型コラーゲンやIII型コラーゲンの増加に関するデータが報告されています。
一方、ナールスゲンは京都大学と大阪市立大学(現大阪公立大学)の研究から生まれたアミノ酸誘導体で、コラーゲン産生に関わる線維芽細胞の働きに着目したエイジングケア成分です。コラーゲンやエラスチン、ヒートショックプロテイン(HSP47)などとの関係が研究されています。
このように両者は成分の種類や作用の考え方は異なりますが、どちらもコラーゲン環境にアプローチするエイジングケア成分という共通点があります。そのため、スキンケアではそれぞれの特徴を活かして組み合わせて使用されることもあります。
Q7. 銅が不足すると肌に影響はありますか?
銅は体内に微量存在する必須ミネラルで、コラーゲンやエラスチンの構造形成に関わる酵素「リシルオキシダーゼ」の働きに関係しています。
そのため、体内の銅が不足すると結合組織の形成に影響が出る可能性があるとされています。
ただし、通常の食生活を送っている場合、銅が不足するケースは多くありません。銅は、ナッツ類、豆類、魚介類、ココアなどさまざまな食品に含まれているためです。
スキンケアにおいては、銅そのものを補うというよりも、銅ペプチドなどの美容成分を通じて肌環境に着目したエイジングケアとして活用されるケースがあります。ネオダーミルもその一つで、銅を含むペプチド構造を利用した化粧品成分として開発されています。
Q8. 銅ペプチドとは何ですか?
銅ペプチドとは、銅イオンとペプチド(アミノ酸が結合した分子)が結びついた化合物のことです。皮膚科学の研究では、銅ペプチドは創傷治癒や皮膚再生に関わる働きが注目されており、コラーゲン生成や線維芽細胞の働きとの関係が報告されています。代表的なものにGHK-Cuという銅ペプチドがあります。ネオダーミルも銅を含むペプチド構造を持つ成分で、真皮のコラーゲンやエラスチン環境に着目したエイジングケア成分として開発された化粧品原料です。
まとめ
ネオダーミルは、銅を含むペプチド構造を持つエイジングケア成分で、真皮の線維芽細胞やコラーゲン環境に着目して開発された化粧品原料です。銅は、コラーゲンやエラスチンの架橋形成に関わる酵素の働きに必要なミネラルであり、肌のハリや弾力を支える結合組織の構造維持に関係しています。
近年のスキンケアでは、単にコラーゲンを補うのではなく、肌の構造を支える環境を意識したアプローチが注目されています。ネオダーミルもその一つとして、ハリや弾力の低下が気になり始めた肌のエイジングケアに取り入れられる成分です。
参照論文
PMID: 29986520 DOI: 10.3390/ijms19071987
日本語要旨:銅ペプチドGHK-Cuは創傷治癒や皮膚再生に関連する遺伝子発現に影響する可能性があり、皮膚修復やコラーゲン生成に関わる可能性が報告されている。
PMID: 12577300 DOI: 10.1002/jcb.10413
日本語要旨:リシルオキシダーゼはコラーゲンやエラスチンの架橋形成を担う酵素であり、銅を補因子として必要とする。結合組織の強度や弾力の維持に重要な役割を持つ。
PMID: 25660807 DOI: 10.1159/000371708
日本語要旨:皮膚老化では真皮の細胞外マトリックスが変化し、コラーゲン量の減少や構造変化が起こる。線維芽細胞機能の低下が老化の重要な要因とされる。
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