2026年3月17日

ほうれい線対策はお風呂でできる?ヒートショックプロテイン(HSP)入浴法を解説


毎日鏡を見るたびに気になる、ほうれい線。ファンデーションで隠しても、表情を動かすたびに浮かび上がってくる……そんな悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。

実は、ほうれい線の根本的な原因は「肌のたるみ」であり、その背景にはコラーゲンの品質低下があります。そして、コラーゲンの品質を守る存在として注目されているのがヒートショックプロテイン(HSP)です。

毎日のお風呂を「ほうれい線ケア」に変えるためのHSP活用法を、正しい科学的根拠とともにお伝えします。

村上清美

この記事の執筆者

ナールスコム

店長村上清美

監修・編集責任者コメント
富本充昭

ナールスエイジングケアアカデミー・美容医療アカデミー 編集長 富本充昭

ほうれい線は、真皮レベルのコラーゲン・エラスチンの質と量、さらに表情筋の衰えが複合的に関与する肌悩みです。HSPを増やすアプローチは、細胞レベルでのコラーゲン品質維持を後押しするという意味で理にかなっています。ただし、「お風呂に入ればほうれい線が消える」という誇張は禁物。入浴法は継続的な予防・維持を目的とした生活習慣のひとつとして位置づけることが重要です。

ほうれい線の原因とHSP(ヒートショックプロテイン)

ほうれい線の原因

ヒートショックプロテインでシワやほうれい線のケアができる」って本当でしょうか。

まず、お風呂の話の前に、ほうれい線とヒートショックプロテインについて考えてみましょう。

1)ほうれい線はなぜできるのか

ほうれい線は、鼻の両側から口元にかけて伸びる溝状のシワです。その主な原因は以下の3つです。

  • 真皮のコラーゲン・エラスチンの減少によるハリ・弾力の低下
  • 表情筋の衰えによる頬のたるみ・下垂
  • 皮下脂肪の移動(重力による下垂)

なかでも最も根本的な原因として、コラーゲン・エラスチンの「量」と「質」の低下が挙げられます。コラーゲンは肌に弾力とハリを与える主要な構成成分ですが、加齢とともに産生量が減少し、さらに品質(構造の正確さ)も落ちていきます。

2)コラーゲンの「質」を守るHSP47

コラーゲンは3本のポリペプチド鎖が絡み合った「3重らせん構造」を持っています。この正確な構造を形成するために不可欠なのがHSP47(ヒートショックプロテイン47)です。

HSP47はコラーゲン専門の分子シャペロン(介添えたんぱく質)として、コラーゲンが正しい形に仕上がるまで付き添い、誤った構造になることを防ぎます。HSP47がなければ、コラーゲンは量が多くても正しい構造を持てず、肌のハリや弾力の維持に貢献できません。このようにHSP47はコラーゲンの品質管理に重要な役割を持つタンパク質です。実際に、皮膚線維芽細胞ではHSP47の発現増加とI型プロコラーゲン産生の増加が関連していることが報告されています【1】。

3)HSP70はほうれい線に効く?

HSP70は、紫外線や酸化ストレスなどによる細胞ダメージを修復する働きを持つ代表的なヒートショックプロテインです。こうした細胞保護作用を通じて、肌老化の予防に関与すると考えられています。また、HSP70の発現を誘導することで紫外線による皮膚老化が抑制される可能性も報告されています。動物モデルでは、HSP70誘導により紫外線によるシワ形成や細胞外マトリックスの変化が抑えられたことが確認されています【2】。


お風呂でHSPを増やす|HSP入浴法の基本

HSP入浴する女性

1)なぜ入浴でHSPが増えるのか

HSPは熱・紫外線・精神的ストレスなど、さまざまなストレス刺激に応じて増加します。なかでも「加温(体を温める)」は、最も効率よくHSPを増やせる方法のひとつとして研究されています。

伊藤要子先生(HSPプロジェクト研究所所長・医学博士)が提唱するHSP入浴法は、体の深部体温を一定程度引き上げることでHSP70を中心にHSPを増やし、細胞の修復力・免疫力を高めることを目的としています。

2)HSP入浴法のポイント|温度・時間・頻度

HSP入浴法の具体的な条件については諸説があり、伊藤先生の著書や専門記事を参照することをお勧めしますが、一般的なポイントとして以下の点が挙げられます。

  • 深部体温を38℃以上(体感では少し熱いと感じる程度)に保つことが目安
  • 入浴後は体をしっかり保温し、HSPが増加するタイミングを逃さない
  • HSPは増加から2日後にピークを迎え、その後減少するため週2回程度のペースが推奨される
  • 心疾患・高血圧・糖尿病などの持病がある方は必ず医師に相談してから実践する

3)HSP入浴法でほうれい線に期待できる効果

HSP入浴法でHSP70を増やすことによって、コラーゲンを分解する酵素(MMP)の活性が抑制され、さらに細胞全体の修復力が高まることが研究で確認されています。

これによって真皮のコラーゲン環境が整い、ほうれい線の予防・進行抑制に間接的に貢献すると考えられます。ただし「入浴法でほうれい線が消える」ということではなく、「肌の基盤を整え、悪化を防ぐ生活習慣の一つ」として捉えることが大切です。

【参考記事】
「ヒートショックプロテイン加温健康法」の活用法と内容・特徴
「42℃温めで素肌美人」を活用してアンチエイジングとエイジングケア


入浴法 × ナールスゲン|ほうれい線への相乗効果

1)HSP47とHSP70増やすナールスゲン

Hsp47のはたらき

HSP入浴法が「体の内側からHSP70を増やす」アプローチであるのに対し、ナールスゲンは「肌の外側からHSP47をサポートする」アプローチです。

ナールスゲンは京都大学の研究から生まれたエイジングケア成分で、線維芽細胞を活性化してコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の産生を促します。さらに、ナールスゲン推奨濃度での使用でHSP47が約1.3倍増加するという科学的データがあります。また、HSP70も増やすことがわかっています。

2)「内側×外側」の組み合わせが理想のほうれい線ケア

ほうれい線対策を体系的に考えると、以下のような層構造になります。

  • 生活習慣の基盤:十分な睡眠・バランスの取れた食事・紫外線対策
  • 体の内側からのHSPサポート:HSP入浴法(週2回程度、HSP70を増やす)
  • 肌の外側からのHSPサポート:ナールスゲン配合化粧品(HSP47を増やし、コラーゲン品質を維持)
  • 必要に応じた美容医療:重度のたるみには美容クリニックでの相談も選択肢

どれかひとつで解決しようとするより、この階層を意識して取り組むことが、長期的なほうれい線対策につながります。

【参考記事】
HSP化粧品とは?特徴は効果を考える!
テレビや雑誌で話題沸騰!HSPが美肌とエイジングケアに欠かせない理由
シミを予防するHSP(ヒートショックプロテイン)の効果とは?


入浴後におすすめのHSP化粧品はナールスピュア

エイジングケア化粧水ナールスピュア

ナールスゲン配合化粧品を、HSP入浴の後でお風呂上りに使えば、ほうれい線ケアを、よりサポートできそうです。

そんなナールスゲン配合のほうれい線対策におすすめナールスピュアです。

ナールスピュアは、京都大学と大阪市立大学(現大阪公立大学)の共同研究から生まれたエイジングケア成分「ナールスゲン」を推奨濃度で配合した化粧水です。ナールスゲンは線維芽細胞に働きかけ、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の産生をサポートすることが知られています。さらに、コラーゲンの品質管理に関わるHSP47の産生促進も報告されています。低刺激処方で肌なじみがよく、乾燥やハリ不足が気になる肌をやさしく整えながら、エイジングケアをサポートする点が特徴です。入浴後のスキンケアに取り入れることで、肌環境を整える習慣づくりにも役立ちます。

ナールスピュアとHSP47の関係は「HSP化粧品「ナールスピュア」をご覧ください。

執筆者コメント
村上清美

ナールスコム店長 村上清美

「お風呂でほうれい線対策ができるのですか?」というご質問を、お客様からよくいただきます。入浴そのものが直接ほうれい線を消すわけではありませんが、体を温めることでヒートショックプロテイン(HSP)が増える仕組みは、肌の健康を支える一つの考え方として注目されています。

特にHSP47はコラーゲンの品質に関わるタンパク質であり、ナールスゲンはそのHSP47をサポートする成分として研究されています。入浴で体の内側からHSPを意識し、さらにスキンケアで外側から肌環境を整える。このように生活習慣とスキンケアを組み合わせることが、長く続けられるエイジングケアにつながると感じています。


ほうれい線×HSP入浴法に関するよくあるご質問

Q1. お風呂でほうれい線が改善するのはなぜですか?

直接的に「ほうれい線が改善する」というよりも、HSP入浴法によってHSP70が増加し、コラーゲン分解酵素(MMP)の活性抑制と細胞修復力の向上が期待できるためです。長期的に継続することで、ほうれい線の悪化を防ぐ基盤が整うと考えられます。

Q2. HSP入浴法は毎日やってもいいですか?

HSPは増加から2日後にピークを迎えるため、毎日行う必要はなく、週2〜3回程度が推奨されています。毎日高温の入浴を繰り返すことは、むしろ肌への負担やHSPの過剰刺激につながる可能性もあるため、適切な間隔を守ることが大切です。

Q3. ほうれい線に効くナールスゲン入りの化粧品はありますか?

ナールスゲンを配合したナールスブランドのエイジングケア化粧品(ナールスピュアなど)が、HSP47やHSP70をサポートします。ほうれい線の予防を意識したエイジングケアに取り入れることができます。

Q4. HSP入浴法はいつから始めるといいですか?

予防という観点では早いほど効果的です。30代からHSP47の減少が始まるとされており、目立ったほうれい線が出る前から習慣にすることで、加齢による変化を緩やかにする可能性があります。

Q5. ほうれい線に対して入浴法だけでは不十分ですか?

入浴法は有効なアプローチですが、ほうれい線の改善には複合的なケアが必要です。日焼け止めによる紫外線対策・表情筋を使う習慣・保湿スキンケア・ナールスゲンなどのエイジングケア成分との組み合わせが推奨されます。重度のたるみには美容医療の相談も視野に入れてください。

Q6.HSP70もほうれい線対策の効果がありますか?

はい。ヒートショックプロテインの中のHSP70は、紫外線ダメージで異常を起こしてしまった肌細胞を、一度分解して正常に戻す働きがあります。
つまり、光老化した線維芽細胞を再生し、コラーゲンの生産性を持続させてほうれい線を防ぎます。
また、シミの原因となるメラニンの生産を抑制してシミを防ぎます。

Q7.HSP32もほうれい線対策の効果がありますか?

ヒートショックプロテインファミリー

はい。HSP32(ヘムオキシゲナーゼ-1)は抗酸化反応に関与し、活性酸素による細胞ダメージを軽減する働きが知られています。

活性酸素はコラーゲンやエラスチンを破壊しほうれい線の原因となります。
活性酸素を無害化するHSP32もほうれい線の予防に役立ちます。実際に、HSP32(ヘムオキシゲナーゼ-1)は皮膚線維芽細胞における酸化ストレス応答に重要な役割を持つことが報告されています【3】。

Q8.HSPが医療に使われるって本当ですか?

はい、本当です。
HSPは、どんなタンパク質であってもダメージを受けた部位を見つけて修復します。
タンパク質が正常化することで、病気の治癒にもつながります。
そんなはたらきを利用してHSPを広い範囲にわたってさまざまな病気やストレス障害を軽減するための研究が進んでいます。
これは、HSP(ヒートショックプロテイン)療法と呼ばれています。


まとめ|お風呂とスキンケアで、ほうれい線に向き合う

ほうれい線の根本的な原因は、コラーゲン品質の低下と真皮のたるみにあります。HSP47はコラーゲンの品質管理役として、HSP70は細胞全体の保護役として、ほうれい線の予防に深く関与しています。

毎日のお風呂を「HSP入浴法」として意識的に取り組み、さらにナールスゲン配合化粧品でHSP47を外側からサポートする。内外からの複合アプローチが、ほうれい線対策の一つの理想形です。

予防をしっかり行えば、ほうれい線対策に特別な機器も高価な施術も必要ありません。今夜のお風呂から、細胞の品質管理を意識したエイジングケアを始めてみましょう。


参照論文

【1】Kuroda K, Tsukifuji R, Shinkai H. Increased expression of heat-shock protein 47 is associated with overproduction of type I procollagen in systemic sclerosis skin fibroblasts. J Invest Dermatol. 1998;111(6):1023-1028.
PMID: 9856811 DOI: 10.1046/j.1523-1747.1998.00437.x
日本語要旨: HSP47はコラーゲンに特異的に結合する分子シャペロンであり、全身性強皮症の皮膚線維芽細胞ではHSP47のmRNA・蛋白発現が上昇し、I型プロコラーゲン高発現と並行していた。HSP47は皮膚線維芽細胞におけるコラーゲン産生と密接に関係することが示唆された。

【2】Matsuda M, Hoshino T, Yamakawa N, Tahara K, Adachi H, Sobue G, Maji D, Ihn H, Mizushima T. Suppression of UV-induced wrinkle formation by induction of HSP70 expression in mice. J Invest Dermatol. 2013;133(4):919-928.
PMID: 23096703 DOI: 10.1038/jid.2012.383
URL:日本語要旨: HSP70の発現を誘導すると、紫外線によるしわ形成、表皮肥厚、皮膚弾力低下、細胞外マトリックス変性が抑制された。さらに、線維芽細胞死、炎症細胞浸潤、MMPやエラスターゼ活性化も抑えられ、HSP70が光老化防御に関与する可能性が示された。

【3】Keyse SM, Tyrrell RM. Heme oxygenase is the major 32-kDa stress protein induced in human skin fibroblasts by UVA radiation, hydrogen peroxide, and sodium arsenite. Proc Natl Acad Sci U S A. 1989;86(1):99-103.
PMID: 2911585 DOI: 10.1073/pnas.86.1.99
日本語要旨: ヒト皮膚線維芽細胞でUVA、過酸化水素、ヒ酸により誘導される32kDaストレスタンパク質はヘムオキシゲナーゼであることが示された。これはHSP32(HO-1)が酸化ストレス応答に関わる主要な防御因子であり、皮膚細胞を酸化ダメージから守る仕組みに関与することを示す基礎的研究である。

SNS Share

\ この記事をシェアする /