今回は、近年注目されているAIを次世代の医療技術開発に活用する興味深い取り組みとして、日本大学生産工学部マネジメント工学科の研究事例をご紹介します。
心不全のリスクを表す指標「肺動脈楔入圧(PAWP)」の測定値を回帰として推定する人工知能の開発に成功した事例です。
1.日本大学生産工学部マネジメント工学科(大前研究室・豊谷研究室) 概要
日本大学生産工学部マネジメント工学科(大前研究室・豊谷研究室) では、より良い機械学習を実現するための学習理論について研究しています。
どんな情報をAIに予測させるのがいいのかを定式化して実現可能な計算量で探索・発見する「特徴量探索問題」、少ないコストで良いものを発見する手法である「サロゲート最適化」など、機械学習の理論を深め、それを実社会に役立つ形で応用するための最先端の研究に取り組んでいます。
2.AIを活用した次世代医療技術開発
(画像:日本大学生産工学部マネジメント工学科)
本研究室は、AIと機械学習の理論を用いて、医療技術の進展に貢献する取り組みを行っています。
日本最大の総合大学のメリットを活かして医学部と共同で、AIによる次世代医療技術の開発を行なっています。具体的には腹腔鏡手術においてリアルタイムのカメラ映像から癌や腫瘍などの疾患部を機械学習によって自動検出する研究も行っています。
また、レントゲン画像に基づく、心疾患などの機械学習による画像診断の研究等も行っています。
その成果として、心不全のリスクを表す指標「肺動脈楔入圧(PAWP)」の測定値を回帰として推定する人工知能の開発に成功しました。この研究を発展させることで、入院時・退院時の患者に適用し、長期生存率(2〜4年程度)との関連を分析しました。その結果、本研究室が開発した人工知能が、心不全患者の長期予後予測を行えることがわかりました。これにより、心不全により入院している患者をどのタイミングで退院させると良いのか、判断する材料を得られることになります。
参考:人工知能による心不全患者の長期予後予測/日本大学生産工学部マネジメント工学科
<編集長コメント>
AIによる機械学習は医療やヘルスケアの分野で期待されていますが、実用化を進めるためには、医学の知識や臨床経験を持つ医師とAIや機械学習の専門家がタッグを組むことが重要です。
日本大学には幸いそのリソースがあるため実現できた研究成果だと言えます。
今後の研究の進展と両分野のコラボレーションによる医療やヘルスケア分野での応用を期待します。
例えば、美容医療におけるシワやたるみなどのエイジングケア治療で、最適な施術の組み合わせの「サロゲート最適化」が応用できても面白い気がします。
3.まとめ
今回は、AIを用いた最先端の次世代医療技術開発について、日本大学生産工学部マネジメント工学科(大前研究室・豊谷研究室)の研究事例をご紹介しました。
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