最近、ヨーグルトを使ったパックが巷で流行しています。
食べ物のヨーグルトを顔に塗ってパックする美容法です。
はたして美肌効果は?
エイジングケア効果は?
また、本当に安全でよいことなのか?
危険性はないのでしょうか?
この記事では、そんなヨーグルトパックのメリットやデメリットについてご紹介します。
- 食べることを目的としたヨーグルトで顔をパックすることは、基本的には誤った使い方です。だから、ヨーグルトパックはおすすめできる美容法ではありません。
- ヨーグルトパックとは、市販のヨーグルトを使って顔をパックする美容法です。小麦粉、はちみつ、塩などを一緒に混ぜて使うこともあります。
- ヨーグルトに含まれるたんぱく質、脂質、カルシウム、ビタミンA、B群、D、Eや乳酸菌、フルーツ酸などがお肌にもよいはたらきをすることから、この美容法が広まりました。
- ヨーグルトパックには、ピーリング効果、シミやソバカスの予防などが期待されます。しかし、その効果がスキンケアアイテム以上であることはありません。
- ヨーグルトパックには、アレルギーやバリア機能低下などのリスクがあります。あえてリスクを冒してまで食べ物を肌に塗る必要性はありません。
京都大学農学部卒医薬品業界歴30年以上の専門家の執筆記事
ナールスエイジングケアアカデミーには月間数十万ページのアクセスがあります。
ナールスコム店長 村上清美
メーカー営業、エステティシャンを経て、現在、ナールスゲン入りエイジングケア化粧品「ナールス」の公式サイト「ナールスコム」の店長として、ナールスブランドに関わる業務全般を担当。
<保有資格>
コスメコンシェルジュ
◆化粧品検定1級
◆日本エステティック協会認定エステティシャン
◆日本エステティック業協会上級認定エステティシャン
◆ソワンエステティック協会認定ビューティーセラピスト
CONTENTS
1.ヨーグルトパックが気になるあなたへ
「ヨーグルトパックに美肌効果を期待できる?危険?」をお届けします。
ヨーグルトパックとは、食べ物であるヨーグルトでフェイスパックをする美容法です。
美肌になった、また、美白効果が得られたなどの情報をウェブサイトなどで見かけます。
女性からそんな情報がたくさん発信されていれば、誰もが試してみたくなりますね。
ヨーグルトそのものは健康や美肌をサポートする食べ物です。
でも、本当にヨーグルトパックによるスキンケアやエイジングケアで美肌になれるのでしょうか?
危険性はないのでしょうか?
結論を先にお伝えすると、食べ物であるヨーグルトをフェイスパックにすることはあまりおすすめできません。
なぜなら、そもそもスキンケアのためにつくったものではありませんし、肌に塗ることで肌荒れやアレルギーのリスクがあるからです。
もちろん、ヨーグルトは安全な食べ物なので、大きな心配はありません。
それでも、食べても問題のないものが、皮膚でトラブルになることはあります。
だから、ヨーグルトパックよりも、自分の肌質や肌タイプにあった化粧品を使ったスキンケアやエイジングケアをおすすめします。
この記事では、ヨーグルトパックに美肌効果を期待できるか、また、そのメリットやデメリットをご紹介します。
「ヨーグルトパックとは何?教えて欲しい。」
「なぜ、ヨーグルトパックで美肌になれるの?メリットやデメリットは?」
「ヨーグルトには、どんな成分が入っているの?お肌によいの?」
「ヨーグルトパックが危険な理由は?何が問題なの?」
「フェイスマスクのほうがよいの?」
などが気になる方は、ぜひ続きをチェックしてくださいね。
<ヨーグルトパックよりエイジングケアフェイスマスクを!>
ヒト幹細胞培養液&ナールスゲン配合フェイスマスク「ナールス リジェ パーフェクトマスク」
*本当にキレイになれる!動画「ナールス60日間美肌プログラム」とは?
2.そもそもヨーグルトに期待できる効果は?
ヨーグルトパックの前に、食べ物としてのヨーグルトについて整理してみます。
1)ヨーグルトとは?
ヨーグルトは、「ヨーグルトは夜に食べるのが効果的!おすすめの食べ方と乳酸菌の効果」で詳しくご紹介していますが、牛乳など乳からつくられる発酵乳の一つです。
濃縮した脱脂乳に脱脂粉乳や砂糖、香料などを加えて、90℃程度で加熱殺菌します。
その後、33〜35℃に冷却し、乳酸菌を加えて発酵、凝固させてつくられます。
ヨーグルトに含まれる栄養素は、たんぱく質、脂質、カルシウム、ビタミンA、B群、D、Eなどです。
これは、原料の牛乳と同じですが、ビタミンB2やカルシウムは、発酵の作用によって、牛乳より豊富なのです。
また、ヨーグルトは乳酸菌のはたらきによって、たんぱく質や脂質などが分解されています。
だから、消化吸収率が非常に高く、牛乳の2~3倍の速さで体内に吸収されます。
さらに、乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)の方でも、下痢などお腹の調子が悪くなるリスクが低いこともメリットです。
2)ヨーグルトに期待できる効果は?
①からだの健康増進効果
ヨーグルトのなかで生きている乳酸菌は、腸内でビフィズス菌などの善玉菌を増やす一方で、乳酸や酢酸をつくって悪玉菌を減らします。
免疫への好影響もあるので、風邪などのウイルス感染症にも効果があります。
そのため腸内環境を整え、便秘を改善するほか、コレステロール低下作用があり、老化や生活習慣病を予防する効果が期待されます。
また、ラクトバチルス属の乳酸菌がピロリ菌を減少させることから、胃潰瘍や胃がんのリスクを小さくする効果が期待されています。
さらに、乳酸菌が免疫細胞のバランスを整え、花粉などのアレルゲンの侵入を防ぐことから、花粉症の予防や軽減にはたらくこともわかってきました。
だから、花粉症による肌荒れの軽減も期待できます。
②美肌効果は?
ヨーグルトに豊富に含まれているビタミンB2は、皮膚や爪、毛髪の発育に深くかかわっています。
だから、お肌の健康にもよいのです。
ヨーグルトを食べることで乾燥肌予防や改善の対策にもなるのです。
また、アトピー性皮膚炎の症状を緩和するはたらきや肌老化の予防も期待できます。
<ヨーグルトや腸内環境の参考書籍>
*便活ダイエット ~便秘外来の医師が教える、排便力がアップする11のルール~(小林弘幸 著、株式会社ワニブックス)
*医者が教える最高の美肌術(小林暁子 著、株式会社アスコム)
*最新医学が教える最強のアンチエイジング(米井嘉一 著、日本実業出版社)
*美しい肌が生まれるところ ‐腸とこころをととのえる‐(山﨑まいこ 著、株式会社ワニブックス)
3.ヨーグルトパックとは
ヨーグルトパックとは、市販されているヨーグルトを使って顔をパックする美容法です。
本来、正しい使い方ではないので、何がヨーグルトパックなのかといわれても、答えはないのです。
一般的には、プレーンヨーグルトと小麦粉を混ぜ合わせてつくられていることが多いようです。
また、はちみつ、塩、オリーブオイルなども一緒に混ぜて使うこともあるようです。
ヨーグルトパックは、こうしてできたものを顔にパックして、数分から10分程度そのままにして、その後、洗い流す美容法です。
4.ヨーグルトパックに期待できる美肌効果は?
ヨーグルトに含まれる成分には、肌にもよい成分がたくさんあります。
だから、肌に塗っても効果が期待できることは確かにあります。
ただし、そもそも「肌用」ではないので、塗ることによる刺激や安全性に配慮してつくったものではありません。
ここで、ヨーグルトパックをおすすめする意味ではなく、成分から見た期待できる効果についてご紹介します。
1)乳酸によるピーリング効果
乳酸は、グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸などと同じフルーツ酸の1つです。
ヨーグルトに含まれる乳酸のはたらきで表皮の古い角質を取ることができます。
その結果、ターンオーバーの促進が期待できます。
つまり、酵素洗顔やピーリングによく似た効果が期待できるのです。
お肌のターンオーバーが遅くなって角質肥厚になった場合や毛穴の黒ずみが溜まっている場合には、ある程度の効果が期待できます。
ただし、ヨーグルトパックによるピーリング効果は、それほど大きな作用があるわけではありません。
その分、皮膚が薄くなったり、刺激を感じるリスクも小さいことがメリットですが、効果もマイルドです。
2)美白効果
ヨーグルトパックの上澄み液には、乳清(ホエー)と呼ばれる栄養素が豊富です。
乳清には、美肌にとって大切なアミノ酸やビタミン、ミネラルなどが含まれています。
また、乳清はメラニンを生成する際、「チロシナーゼ」という酵素のはたらきを抑える作用があります。
そのため、この作用によってしみやそばかすが予防できるのです。
3)紫外線のアフターケア
ヨーグルトにはビタミンAやビタミンEが含まれています。
これらには、酸化を防ぐはたらきがあります。
だから、ヨーグルトパックは、紫外線のアフターケアにもよい効果が期待できます。
しかし、化粧品成分は浸透性や安定性を高めるためにビタミンA誘導体(レチノールやレチノイン酸トコフェリル)やビタミンE誘導体(トコフェロールやトコフェリルリン酸Na)などにしています。
ヨーグルトに含まれるビタミンには、当然ながらそうした工夫はありません。
だから、効果の点では化粧品よりも劣ると考えるのが妥当です。
5.ヨーグルトパックのリスク
1)アレルギーのリスク
乳製品がアレルゲンになる場合は、お肌でもアレルギーのリスクがあります。
また、ヨーグルト以外でも小麦粉などを使う場合は、そのアレルギーのリスクもあるのです。
食べても問題がなくても、肌でトラブルになることもあるので、食べるものをむやみに肌へ使うことは肌トラブルのリスクになってしまいます。
2)敏感肌のリスク
ピーリング効果があるので頻繁に行えば、バリア機能を低下させて敏感肌になってしまうリスクがあります。
また、かゆみが出てしまうリスクもあります。
6.それでもヨーグルトパックを試したいなら
1)化粧品のヨーグルトパックを使う
実は、「豆乳よーぐるとぱっく玉の輿」という製品があります。
これは、化粧品です。
ヨーグルトパックを試したいなら、まずこのスキンケアアイテムを使うこともよい方法です。
ヨーグルト液(牛乳)や乳酸桿菌/豆乳発酵液が配合されています。
また、保湿成分として、グリセリン、BG、スクワランなどが配合されています。
お使いの場合は、ご自身の肌質に合うかどうかはわかりませんので、合わない成分が入っていないか、しっかりと全成分の表示をチェックしてみましょう。
2)自分でつくりたいなら
自分でヨーグルトパックをつくることは、おすすめはできません。
それでも、どうしても試してみたい場合は、自分でリスクを取る前提で行いましょう。
乳酸によるピーリング作用があるので、毎日行わないことも大切です。
また、もちろん消費期限内のヨーグルトを使いましょう。
もし、刺激を感じたり赤みが出るなどがあれば、すぐにやめましょう。
また、症状がひどい場合などは、皮膚科などを受診しましょう。
7.まとめ
ヨーグルトパックとはどんな美容法なのか、また、その美肌効果やメリットとデメリット、危険性についてもご紹介しました。
いかがでしたか?
ヨーグルトパックには、その成分が持つ効果から確かに美肌効果が期待できます。
しかし、食べ物であるヨーグルトをフェイスパックにすることはおすすめできません。
そもそもヨーグルトはパックするためにつくったものではありません。
だから、肌に塗った際の刺激性や安全性に配慮されておらず、肌荒れやアレルギーのリスクがあります。
スキンケアやエイジングケアは、肌のためにつくられたスキンケアアイテムを正しく使いましょう。
この記事「ヨーグルトパックに美肌効果を期待できる?危険?」が、エイジングケア世代の女性の美肌づくりのお役に立てば幸いです。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 やすだともよ)
医学出版社、医学系広告代理店にて編集・ライターとして、医師向け、患者向けの情報提供資材や書籍等の記事の編集・執筆や、国内・海外医学会取材・記事執筆を行う。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
そんな中で、「これは!」という、みなさまの健康づくりのご参考になるような情報ご紹介したり、その時期に合ったスキンケアやエイジングケアのお役立ち情報をメールでコンパクトにお届けしています。
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