乾燥や肌荒れが気になる季節、保湿ケアで最も大切なのが“セラミドクリーム”です。
セラミドは角質層で水分をはさみ込み、うるおいとバリア機能を守る肌の要。
しかし、「どのセラミドクリームを選べばいいの?」「ヒト型セラミドって何?」と迷う方も多いでしょう。
本記事では、スキンケアやエイジングケアの実際と科学的根拠に基づくセラミドクリームの選び方を解説します。
具体的には、ヒト型・植物性・疑似セラミドなど成分ごとの違いから、敏感肌・乾燥肌・エイジングケア世代まで、肌タイプ別に最適な選び方のポイントを紹介します。
CONTENTS
1.セラミドクリームとは?|うるおいとバリアを守る“肌の盾”
乾燥や肌荒れを防ぐ保湿ケアの中でも、最も注目されているのがセラミドクリームです。
セラミドは、肌のいちばん外側にある「角質層」の細胞と細胞のすき間を埋め、水分をしっかり抱え込む“天然の保湿因子”のひとつ。
まるでレンガのすき間を埋めるモルタルのように、肌を守る構造の要となっています。
しかし、加齢や紫外線、間違ったスキンケアなどでセラミドが減少すると、角質層のバリア機能が低下し、水分が蒸発して乾燥やかゆみ、くすみなどのトラブルを引き起こします。
この不足を補い、バリアを立て直すのがセラミドクリームの役割です。
セラミドクリームは、単に肌表面をコーティングするのではなく、肌内部の水分保持機能を根本から整える点が一般的な保湿剤と異なります。
また、肌への刺激が少なく、敏感肌やエイジングケア世代にも安心して使えるのが特徴です。
さらに近年では、ヒト型セラミドや植物性セラミドなど、多様なタイプが開発され、保湿効果だけでなく、ハリ・弾力・透明感の向上にも寄与することが明らかになっています。
正しく選び、毎日のスキンケアに取り入れることで、季節や年齢にゆらがない健やかな肌を目指せます。
この記事では、実践的なスキンケアやエイジングケアの視点と科学的エビデンスを融合し、セラミドクリームの選び方をご紹介します。
また、ナールスのおすすめのセラミドクリーム「ナールスユニバ」も併せて紹介します。
「セラミドクリームがなぜエイジングケアに必要なの?」
「セラミドと保湿クリームって相性がよいの?」
「たくさんあるアイテムからどうやって選べばよいの?」
などが知りたい方は、ぜひ、続きをチェックしてくださいね。
<3分動画でわかるセラミド の保湿力>
<敏感肌対策のおすすめのセラミドクリームなら!>
3種のヒト型セラミド配合!エイジングケア保湿クリーム「ナールス ユニバ」
セラミドクリームのプチプラ~デパコス20選!後悔しない選び方のコツ
<この記事の大切なポイント>
- セラミドクリームとは、セラミドを配合した保湿クリームです。お肌の水分を保持するとともに、蒸散を防ぎます。
- セラミドは、もともと私たちのお肌の角質層にある成分です。角質層の細胞間脂質の50%以上を占める保湿物質で、お肌のバリア機能に重要なはたらきをしています。
- セラミドクリームは、加齢や環境の変化、生活習慣などによって、減っていくセラミドを補うためのアイテムです。ぜひ、上手に選んでスキンケアやエイジングケアに取り入れましょう。
- 人のお肌に近いヒト型セラミドは、保湿力が高く低刺激です。だから、エイジングケアや敏感肌におすすめしたいのはヒト型セラミドクリームです。
- セラミドクリームは、他の保湿成分やエイジングケア化粧品成分にも注目して選びましょう。
<参考記事>
2.失敗しない!セラミドクリームの正しい選び方7つのポイント
ここからは、これまでの解説を踏まえ、セラミド配合保湿クリームを選ぶ際のチェックポイントを紹介します。
ランキングや口コミに頼るだけでなく、成分と処方を理解して選ぶことが、美肌への近道です。
1)ヒト型セラミドが配合されているか?
セラミドクリームを選ぶ際、まず確認したいのはヒト型セラミドの有無です。
ヒト型セラミドは、人の肌にある天然セラミドと同じ構造をしており、浸透性と保湿力が高く、低刺激で敏感肌にも適しています。
成分表示では「セラミド1」「セラミドNP」「セラミドAP」「セラミドEOS」などと記載されています。
特に、複数種類のヒト型セラミドを配合したクリームは、より高いバリア機能改善効果が期待できます。
2)セラミドの配合量はどうか?
セラミドは高価な成分のため、配合濃度によって効果に差が生じます。
成分表示は配合量の多い順に記載されるため、セラミドが上位にある製品ほど含有量が多い傾向にあります(1%以下は順不同)。
価格が極端に安いクリームは、セラミドがごく微量しか入っていない場合もあるので注意が必要です。
また、継続使用が前提の成分であるため、価格と内容量のバランスを考え、無理なく続けられる製品を選びましょう。
近年では、チューンメーカーズなどの「原液セラミドクリーム」のように、高濃度で効果を実感できる製品も登場しています。
3)他の保湿成分は配合されているか?
セラミド単体でも十分な保湿効果がありますが、他の水溶性保湿成分との組み合わせで相乗効果が期待できます。
特に「ナイアシンアミド」「ナールスゲン」「ヒアルロン酸」「コラーゲン」「プロテオグリカン」などは、セラミドと異なるメカニズムで水分を保持し、しっとり感やハリ感を高めてくれます。
複数の保湿成分をバランスよく配合した製品を選ぶと、乾燥しやすい季節でもうるおいが長続きします。
4)エイジングケア化粧品成分が配合されているか?
30代以降の肌には、保湿だけでなくハリ・弾力を支えるエイジングケア成分も欠かせません。
抗酸化作用をもつ「ビタミンC誘導体」「ビタミンE」「フラーレン」「アスタキサンチン」「コエンザイムQ10」「プラセンタ」などは、酸化ストレスを抑え、肌老化を予防します。
また、「ナールスゲン」や「ネオダーミル」は、コラーゲンやエラスチンの産生をサポートし、ふっくらとしたハリ肌を目指せます。
5)お肌への刺激は少ないか?
乾燥した肌は刺激に敏感です。
そのため、セラミドクリームを選ぶ際は、アルコール(エタノール)・PG・合成着色料・合成香料などが少ない低刺激処方を選びましょう。
防腐剤は完全無添加にこだわる必要はありませんが、刺激が気になる方は「パラベン・フェノキシエタノール不使用」などの製品を選ぶと安心です。
例えば、ナールス ユニバはこれらを使用せず、代わりに天然由来のヒノキチオールで防腐効果を持たせる処方を採用しています。
ただし、ヒノキチオールに刺激を感じる方もいるため、「何が無添加で、代替成分が何か」を確認することが大切です。
6)1日あたりの経済性(コストパフォーマンス)
セラミドクリームは継続して使うことで真価を発揮します。
価格だけでなく、容量や伸びの良さも含めた1日あたりのコストで比較しましょう。
同じ容量でもテクスチャーが柔らかく伸びが良ければ、長期間使えるためコスパが高くなります。
また、価格が高くても、高濃度セラミドや複合保湿成分がしっかり配合されている製品なら総合的に優れた投資といえます。
7)お試し・初回価格などがあるか?
セラミドクリームも同様で、無料サンプルやトライアルキット、初回限定価格、返品・返金保証などがある製品を選ぶと安心です。
まずは少量から試し、自分の肌に合うテクスチャー・香り・保湿感を確かめましょう。
| <監修者コメント> セラミドクリームは、「ヒト型セラミド」「高濃度配合」「低刺激処方」を基本に、自分の肌タイプや目的(乾燥・敏感・エイジング)に合わせて選ぶのがポイントです。 価格や口コミに惑わされず、成分を理解して選ぶことこそ、美肌への最短ルートです。 |
3.学術論文から導く「セラミドクリーム選び方」の科学的インサイト
セラミドクリームを正しく選ぶためには、化粧品学や皮膚科学に基づくエビデンスを理解することが重要です。
ここでは、国内外の研究論文から導かれた科学的知見をもとに、「保湿効果を最大化するセラミドクリームの条件」を整理します。
1)成分:ヒト型セラミドを複数配合しているか
研究(Koppes et al., 2016; Berdyshev et al., 2024)では、ヒト型セラミド(NP・AP・EOSなど)を複数組み合わせた処方が、角層水分量を有意に改善することが示されています。
ヒト型セラミドは人の肌の脂質構造に最も近く、バリア回復と保湿維持の両面で優れた効果を発揮します。
2)配合比率:皮膚類似脂質比(1:1:1)で構成されているか
Andrewら(2025)の報告によると、セラミド:脂肪酸:コレステロール=1:1:1という比率が、肌本来のバリア構造を再現しやすく、TEWL(経皮水分蒸散量)の低下に最も有効とされています。
この“皮膚類似脂質比”を再現したクリームは、長時間うるおいを維持できるのが特徴です。
3)構造:ラメラ型・MVE構造(多層エマルション)
皮膚科学的に優れた製剤は、セラミドをただ混ぜるのではなく、ラメラ構造(層状の脂質構造)として組み込むことが重要です。
Danbyら(2020)の研究では、多層エマルション技術(MVE)によりセラミドを段階的に放出することで、保湿効果が12時間以上持続したと報告されています。
<参考記事>
ラメラ構造とは?角質細胞間脂質「セラミド」はバリア機能の鍵!
4)種類:ヒト型 or 疑似セラミドでも“ラメラ構造”が再現されているか
国内研究(中村ら, 1999; 山中ら, 2001)では、疑似セラミド配合クリームでも、ラメラ構造を再現すれば高い保湿効果を示すことが明らかになっています。
つまり、セラミドの種類だけでなく、「構造設計(処方技術)」こそが鍵です。
5)添加物:刺激を避けることで効果を持続
Purnamawatiら(2017)は、香料・アルコール・着色料などの添加物が、乾燥肌や敏感肌の悪化要因になり得ると指摘しています。
したがって、無香料・低刺激処方を選ぶことが、保湿効果の長期維持に繋がります。
6)継続性:コスパと使用感の両立
Nicol(2021)のレビューでは、「高価な製品を短期間使用するより、適正価格で長期間使用する方が臨床的な改善効果が高い」と報告されています。
伸びがよく使い続けやすい製品を選ぶことが、肌変化を実感するうえで不可欠です。
7)実証:TEWL・角層水分量の改善データがあるか
Nugrohoら(2023)のメタ解析では、セラミド配合保湿剤が角層水分量の上昇とTEWLの低下に有意な効果を示したと報告されています。
論文や臨床試験で実証されている製品は、信頼できる選択肢といえます。
<科学的に見た「セラミドクリーム選び方」7原則>
| 観点 | 推奨される科学的条件 | 主要文献 |
| 成分 | ヒト型セラミド(NP, AP, EOSなど)を複数配合 | Berdyshev 2024, Koppes 2016 |
| 比率 | セラミド:脂肪酸:コレステロール=1:1:1(皮膚類似比) | Andrew 2025 |
| 構造 | ラメラ型またはMVE構造(段階放出型) | Danby 2020 |
| 種類 | ヒト型 or 疑似(ラメラ型であれば可) | 山中 2001, 中村 1999 |
| 添加物 | アルコール・香料・着色料を極力排除 | Purnamawati 2017 |
| 継続性 | コスパ・容量・テクスチャーを考慮 | Nicol 2021 |
| 実証 | TEWL・角層水分量改善のエビデンスあり | Nugroho 2023, Koppes 2016 |
<参照論文>
和文文献(日本語)
①中村哲史, 本間大, 柏木孝之, ほか. アトピー性皮膚炎に対する合成疑似セラミドクリームの有用性及び安全性の検討. 西日本皮膚科. 1999;61(5):671–681. doi:10.2336/nishinihonhifu.61.671
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishinihonhifu/61/5/61_5_671/_article/-char/ja/
要旨:疑似セラミド配合クリームが角層水分量とバリア機能を改善し、乾燥や炎症軽減に有効であることを報告。
②山中正義, 石川治, 高橋昭彦, ほか. アトピー性皮膚炎患者に対するキュレル薬用クリームの有用性の検討. 皮膚(Skin Research). 2001;43(4–5):278–285. doi:10.11340/skinresearch1959.43.278
https://www.jstage.jst.go.jp/article/skinresearch1959/43/4-5/43_4-5_278/_article/-char/ja/
要旨:疑似セラミドとユーカリエキス配合クリームにより角層水分が増加、TEWLが低下し、敏感肌への安全性も確認。
③對間秀利, ほか. セラミドに着目した敏感肌のスキンケア. 香粧品学会誌. 2021;45(1):15–22.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sccj/45/1/45_15/_article/-char/ja/
要旨:ヒト型セラミド・疑似セラミドの作用を比較し、複数種配合やラメラ構造形成が保湿力を高めると解説。
英文文献(PubMed / PMC)
①Koppes SA, Charles F, Lammers L, et al. Efficacy of a Cream Containing Ceramides and Magnesium in the Treatment of Mild to Moderate Atopic Dermatitis: A Randomized, Double-blind Trial. Acta Derm Venereol. 2016;96(7):948–953. PMID:26939522.
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26939522/
要旨:セラミド+Mg配合クリームは、冷クリームやヒドロコルチゾンよりも水分保持とTEWL改善に優れ、有効性を示した。
②Danby SG, Chittock J, Brown K, et al. An Investigation of the Skin Barrier Restoring Effects of a Cream and Lotion Containing Ceramides in a Multi-vesicular Emulsion. Clin Cosmet Investig Dermatol. 2020;13:1–12. PMCID:PMC7477057.
URL: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7477057/
要旨:MVE技術でセラミドを段階放出する処方が、乾燥肌の水分量とバリア機能を長時間改善することを確認。
③Nugroho WT, Suryanegara J, Budiman F, et al. The Efficacy of Moisturisers Containing Ceramide Compared with Other Moisturisers in the Management of Atopic Dermatitis: A Systematic Review and Meta-analysis. Dermatol Res Pract. 2023;2023:6572401. PMID:37151263.
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37151263/
要旨:セラミド含有保湿剤はAD重症度を有意改善。ただしTEWLの優位性は限定的で、製剤設計による差を指摘。
④Berkers T, et al. Topically Applied Ceramides Interact with the Stratum Corneum Lipid Matrix in Compromised Ex Vivo Skin. Pharm Res. 2018;35(8):160. PMID:29881901.
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29881901/
要旨:外用セラミドが角層ラメラ構造に組み込まれることを確認。複数種セラミドの配合で構造安定性が向上。
⑤Berdyshev E, et al. Chain Length-Dependent Functions of Ceramides in the Skin Barrier. Int J Mol Sci. 2024;25(6):3108. PMID:38394021.
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38394021/
要旨:長鎖セラミドが皮膚のラメラ構造を安定化し、短鎖型よりバリア機能維持に寄与することを分子レベルで証明。
⑥Purnamawati S, Indrastuti N, Danarti R, Saefudin T. The Role of Moisturizers in Addressing Various Kinds of Dermatitis: A Review. Clin Med Res. 2017;15(3–4):75–87. PMID:28912380.
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28912380/
要旨:保湿剤の選択基準を整理。セラミドを含む製剤は敏感肌に推奨され、香料・アルコールを避ける重要性を指摘。
⑦Andrew PV, et al. Topical Supplementation with Physiological Lipids Rebalances the Stratum Corneum Ceramide Profile and Strengthens Skin Barrier Function. Br J Dermatol. 2025;193(4):729–740. PMID:40408261.
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40408261/
要旨:生理的脂質(セラミド・脂肪酸・コレステロール)を皮膚類似比で補うと、角層構造と耐性が回復すると報告。
| <編集長コメント> 科学的に見たセラミドクリームの選び方は、成分の質 × 構造設計 × 継続使用のしやすさの3点に集約されます。 つまり、「どんなセラミドが入っているか」だけでなく、「どう作られ、どう使うか」が美肌効果を左右します。 学術論文を読み解くのは難しいですが、この章を参考にしていただければ幸いです。 |
<参考記事>
4.セラミドの種類と特徴 — 自分に合うタイプを見極めよう
1)セラミドの種類は大きく4タイプ
化粧品に配合されるセラミドは、主に以下の4つに分類されます。
- ヒト型(バイオ)セラミド
- 天然セラミド
- 植物性セラミド
- 合成(疑似セラミド)
それぞれの製造方法・構造・保湿力に特徴があり、肌質や目的に応じて使い分けることが重要です。
<参考記事>
2)ヒト型セラミド(バイオセラミド)|人の肌に最も近く、高保湿で低刺激
ヒト型セラミドは、人の角質層に存在するセラミドと同じ構造をもつ成分です。
酵母や発酵技術でつくられ、肌へのなじみが非常に良く、高い保湿力とバリア修復効果を発揮します。
代表的な種類には「セラミドNP」「セラミドAP」「セラミドEOS」「セラミドEOP」などがあります。
敏感肌・乾燥肌・エイジングケアのいずれにも適し、現在のスキンケア市場で最も推奨されるタイプです。
<参考記事>
3)天然セラミド|動物由来で肌なじみが良いがコストが高め
天然セラミドは、馬や豚などの皮膚や脊髄から抽出される成分で、保湿力が高く肌なじみが良いのが特徴です。
特に「馬セラミド」は、人の皮膚脂質に近い構造をもち、バリア機能回復に優れています。ただし、動物由来のためアレルギーリスクやコスト面の課題があり、現在は高級スキンケア製品に限定して用いられることが多くなっています。
4)植物性セラミド(グルコシルセラミド)|穏やかに保湿する自然派タイプ
植物性セラミドは、米ぬか・こんにゃく・小麦などから抽出される天然由来成分で、正式にはグルコシルセラミドと呼ばれます。
角層の水分保持力をサポートし、刺激が少なく、穏やかにうるおいを与えるタイプです。
肌にやさしいため、敏感肌・ゆらぎ肌向けのスキンケアやサプリメントにも広く利用されています。
<参考記事>
グルコシルセラミドは美肌になれる化粧品成分!保湿効果と安全性は?
5)合成(疑似)セラミド|コスパと安定性に優れた日常ケア向け
疑似セラミドは、化学的にセラミドの構造を模して合成された成分で、安定性とコストパフォーマンスに優れています。
ヒト型や天然セラミドに比べて保湿力はやや劣るものの、ラメラ構造を再現する製剤設計で十分な効果を得られます。
日常の保湿ケアを手軽に続けたい方に適しています。
タイプ別の特徴比較表
| 種類 | 主な由来 | 保湿力 | 刺激性 | 価格帯 | 向いている肌質 |
| ヒト型 | 発酵・酵母由来 | ★★★★★ | ★★★★★ (低刺激) | 中〜高 | 乾燥肌 敏感肌 年齢肌 |
| 天然 | 動物由来 | ★★★★★ | ★★★★☆ | 高 | 乾燥肌 年齢肌 |
| 植物性 | 米・こんにゃくなど | ★★★★☆ | ★★★★★ (低刺激) | 中 | 敏感肌 ゆらぎ肌 |
| 合成 | 化学合成 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | 低〜中 | 普通肌 脂性肌 |
| <監修者コメント> どのタイプのセラミドにも長所と短所がありますが、ヒト型セラミドと植物性セラミドを組み合わせた処方が、保湿力・低刺激性・継続性のバランスに優れています。 日常のスキンケアでは、「成分名」「セラミドの種類」「構造(ラメラ型)」の3点を確認し、自分の肌に合ったセラミドクリームを選びましょう。
具体的には、次のとおりです。 乾燥肌・敏感肌:ヒト型セラミド(NP・AP)+植物性セラミドの併用が最適。 脂性肌・混合肌:軽めの合成セラミド配合で、ベタつきにくいテクスチャーを。 年齢肌・たるみが気になる肌:天然セラミドまたはヒト型セラミド+エイジングケア成分(ナールスゲン、フラーレン)入りがおすすめ。 |
5.セラミドクリームと他の保湿成分の相乗効果
セラミドは肌の角層バリアを支える要の成分ですが、
他の保湿・美容成分と組み合わせることで、より総合的に肌のうるおいとハリをサポートできます。
ここでは、科学的に相乗効果が認められている代表的な成分群を紹介します。
セラミドクリームは、セラミド以外の成分にも着目して選びましょう。
1)セラミドとヒアルロン酸|うるおいを「抱え込み+閉じ込める」W保湿
ヒアルロン酸は水分を多量に保持できる成分で、角層の柔軟化や乾燥小じわ改善に寄与します。
セラミドと組み合わせることで、「ヒアルロン酸が水分を抱え込み、セラミドがその水分を閉じ込める」という理想的な二重保湿が実現します。
特に乾燥肌やインナードライ肌では、化粧水でヒアルロン酸を与えた後にセラミドクリームでフタをするケアが効果的です。
2)セラミドとナイアシンアミド|セラミド産生を促進する理想のペア
ナイアシンアミド(ビタミンB₃)は、肌の角化細胞に働きかけて内因性セラミドの産生を促進します。
外から補うセラミドと、内側で増やすナイアシンアミドを併用することで、バリア修復と保湿持続の双方を実現します。
エイジングケアやゆらぎ肌ケアに特におすすめです。
<参考記事>
セラミドを増やす3つの美容成分と日常生活でバリア機能正常化!
3)セラミドとコラーゲン・エラスチン|皮膚表面のしなやかさを補うサポート成分
コラーゲンやエラスチンは、化粧品中では皮膚表面の保湿成分として作用します。
分子量が大きいため真皮に届くことはありませんが、肌表面でうるおい膜を形成し、柔軟性を保つ働きがあります。
そのため、セラミドと併用することで、角層の水分保持+表面保護膜によるなめらかさが両立します。
乾燥によるごわつきや粉吹きが気になる方に向いた組み合わせです。
4)セラミドとナールスゲン・ネオダーミル|ハリ・弾力を育むエイジングケア成分
ナールスゲンやネオダーミルは、線維芽細胞に働きかけてコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の産生を促進します。
一方、セラミドは表皮側でバリアと保湿を担うため、両者を併用すると、
表皮(守る)×真皮(支える)という二層アプローチが可能になります。
エイジングサインが気になる肌に特に推奨される組み合わせです。
5)セラミドとプロテオグリカン|保湿と再生成を同時に叶える高機能コンビ
プロテオグリカンは、ヒアルロン酸の約1.3倍の保水力をもち、さらにEGF様作用による細胞活性化が期待される成分です。
セラミドと併用することで、水分を保持しながら肌細胞の再生環境を整えることができます。
とくに乾燥と年齢によるハリ不足を同時にケアしたい場合に有効です。
6)セラミドとアミノ酸|角層のうるおい基盤を支える基本保湿
アミノ酸は天然保湿因子(NMF)の主成分であり、角層細胞内の水分保持に必須です。
セラミドが「細胞間」で水分を保ち、アミノ酸が「細胞内」でうるおいを支えることで、
角層全体の保湿環境が最適化されます。
乾燥肌の基礎ケアとして、アミノ酸配合の化粧水や美容液とセラミドクリームの組み合わせは非常に有効です。
| <監修者コメント> セラミドは、肌のうるおいとバリアを守る中心的な成分です。しかし、セラミドだけでは理想的な保湿は完成しません。ヒアルロン酸やアミノ酸、ナイアシンアミド、ナールスゲンなどを組み合わせることで、肌の内側と外側の両面からうるおいを支える“多層的保湿ケア”が可能になります。 セラミド以外も配合された保湿クリームを選んで美肌を育てましょう。 |
6.おすすめのセラミドクリーム「ナールス ユニバ」の特徴
数あるセラミドクリームの中でも、エイジングケアと保湿を両立したおすすめアイテムが「ナールス ユニバ」です。
私たちの保湿クリームランキング第1位として、肌のうるおいとハリを追求したい方に自信をもっておすすめできます。
1)ナールス ユニバの開発コンセプト
「ナールス ユニバ」は、肌の質(Quality of Skin=QOS)を高めることを目指して開発された高機能保湿クリームです。
キメの整ったなめらかな肌、内側からのハリと弾力、健康的な透明感、そして強いバリア機能を支えることを目的に、“攻め”と“守り”のエイジングケア成分をバランスよく配合しています。
テクスチャーは軽やかでジェル状。のびが良く、肌にスッと馴染むのに濃密な保湿感を実感できます。
さらに低刺激処方のため、乾燥肌・敏感肌にも安心して使えるセラミドクリームです。
2)ナールス ユニバの主な配合成分と特長
①保湿成分
ナールス ユニバには、3種類のヒト型セラミド(セラミド2、セラミドAP、セラミドNP)配合。
浸透性と保湿力に優れ、角層の水分保持とバリア機能を強力にサポートします。
さらに、シアバター、スクワラン、水添レシチン、リゾレシチンといったエモリエント成分が、肌表面をなめらかに整え、しっとり感を長時間キープします。
グリセリン、BG、ジグリセリン、トリエチルヘキサノインなどの保湿補助成分も配合し、多層的なうるおい設計を実現しています。
②エイジングケア成分
本製品の最大の特長は、「ナールスゲン」を推奨濃度で配合している点です。
ナールスゲンは、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の産生を促進し、肌のハリ・弾力を内側から支える次世代ペプチドとして注目されています。
また、持続型ビタミンC誘導体(VC-IP)が明るく透明感のある肌をサポートし、レチノイン酸トコフェリル(ビタミンA誘導体)は、しわ・たるみの改善をサポートします。
さらに、抗炎症成分アラントインが肌荒れを防ぎ、健やかな肌環境を保ちます。
③無添加へのこだわり
ナールス ユニバは、敏感肌にも配慮した低刺激・高安全性処方です。
パラベン、フェノキシエタノール、アルコール系防腐剤をはじめ、合成香料・合成着色料を一切使用していません。
余分な刺激要素を排除し、肌に必要なうるおいだけをしっかり届けます。
そのため、エイジングケア世代の敏感肌・乾燥肌にも最適なセラミドクリームとして高い評価を得ています。
3)エイジングケア美容クリーム『ナールス ユニバ』使用実感
①城山真希さんの使用感の動画
②中川ゆう子さんの使用感の動画
7.セラミドクリームの選び方に関するよくある質問(FAQ)
Q1.セラミドクリームはどんな人におすすめですか?
セラミドクリームは、乾燥肌・敏感肌・年齢肌の方に特におすすめです。
角質層の水分保持力が低下した肌を内側からうるおし、バリア機能をサポートします。
また、季節の変わり目やマスクによる刺激で肌がゆらぎやすい時期にも効果的です。
Q2.ヒト型セラミドとは何ですか?
ヒト型セラミドは、人の肌に存在するセラミドと同じ構造を再現した成分です。
高い浸透性と保湿力を持ち、肌のバリア機能を整えながら刺激の少ない保湿を実現します。
敏感肌・乾燥肌・エイジングケアのいずれにも最適な成分といえます。
Q3.セラミドクリームを選ぶときに注目すべき成分は?
おすすめは、「セラミド1・2・3・NP・AP」など、複数のヒト型セラミドを配合した製品です。
さらに、ヒアルロン酸・ナイアシンアミド・コラーゲンなどの水溶性保湿成分を組み合わせることで、
相乗効果によってうるおいを長時間キープできます。
Q4.オイリー肌や混合肌でも使えますか?
はい。オイリー肌や混合肌でも問題なく使用できます。
皮脂が多くても角質層が乾燥している「インナードライ肌」では、セラミド不足が起こりがちです。
軽めのジェルクリームや乳液タイプを選ぶとベタつかず快適に使用できます。
うるおいバランスを整えることで、皮脂の過剰分泌を防ぐ効果も期待できます。
Q5.セラミドクリームはいつ、どの順番で使うのが効果的ですか?
基本的には、スキンケアの最後(化粧水・美容液の後)に使用します。
手のひらで温めてからやさしくハンドプレスすると浸透が高まり、
うるおいを閉じ込める“ラッピング効果”が得られます。
乾燥が気になる部分には、少量を重ね塗りするとより効果的です。
<参考記事>
セラミドクリームの正しい使い方|塗る順番・タイミング・相性成分まで徹底解説
8.まとめ|自分の肌に合うセラミドクリームで、ゆるがないうるおい肌へ
この記事では、セラミドの働きや不足する原因、そして正しいセラミドクリームの選び方について詳しく解説しました。
さらに、エイジングケアにおすすめのセラミド配合保湿クリームとして、「ナールス ユニバ」をご紹介しました。
セラミドは、肌の水分を保持し、外部刺激から守るための必須成分です。
しかし、加齢・紫外線・生活習慣の乱れなどによって減少してしまうため、
クリームなどで外から補うケアが欠かせません。
保湿クリームは「水分の蒸発を防ぐ」だけでなく、セラミドなどの保湿成分によって「水分を抱え込み、肌を育てる」役割も果たします。
つまり、日々のスキンケアにおける“最後の一手”として非常に重要な存在です。
肌質や年齢に合わせて最適なセラミドクリームを選び、
うるおい・ハリ・透明感に満ちた、ゆるがない健やかな肌を育てていきましょう。
<参照論文>
PMID: 12553851 DOI: 10.2165/00128071-200304020-00004
日本語要旨:セラミドの基礎構造・種類・ラメラ構造形成・水分保持とバリア機能への関与を総説。アトピー皮膚や乾燥肌ではセラミド量とサブクラスが低下し、バリア障害と関連することを示した古典的かつ基礎となる文献で化粧品成分としても有用であることが示唆される。クリーム選びで「セラミドの種類(1・3・6-II)」を重視すべき理由に直結している。
PMID: 16945325 DOI: 10.1016/j.bbamem.2006.06.021
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16945325/
日本語要旨:皮膚バリアの構造と機能を詳細に解説したレビュー。セラミドを含む角質細胞間脂質のラメラ構造形成過程と、脂質組成がバリア機能に与える影響を分子レベルで説明。セラミドが単独ではなくコレステロール・脂肪酸との相互作用で機能することを示し、複合処方の科学的背景を提供。セラミドクリームを「ラメラ構造の再現性」や 「複合脂質で選ぶ」の根拠となる、処方論的に最重要のレビュー。
PMID: 9308554 DOI: 10.1016/s0190-9622(97)70140-3
日本語要旨:高齢者の皮膚バリア回復を検証した研究。セラミド・コレステロール・遊離脂肪酸の比率3:1:1:1(コレステロール優位)が最もバリア回復を促進し、等モル比や脂肪酸優位の処方より優れた効果を示した。最適な脂質比率の重要性を明示し、セラミド単独ではなく複合処方の有用性を裏付ける基礎研究。セラミドクリームの選び方の根拠が示されている。
PMID: 8618046 DOI: 10.1111/1523-1747.ep12340135
日本語要旨:皮膚バリア修復における生理的脂質の最適比率を検証。セラミド:コレステロール:脂肪酸=3:1:1の比率が最も効果的にバリア回復を促進し、単一成分の塗布は回復を遅延させることを動物実験で証明。セラミドクリームの処方設計における科学的根拠となる古典的文献。
PMID: 31585489 DOI: 10.1111/dth.13090
日本語要旨:老人性乾皮症患者を対象にしたランダム化二重盲検試験。セラミド1・3・6-II配合クリームを1日2回、28日間使用した結果、単回塗布で24時間の効果を確認、28日後には角層水分量・TEWL・皮膚pHが有意に改善。使用中止後7日目も効果が持続し、塗布タイミングと継続使用の重要性を示す臨床データ。
PMID: 33984185 DOI: 10.1111/dth.14970
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33984185/
日本語要旨:中等度湿疹患者を対象にしたRCT。セラミド優位処方のクリーム+クレンザー使用によりTEWL低下、角層水分量増加、症状改善を認め、化粧品などセラミド外用の臨床的有用性を示す。
PMID: 37711145 DOI: 10.1111/jocd.16212
日本語要旨:軽度~中等度のニキビ患者を対象にした顔面分割試験。セラミド+ナイアシンアミド配合保湿剤をニキビ治療薬と併用することで、炎症性・非炎症性皮疹の減少、紅斑・色素沈着の改善、皮膚水分保持の向上を確認。ナイアシンアミドの抗炎症作用とセラミドのバリア修復作用の相乗効果を実証し、相性成分の重要性を示す。
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