男性もインナーケアや運動で男性更年期障害を予防しよう!

男性もインナーケアや運動で男性更年期障害を予防しよう!

千葉大学医学部出身
泌尿器科専門医。
泌尿器系癌(前立腺癌・膀胱癌・腎癌等)、前立腺肥大症、腎不全(血液透析、腹膜透析)、尿路感染症、尿失禁、頻尿、尿路結石症、男子更年期障害、性感染症などの治療に携わる。
◆ 資格
医学博士
1992年 日本泌尿器科学会専門医取得
1997年 日本泌尿器科学会指導医取得
東京都身体障害者
福祉法指定医(じん臓機能障害、膀胱又は直腸機能障害)

最近では、男性もスキンケアやエイジングケアなどを積極的に行い、身だしなみを整えている方が増えています。 そのことはとても喜ばしいことだと思います。
しかし、男性が肌や体の健康を保つ上では、化粧品によるスキンケアやエイジングケアだけでは不十分です。

特に、男性も40代を過ぎ50代、60代を迎える中で、「最近どうも疲れが抜けない」「仕事に集中できなくて困る」「なんとなくだるい」「イライラすることが多くなってきた」「性欲がない」といった症状でお悩みの方が増えています。

もしかしたら、この症状は男性ホルモンであるテストステロンが減少していることが原因かもしれません。
今、挙げたような症状は不定愁訴と呼びますが、女性と同様に男性でも40代を迎えた頃から起こることがあるのです。

これを男性更年期障害(別名:加齢男性性腺機能低下〔LOH〕)といいます。
女性の場合は、女性ホルモンの減少が急激ですが、男性の場合、その下がり方はゆっくりです。
症状は多種多様で、うつ症状、内臓脂肪の増加、朝の勃起回数減少、骨粗しょう症などがあります。
ほかにも、不眠、肩こり、筋力低下、頻尿、筋肉痛などもあり、さらに女性の場合と同じく、ほてり、のぼせ、手足の冷え、多汗なども挙げられています。

こうした男性更年期障害の予防には、テストステロンを低下させないことが大切です。
そのためには、栄養バランスの良い食事をすることや適度な運動、質の高い十分な睡眠を取ることが大切です。
また、ストレスをためないようにすること、過度な飲酒はテストステロンの低下につながるので避ける、睡眠の質の低下やストレスにつながる喫煙は避けることが大切です。
これらは、男性更年期障害の予防だけでなく、美肌や健康、アンチエイジングのためにも大切です。
食べ物の具体例としては、タンパク質をはじめ、ニンニク・玉ねぎなどのテストステロンの分泌を促してくれる食品、精神を安定させる神経伝達物質「セロトニン」の材料であるトリプトファンが含まれるバナナなどがおすすめです。

なお、もし症状が出て気になる場合は、男性更年期障害の診療を行っている病院やクリニックを受診しましょう。
男性ホルモンの検査、前立腺癌の検査などを行い、診断の結果男性ホルモンの低下が見られる場合には、ホルモン補充療法などの治療を行います。

女性だけでなく、エイジングケア世代の男性が美しい素肌とともに健康な心身でいられることの参考にしていただければ幸いです。

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