ニキビ痕は、肌の赤みや茶色、凹凸が目立つので、早く消したい肌悩みです。
そのためには、種類や原因を知って適切な治療やケアを行うことが大切です。
なぜなら、誤った方法で行えば、さらに悪化するからです。
この記事では、気になるニキビ痕の原因・種類と美容医療による治療や正しく消す方法をご紹介します。
- ニキビ痕は、ニキビそのものは治っても、皮膚の内部に残っている炎症の傷痕です。血管の開きやメラニンの蓄積、ひどい炎症や傷などの刺激で免疫が亢進することなどが原因です。
- ニキビ痕は原因によって、赤みが出たり茶色の場合があります。また、ひどい場合はクレーターのように陥没したり、ケロイドとして腫れることもあります。
- ニキビ痕の予防には、ニキビができにくい肌づくりが大切です。そのため、日頃からターンオーバーやバリア機能の正常化を心がけることが大切です。保湿、紫外線対策などのスキンケアのほか、美肌によい食べ物を摂取するなど、適切な日常生活を送りましょう。
- ニキビ痕のセルフケアは、ビタミンC誘導体配合の化粧品などを上手に使うこともよい方法です。軽いニキビ痕ならセルフケアで改善したり、消えることがあります。
- しかし、ニキビ痕がクレーターになったり、ケロイドになった場合は、セルフケアでは改善が難しいので、皮膚科や美容皮膚科で治療を受けることをおすすめします。
- 皮膚科や美容皮膚科でのニキビ痕の治療には、フラクショナルレーザー、フォトフェイシャル(IPL)、ケミカルピーリング、医薬品の内服・外用などさまざまです。クリニックでは、カウンセリングを受け、症状や肌質、肌状態に合った治療方法を選択しましょう。ただし、これらは自費診療になります。
- ニキビ痕を消すためには、メイクでカバーする方法もあります。根本的な対策ではありませんが、外出の際にはコンシーラーなどを上手に活用しましょう。
*ニキビ痕の原因と対策の全てがわかる!|エイジングケア化粧品のナールス
CONTENTS
1.ニキビ痕の赤みや凹凸が気になるあなたへ
ニキビがやっとの思いで治ったのに、ニキビ痕で悩むことになるなんて・・・。
そんな経験はありませんか?
ニキビ痕は、上手にケアしなければニキビ以上の肌悩みになって美肌から遠ざかります。
なぜなら、我流で間違ったケアをすると悪化してしまうことがあるからです。
ニキビ痕が悪化すればセルフケアで消すのが難しくなって、皮膚科や美容皮膚科などで治療が必要な場合もあります。
ニキビ痕を正しく消すには、正しいアプローチが大切。
原因を知ってしっかりケアすることが透明感のある素肌への近道です。
この記事では、20代から30代以上のエイジングケア世代の女性のために、気になるニキビ痕の原因・種類と予防の対策、正しく消す方法や治療法を幅広くご紹介します。
「なぜニキビ痕が残るの?予防法は?」
「ニキビ痕が気になるので早く消したい!」
「私のニキビ痕は茶色いけどどうケアすればよいの?」
「皮膚科で治療できるの?」
「ニキビ痕が凹凸に。早くつるんとした肌に戻したい!」
などにお悩みの方は、ぜひ、この記事の続きをチェックしてくださいね。
<監修医からのメッセージ>
ニキビ痕は目立ってしまう肌悩みのため、悩んでいる方も多いと思います。
ニキビ痕とは、ニキビの炎症で肌にダメージが与えられてしまった結果、瘢痕として残ってしまっている肌状態です。
原因によって症状や重症度は異なりますが、いずれもセルフケアでは改善が難しいことが多いのです。
また、誤ったケアを行うと悪化してしまうリスクがあります。
市販薬で改善を図ったり、メイクで隠すことも可能ですが、可能ですが根本的な治療にはなりません。
美容皮膚科などでの治療を受けることが早く改善する近道です。
今、ニキビ痕で悩んでいる方は、まず美容クリニックでカウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。
カウンセリングを受けても、必ずしも治療を受ける必要はありませんので、自分に合うクリニックが見つかるまで複数を比較することも良い方法です。
通院しやすく、皮膚科に精通した専門医のいるクリニックをみつけることも良い方法です。
もし、ニキビ痕を早く改善したいなら、美容医療(自費診療)に頼っていただくことをおすすめします。
<参考記事>
*ニキビ跡は4種類!炎症後の色素沈着はどう治す?望月瑠璃子先生に聞いた
*イソトレチノインは保険診療で改善しない難治性ニキビの治療薬
2.ニキビ痕とは?どこで目立ちやすい?
1)ニキビ痕とは?
ニキビ痕は、ニキビそのものは治っても、皮膚の内部に残っている炎症の傷痕です。
ニキビにもいくつか種類があります。
幸いにもニキビの初期段階である白ニキビや、酸化した皮脂による黒ニキビなど、炎症のないニキビであれば、治った後にニキビ痕は生じません。
しかし、炎症が起きた赤ニキビなどの場合、症状がひどいほどリスクが高まります。
<ニキビの進行の段階 初期段階・第一段階>
白ニキビや黒ニキビの場合は、ほとんどニキビ痕が残りません。
だから、この段階で治すことが大切です。
この段階でも、ニキビに刺激を与えたり、無理に潰すとニキビ痕になりやすくなってしまうので、注意しましょう。
<ニキビの進行の段階 第三段階・第四段階>
炎症を起こし赤く腫れ上がった赤ニキビや、さらに悪化して膿ができている黄ニキビまで進行した場合は、ニキビ痕ができやすくなります。
黄ニキビがさらに進むと、毛穴の奥深くに膿と血液が溜まり、紫色になってしまうことがあります。
ここまで進んでしまってニキビ痕として残れば、改善が難しくなります。
2)ニキビ痕はどこで目立ちやすい?
ニキビ痕が目立ちやすいのは、ニキビができやすいTゾーンです。
こめかみやおでこは、皮脂分泌が多くニキビができやすい部位です。
また、頬などはクレータータイプのニキビ痕が目立つことがあります。
さらに、20歳を超えて目立つ大人ニキビは、フェイスラインでも目立つため、この部位でニキビ痕が目立ってしまいます。
年齢を重ねると、肌代謝が衰えているのでニキビ痕になってしまうと治りにくい傾向にあります。
<参考記事>
*Tゾーンのテカリが気になる夏!飯塚美香さんのスキンケアの対策は?
3.ニキビ痕が目立つ原因・メカニズム
1)血管が開いてニキビ痕が目立つ
ニキビが治る過程で、細胞を修復するために血管が開いているとニキビ痕が目立ちます。
血管が開くことで赤みが目立つのです。
この場合は、細胞の修復が終われば血管が閉じるので、ニキビ痕は消えます。
ニキビがそれほどひどくない場合のニキビ痕は、このケースが多いのです。
2)メラニンの蓄積
ニキビは炎症なので肌を守るためにメラニンが増えます。
本来、メラニンはターンオーバーにともなって自然と肌の外に排出されますが、ターンオーバーが乱れていると排出がうまくできません。
それがニキビ痕として残ります。
3)炎症によってニキビ痕が目立つ
ニキビを潰したり、間違ったスキンケアで刺激を与えてしまうと、治ってもニキビ痕として赤みが残るリスクが高くなります。
なぜなら、炎症した細胞から生じたサイトカイン(体の免疫や炎症に関わる体内ホルモン)やタンパク質分解酵素が皮膚の内部に残ることになるからです。
つまり、刺激によって炎症が悪化し、皮膚の細胞がダメージを受け、ニキビ痕として肌に残ってしまうのです。
炎症が強いと、免疫が亢進して真皮が壊されることもあります。
そうなると、ニキビ痕は大きくなって凹凸(クレーター)になることもあります。
4.赤みだけではない!ニキビ痕の種類
ニキビ痕には、赤み以外にも原因によっていくつかの種類があります。
それらを整理します。
1)赤みのあるニキビ痕
赤みのあるニキビ痕は、炎症後紅斑と呼ばれます。
ニキビそのものは治っているけれど、炎症がおさまっていない時は赤みが生じます。
毛細血管が拡張、増殖、損傷することにより、肌表面が赤く見えるのです。
炎症が治まれば赤みは自然と引くことが多いです。
2)茶色のニキビ痕
茶色のニキビ痕は、炎症後の色素沈着の一種です。
お肌は、ニキビの炎症から自分自身を守ろうとしてメラニンを生成します。
そのため、シミのような色素沈着として茶色いニキビ痕ができます。
<参考記事>
3)クレータータイプのニキビ痕
お肌の奥にある真皮が破壊されたことで生じるのがクレータータイプのニキビ痕です。
このタイプのニキビ痕は、アクネスカーとも呼ばれます。
皮膚の表面にある表皮は、ターンオーバーによって破壊されたとしても修復されますが、残念ながら真皮は破壊されると修復ができません。
ニキビの炎症を鎮めようとして免疫機能が強くはたらいた結果、皮膚組織が破壊され、凹凸とした陥没が残ります。
ニキビを無理に潰して悪化させるなど、重度のニキビが原因で生じるタイプのニキビ痕です。
4)ケロイドやしこりになるニキビ痕
ケロイドの原因はまだ十分に明らかにされていませんが、体質的な要素と傷の影響でニキビ痕に発生することがあります。
たとえば、前胸、背、頬顎部のニキビ痕のケロイドは、小さな外傷が原因となることが多いのです。
また、炎症が真皮にまで達すると、皮膚の再生能力の異常でコラーゲンが過剰に増え、しこりとなってしまうこともあります。
5.種類別のニキビ痕の改善・治療法
ニキビ痕は赤みが目立っているだけの状態以外は、ホームケアだけで消すことはかなり難しいのが現実です。
また、皮膚科などで受けることができる保険診療では、ニキビ痕を治療することはできません。
だから、改善を目指すなら自由診療となりますが、美容皮膚科で治療を受けることが近道です。
しかし、多くの場合は、複数回の治療を半年以上にわたって受ける必要があります。
それでも、費用はかかりますが、医師の管理下のもと、安全で効果の高い治療を受けられます。
ただし、副作用やダウンタイムなどの可能性を考慮した治療計画が必要になってきます。
クリニックなどで行われている無料カウンセリングを試し、自分に合ったクリニックを選ぶことをおすすめします。
一つの判断基準として、自分のお肌の状態や治療方針をしっかりと説明してくれる医師、クリニックを選ぶとよいでしょう。
より安心してニキビ痕の治療を受けることができます。
ここでは、種類別のニキビ痕の治療法を解説します。
1)ニキビ痕による赤み
赤みの原因は皮膚に残った炎症です。
そのため、まずは炎症を抑えることが大切といえます。
①セルフケアでの改善法
セルフケアで改善を目指す場合は、炎症を鎮める効果があるビタミンC誘導体化粧水やグリシルグリシン、グリチルリチン酸2Kなどを配合したエイジングケア化粧品を使って炎症を鎮めましょう。
炎症が長引くと悪化の原因となるので、なるべく早めにケアをすることがポイントです。
また、お肌をゴシゴシこする習慣がある人は要注意です。
お肌のこすりすぎは炎症悪化の原因となります。
日頃のケアを優しい力加減で行うこと、また普段から肌をむやみにこすることがないように気を配りましょう。
炎症を鎮めることとあわせて、十分な保湿ケアをすることで、ニキビ後の赤みは目立ちにくくなります。
赤みが消えるまでの期間には個人差があります。
時には長く赤みが消えないこともありますので、焦らずじっくりとケアをすることが大切です。
②美容皮膚科・クリニックでの治療
セルフケアでは心配な時や改善しない場合は、皮膚科専門医に相談するなど別の方法も検討してみましょう。
ニキビ痕の赤みの治療には、美容内服薬を使うことがあります。
シナールとは、ビタミンCを配合した内服薬「シナール」やビタミンB1、B2、B6、B12を配合した内服薬「ノイロビタン」、ビタミンEを配合した内服薬「ユベラ」などがあります。
一方、トラネキサム酸のイオン導入やエレクトロポレーション、IPL(光治療)などの施術があります。
また、赤い色素に反応するロングパルスYAGレーザーによる治療やケミカルピーリング、ハイドロキノンとトレチノインの併用療法でターンオーバーを改善させる方法もあります。
それでも改善しない場合は、ビタミンA(イソトレチノイン)の内服薬が使われることもあります。
ニキビ痕の赤みの治療期間は、個人差はありますが半年〜1年程度です。
<参考記事>
*エレクトロポレーションの効果はいつから?頻度や回数、間隔は?
*YAG(ヤグ)レーザーは3種類!シミへの効果やダウンタイムは?
*ケミカルピーリングの効果はいつから?ニキビ跡や毛穴にも効果が?
*医師監修|ハイドロキノンは美白効果と安全性を考えて使おう!
*イソトレチノインは保険診療で改善しない難治性ニキビの治療薬
2)茶色のニキビ痕
①セルケアでの改善法
茶色のニキビ痕の原因は色素沈着です。
お肌のターンオーバーが正常化し、色素沈着として残ったメラニン色素が排出されれば自然と目立たなくなります。
ターンオーバーの正常化を目指すケアが効果的です。
この場合もビタミンC誘導体配合化粧品を使ったケアがおすすめです。
ビタミンCには、メラニンの生成を抑制したり、できてしまったメラニン色素を薄くする効果があります。
また、ターンオーバーの正常化にも有効です。
なお、色素沈着によるニキビ痕は、紫外線ダメージも悪影響を与えます。
日頃から紫外線対策をしっかりと行って悪化を防ぎましょう。
頬からあごにかけてできるニキビは、特に色素沈着を引き起こしやすいので注意が必要です。
日焼け止めなどに加えて、UVカット効果がある帽子や衣服、サングラスなどを活用して上手に紫外線を防ぎましょう。
②美容皮膚科・クリニックでの治療
茶色のニキビ痕の治療は、色素沈着をなくすことで改善します。
そのため、ビタミンC誘導体のイオン導入やエレトロポレーションで治療を行います。
ほかでは、ケミカルピーリング、レーザートーニング、IPLによる治療が行われることもあります。
色素沈着によるニキビ痕の治療期間は、個人差はありますが半年程度です。
<参考記事>
*レーザートーニングの毛穴への効果は?回数やダウンタイムも徹底解説
3)クレータータイプのニキビ痕
クレータータイプのニキビ痕ができてしまったら、セルフケアによる改善は難しいので、なるべく早めに専門医に相談することがおすすめです。
美容皮膚科をなるべく早めに受診しましょう。
なお、クレータータイプのニキビ痕は、アイスピック型、ローリング型、ボックス型の3つがあります。
①セルフケアでできることは?
セルフケアである程度目立たなくさせたいという方は、お肌のバリア機能を取り戻し、十分に保湿された状態のお肌を目指すことが必要です。
それでも、ケアをしているうちに状態が悪化したと感じたなら、一旦ケアをやめ、すぐに皮膚科専門のクリニックや病院の皮膚科」に行きましょう。
②美容皮膚科・クリニックでの治療
凹みやクレータータイプのニキビ痕には、皮膚の再生を促す治療が必要です。
そのため、フラクショナルレーザーやピコフラクショナル、ダーマペン、コラーゲンピールなどで肌の自己再生能力を高める治療が行われます。
クレータータイプのニキビ痕の治療は、半年以上かかることが多いです。
<参考記事>
*ピコフラクショナルレーザーの効果はいつから?毛穴や小じわに効く?
4)ケロイドタイプやしこりになるニキビ痕
これはセルフケアでは改善しないので、治療は美容医療に頼ることが最善です。
フラクショナルレーザーによる治療やステロイド注射による治療などがあります。
ケロイドタイプやしこりになるニキビ痕は、真皮までダメージをうけているので、治療には1年〜数年かかることがあります。
6.ニキビ痕を防ぐにはニキビができないようにする
ニキビ痕の予防には、ニキビそのものを正しく治すことが大切です。
そのためには、皮膚科でニキビを適切に治療して炎症を鎮めましょう。
その上で、セルフケアでニキビ痕が目立たない予防のための対策を実践しましょう。
また、ニキビの原因は、皮脂分泌が増加してそれが毛穴に詰まり、アクネ菌が過剰に増えることです。
それを防ぐためには、正しいスキンケアやエイジングケア、正しい日常生活を送ることが大切です。
1)ニキビ痕予防には常にターンオーバーの正常化を!
①ターンオーバー正常化の基本
ニキビを消すために、まずターンオーバーの正常化を目指しましょう。
ターンオーバーが正常化することで、ニキビやニキビ痕は予防できますし、できてしまっても少しずつ目立たなくなります。
お肌のターンオーバーを正常化させるためには、お肌の新陳代謝を促進するビタミンAやビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEなどのお肌への栄養素をバランスよく摂ることが効果的です。
食事とあわせて気をつけたいものが飲み物です。
1年を通してあたたかい飲み物を選び、なるべく体を冷やさないようにすることをおすすめします。
また、睡眠不足や運動不足はターンオーバーを乱す原因となります。
質が高く十分な睡眠や適度な運動を心がけることも、ターンオーバーの正常化に有効といえます。
お肌は夜に再生されますので、よい眠りを心がけましょう。
適度な運動としては、はじめはウォーキングのような軽い運動を取り入れるとよいでしょう。
ウォーキングは血行促進、ストレス軽減などの効果があります。
だから、ストレスによる肌荒れにも効果的です。
20分程度のウォーキングを週2回行うことから始めてみましょう。
②気をつけたい!ターンオーバーの過度な促進
ターンオーバーの過度な促進は、ニキビ痕を悪化させる原因になるので注意が必要です。
ターンオーバーの周期は、20代で28日程度、その後加齢とともに長くなると考えられています。
表皮の最下層にある基底層で新しい細胞が生まれ、角層へと上がっていき、最後は自然に剥がれ落ちるまでがターンオーバーです。
周期が早くなりすぎると、十分に育っていない未熟な細胞が肌の表面に押し上げられ、刺激に弱くなって肌トラブルを引き起こす原因になります。
ターンオーバーが過度に促進される原因としては、間違った洗顔やクレンジングなどによって、本来お肌に必要な成分まで洗い流してしまうことが挙げられます。
ターンオーバーの過度な促進を防ぐためには、正しいスキンケアを心がけることが大切です。
大切なポイントは、洗顔やクレンジングをするときの量と方法。
十分な量がないと、余計な摩擦を生んでお肌を傷つける原因となります。
洗顔料はたっぷりと泡立てて使うこと、またクレンジング料も使用量を守って正しく行うことが大切です。
ゴシゴシとこすらず、優しい力加減で行うこともポイントとなります。
なるべく優しい力加減で、手早く洗顔やクレンジングを行うようにしましょう。
洗顔もクレンジングもすすぎまで含めて1分〜1分30秒程度で行うことをおすすめします。
洗顔・クレンジングのあとは、しっかりと保湿ケアを行いましょう。
2)バリア機能の正常化のための保湿
バリア機能の正常化もニキビ痕予防に大切です。
お肌は、皮脂膜、角質細胞間脂質(セラミドなど)、天然保湿因子(NMF)が相互にはたらくことで、外部刺激から肌を守り、水分を維持するためのバリア機能を担っています。
バリア機能が低下してしまうと刺激に弱くなり、肌を守るために皮脂分泌が過剰になってしまうことがあります。
それが、ニキビの原因となることがあります。
ニキビを予防するためにも、バリア機能を正常に整えましょう。
バリア機能の正常化には、保湿ケアが効果的です。
十分に保湿されたお肌とは、『保湿成分によって適切な量の水分がお肌の中につなぎ止められ、さらに油分によって水分の蒸発を防ぎ、お肌にしっかり保持されている状態』のことを指します。
お肌が潤っていることで、ニキビ痕の予防が可能です。
保湿効果の高い成分が配合された美容液や保湿クリームなどを用いて、入念なスキンケアを行いましょう。
特に、バリア機能が低下している場合は、敏感肌化粧水などの敏感肌でも使える化粧品で保湿をしっかり行いましょう。
セラミドやプラセンタエキスなどを含んだ化粧品を使用することがおすすめです。
特にセラミドは、人がもともとお肌に持っているセラミドと同じ構造のヒト型セラミド配合のセラミド美容液やセラミドクリームがおすすめです。
もちろん、規則正しい生活習慣を心がけることもバリア機能の正常化に役立ちます。
3)紫外線対策もニキビやニキビ痕予防に大切
紫外線対策をしっかり行うこともニキビやニキビ痕の予防に大切です。
日焼け止めを使ったり、UV化粧下地でしっかり紫外線をブロックして、肌の炎症のリスクを最小限にすることが大切です。
紫外線を防ぐことは、乾燥肌対策や光老化など皮膚の老化対策にも役立つのでエイジングケアには必須です。
<参考記事>
7.ニキビ痕をメイクで消す方法
ニキビ痕の治療中にニキビを隠したいならメイクでカバーする方法がおすすめです。
特に、コンシーラーの活用が効果的といえます。
テクスチャーの固いスティックタイプかパレットタイプのコンシーラーを活用すると、ニキビ痕をメイクで消すことが可能です。
使う時は、ニキビ痕よりも一回り大きくコンシーラーを塗ります。
軽くたたくようにして縁を適度にぼかす方法が、より目立ちにくくなるコツです。
最後にフェイスパウダーを重ね付けすると、ニキビ痕が見えにくくなります。
UVカット効果のあるフェイスパウダーを使えば、紫外線対策にもつながります。
ただし、あくまでニキビ痕を隠しているだけで、ケアをしているわけではないことに注意しましょう。
1日の終りには、しっかりメイクを落として、スキンケアをすることが大切です。
ニキビ痕のメイクは、動画もあるコンテンツ「30代以上の悩ましいニキビ跡の赤みの消し方|メイクレッスン動画」をご覧ください。
8.ニキビ痕対策のQ&A
Q1.オロナイン軟膏はニキビ痕治療に効果的?
ニキビ痕の治療といえば、オロナイン軟膏に頼る人もいますよね。
オロナイン軟膏は、抗菌作用を期待することができます。
強い殺菌作用を含む成分が配合されていますが、低刺激でお肌に優しいことが特徴です。
ただし、あくまで補助的なもので、抗菌作用以上の効果を望むことは難しいといえます。
ニキビの根本的な治療に役立てることはできません。
また、ニキビ痕に効果があるとはいえません。
オロナイン軟膏を塗っているから大丈夫と考えないほうが妥当です。
ニキビ痕を消したいなら、ニキビ痕の症状に合わせてお肌のターンオーバーを正常に導くケア方法や、皮膚科専門医による治療を選択しましょう。
Q2.美白化粧品はニキビ痕治療に効果的?
美白化粧品は、日焼けによるシミやソバカスの予防に役立ちます。
美白成分であるビタミンC誘導体が配合された美白化粧品を使用すると、メラニンの一部を淡色化することに効果的です。
そのため、色素沈着が原因のニキビ痕の場合、ビタミンC誘導体が配合されている化粧品を使用すれば、改善効果が期待できます。
炎症を鎮静化させる効果があるトランサミン(トラネキサム酸)配合のものも有効でしょう。
ただし、すべての美白化粧品がニキビ痕に効果があるわけではありません。
ビタミンC誘導体やトランサミン(トラネキサム酸)配合以外のものは、ニキビ痕のケアには大きな期待はできません。
美白化粧水などの美白化粧品は、できてしまったニキビ痕のケアというより、予防美容として使うことで効果を発揮します。
ニキビ痕の改善には、過度な期待はしないことをおすすめします。
Q3.ニキビやニキビ痕に避けたい食べ物とは?
ニキビ痕を防ぐ上で、ニキビそのものによくない食べ物を避けることも大切です。
揚げ物やスナック菓子、インスタント食品などの脂肪分が高い食べ物は、皮脂の過剰な分泌の原因になるので控えましょう。
また、白米、パスタ、小麦粉など精製炭水化物は、食物繊維やミネラルといった栄養素が少なく、摂り過ぎると糖分過多になることも。
これらよりも玄米、全粒粉、雑穀米などがおすすめです。
ほかにも、清涼飲料水、アルコール(お酒)の飲みすぎなどにも注意しましょう。
Q4.ニキビ痕は自然に消えますか?
ニキビ痕は一度できてしまうと自然には治癒するケースは稀です。
多くのケースは、皮膚科や美容クリニックで治療が必要です。
Q5.ニキビ跡とニキビ痕の違いは何ですか?
違いはなく、同じものです。
かつては医学では、ニキビ痕という表記が多かったですが、最近ではニキビ跡を使うことが多いです。
Q6.ニキビ痕は最短でどのくらいで治りますか?
重症度や個人差でも変わりますが、最短でも3ヶ月程度かかります。
重症度が高い場合は、1年以上の長期にわたることもあります。
9.まとめ
ニキビ痕の原因や種類と美容医療での治療法をご紹介しました。
また、ニキビの予防法からメイクで正しく消す方法をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
まず、ニキビ痕の予防はニキビを悪化させないこと、予防することが第一です。
そのためには、肌のバリア機能を回復し、ターンオーバーを整えることが大切です。
でも目立ってしまったら、美容医療や皮膚科での治療をおすすめします。
ニキビ痕まで進み、セルフケアでは限界のある場合や完治のためには、病院やクリニックを受診しましょう。
この記事「ニキビ痕の原因・種類と正しい治療法!キレイに消すには?」が、ニキビ痕に悩む方のお役に立てば幸いです。
<参考記事>
CBDのスキンケアにおける効果|NATURECAN
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
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