ナイアシンアミドの美白効果とは?シミへのアプローチ方法と他の美白成分との違いを解説

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「エイジングケア」とは、年齢に応じた化粧品による肌のお手入れを指します。
「浸透」とは、角質層までの浸透を指します。
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ナイアシンアミドは2007年に医薬部外品の美白有効成分として承認。メラノソームの表皮細胞への移行を阻害するという独自のメカニズムで、日焼けシミやくすみにアプローチ。ビタミンC誘導体やトラネキサム酸との組み合わせでさらに効果的な美白ケアが叶います。

ナイアシンアミドも、2007年に厚生労働省から医薬部外品の美白有効成分(ニコチン酸アミド)として承認された、確かなエビデンスを持つ美白成分のひとつです。
美白ケアといえばビタミンCやアルブチン——そんなイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、ナイアシンアミドとはメカニズムが異なります。
これらの美白成分が「メラニンをつくらせない」アプローチをとるのに対し、ナイアシンアミドは「できたメラニンを表面に届けない」という異なる経路で働くのです。
つまり、ナイアシンアミドは「生成抑制ではなく輸送阻害」という独自のメカニズムを持つ点が最大の特徴です。
そのため、ナイアシンアミドと他の美白成分を組み合わせることでより多角的な美白ケアが実現します。
本記事では、ナイアシンアミドの美白効果に特化して、そのメカニズムから実践的な使い方まで詳しく解説します。

 

ナイアシンアミドが美白有効成分として承認された背景

ナイアシンアミドの化学構造

1)ナイアシンアミドは美白有効成分

ナイアシンアミドは、医薬部外品として「シミ・そばかすを防ぐ」美白有効成分として承認されており、科学的根拠に基づいた効果が認められています。
特に他の美白成分と大きく異なる点は、「メラニンの生成を抑える」のではなく、「メラノソームの表皮細胞への移行を阻害する」という独自のメカニズムを持つことです。この作用により、すでに生成されたメラニンが肌表面に到達するのを防ぎ、シミやくすみの発生を抑制します。
そのため、ビタミンC誘導体やアルブチンなどの「生成抑制型」の美白成分と組み合わせることで、メラニンの「生成→移送→蓄積」という一連の流れを多段階でブロックでき、より効率的な美白ケアが可能になります。
なお、ナイアシンアミドは、シワ改善やバリア機能改善、抗炎症作用など多面的な作用を持つ成分として知られています。【1】【2】。特に、セラミドなど角層脂質の産生を促進するため、美白だけでなく乾燥によるくすみの予防にもつながると考えられています【3】。

2)3段階の承認の歴史

ナイアシンアミドは長年にわたって化粧品成分として使われてきました。その承認の歴史は次のように段階的に進んでいます。

  • 1990年代末:カネボウが「肌荒れ改善」の医薬部外品有効成分として申請・承認取得
  • 2007年:P&G社が「ニコチン酸アミド」として美白有効成分の承認を取得(医薬部外品名:ニコチン酸アミドまたはD-メラノ)
  • 2017〜2018年頃:「シワ改善」の医薬部外品有効成分としても承認

美白有効成分としての承認には、申請から承認まで約10年の歳月がかかったと言われています。P&G社(SK-IIブランド)が1990年代よりナイアシンアミドを化粧品の有用成分として配合・研究を続け、その知見を積み重ねた末の承認でした。
現在、医薬部外品の美白有効成分は複数ありますが(アルブチン、ビタミンC誘導体、トラネキサム酸など)、ナイアシンアミドはそれらと異なるメカニズムを持つ点が特徴です。

独自のメカニズム:メラノソーム輸送阻害とは

1)シミができるまでのプロセス

シミができるメカニズム

まずシミができるメカニズムをおさらいしましょう。

  • 紫外線・摩擦・ホルモン変化などの刺激を肌が受ける
  • 皮膚の深層(基底層)にある「メラノサイト(色素細胞)」が活性化される
  • メラノサイトの中で「チロシナーゼ」という酵素がチロシンを原料にメラニンを合成する
  • 合成されたメラニンは「メラノソーム」という袋状の器官に貯蔵される
  • メラノソームが隣の表皮細胞(ケラチノサイト)に受け渡される
  • メラニンが蓄積した角質が肌表面に残り、シミ・くすみとして目に見えるようになる

メラノサイトとは?メラニンを作る細胞のはたらきと、シミ・老化との深い関係」も参考にしてください。

2)ナイアシンアミドはどこに働くか

ナイアシンアミドの作用メカニズム

多くの美白成分が「チロシナーゼを抑えてメラニンをつくらせない」ステップを狙うのに対し、ナイアシンアミドは「メラノソームのケラチノサイトへの受け渡しを阻害する」という後段ステップに作用します。
研究によると、ナイアシンアミドを10μMの濃度で共培養モデルに加えた場合、メラノサイトからケラチノサイトへのメラノソーム移動が35〜68%も抑制されることが確認されています。メラニン自体の生成は抑えないものの、肌表面への到達を防ぐことで美白効果を発揮するのです。
ナイアシンアミドによるメラノソーム輸送阻害作用は、色素沈着の軽減と関連しており、ヒト皮膚における臨床的改善とも関連づけて報告されています【4】。

他の美白成分との違いと組み合わせによる相乗効果

美白有効成分に関しては、「美白成分の種類と特徴・効果!「シミ」が消えるのは?」で詳しく解説しています。ここではナイアシンアミドと代表的な美白有効成分との違いと組み合わせの効果を解説します。

ポイントは、多くの美白成分はチロシナーゼを阻害してメラニン生成を抑える一方、ナイアシンアミドがメラノソームの輸送を阻害 し、肌表面へのメラニン到達を抑えることです。
つまり異なる経路を塞ぐため、組み合わせることで相乗効果が期待できます。

1)ビタミンC誘導体との組み合わせ

ビタミンC誘導体(アスコルビン酸誘導体)は、「美白シーズン到来!メカニズム別4大美白成分の特徴と使い分け術」で解説していますが、チロシナーゼを阻害してメラニン合成を抑えるとともに、生成済みのメラニンを還元(色を薄くする)する働きを持ちます。ナイアシンアミドとはメラニンへのアプローチの段階が異なるため、組み合わせることで前工程と後工程から同時にシミをブロックできます。

なお、一部のメーカー製品では「ナイアシンアミドとビタミンCの併用は控えること」という注意書きがある場合があります。これは処方によってはビタミンCがナイアシンアミドの安定性に影響を与えることがあるためです。製品の使用上の注意を必ず確認しましょう。

2)トラネキサム酸との組み合わせ

トラネキサム酸は、炎症シグナルを出すプラスミンを阻害し、チロシナーゼの活性化を抑える美白成分です。肝斑やニキビ跡による色素沈着に特に効果が期待されます。ナイアシンアミドと組み合わせることで、シミの発生から表面化まで多段階でブロックするアプローチが可能です。
トラネキサム酸の効果は?肝斑などのシミ、出血性疾患の治療薬」も参考にしてください。

3)アルブチンとの組み合わせ

アルブチンもチロシナーゼ阻害で働く美白成分です。ナイアシンアミドとはメカニズムが異なるため、組み合わせによる相乗効果が期待できます。「美白成分のアルブチン。ほかの美肌効果や副作用、ビタミンCとの違いも」も参考にしてください。

4)紫外線対策(日焼け止め)との組み合わせ

ナイアシンアミドは紫外線による免疫抑制を軽減する作用も報告されており、光老化対策の観点からも有用と考えられています【6】。しかし、「メラノサイトを守る発想へ|美白に頼らないエイジングケアの新常識」で詳しく解説していますが、どれだけ美白成分を使っても、紫外線によるメラニン産生のトリガーを止めなければ根本的なシミ予防にはなりません。

ナイアシンアミド配合の美白ケアに加えて、毎日の日焼け止め使用が美白ケアの大前提です。

シミの種類別に期待できる効果

シミの種類

1)ナイアシンアミドのシミへ効果一覧

シミにはいくつかの種類があり、原因の違いによって症状や状態が異なります。

シミの種類によって、ナイアシンアミドの向き・不向きは異なります。
まずは代表的なシミとの相性を一覧で確認してみましょう。

シミの種類主な原因ナイアシンアミド

のおすすめ度

理由
老人性色素斑紫外線の蓄積、加齢メラノソーム輸送阻害が働きやすく、効果が期待できます。

日焼けによるシミ予防・初期対応に向いています。

そばかす

(雀卵斑)

遺伝的要因、紫外線紫外線による悪化予防には役立ちます。

体質要因が強く根本改善には限界があります。

炎症性色素沈着炎症・摩擦などの刺激メラノソーム輸送阻害が働きやすく、効果が期待できます。

抗炎症作用により色素沈着の悪化を抑えます。

肝斑ホルモン変動、摩擦、紫外線比較的マイルドに使いやすく一定の改善が期待されます。

刺激管理と併用ケアが重要です。

脂漏性角化症紫外線の蓄積・加齢で角化が進行盛り上がっているものについては効果が期待できません。
ADM(後天性メラノトーシス)真皮のメラノサイト異常真皮に原因があるため、スキンケアだけでの改善は難しいです。

このように、ナイアシンアミドは特に老人性色素斑やくすみには取り入れやすい一方、ADMのように真皮に原因がある色素沈着では限界があります。
あらためて効果が期待しやすいシミと効果に限界があるシミ・注意が必要なシミを整理します。

2)効果が期待しやすいシミのまとめ

老人性色素斑(紫外線によるシミ)やくすみは、ナイアシンアミドのメラノソーム輸送阻害が働きやすく、比較的効果を実感しやすいタイプです。
また、ニキビ跡の赤みから色素沈着への移行予防:炎症後の色素沈着はトラネキサム酸との組み合わせでより効果的です。
さらに、ナイアシンアミド4%外用の二重盲検試験では、肝斑に対して色素沈着の改善が認められており、臨床的にも美白効果が確認されています【5】。

3)効果に限界があるシミ・注意が必要なシミのまとめ

肝斑は一定の効果が期待されるものの、刺激によって悪化する可能性があるため注意が必要です。ナイアシンアミドは比較的マイルドな成分ですが、配合製品を使う際に強い摩擦は禁物です。また、濃い深いシミやADMのように真皮に原因があるシミは、スキンケアだけでの改善には限界があり、美容医療が選択肢となります。皮膚科や美容皮膚科での治療を検討する必要があります。

ナイアシンアミドの美白効果を最大化するための使い方|コツと注意点

ナイアシンアミドの使い方を説明するコスメコンシェルジュ

1)朝晩の継続使用が基本

刺激性が小さいナイアシンアミドは朝晩どちらにも使えます。朝は紫外線ダメージを受ける前にバリア機能を高め、夜は細胞の再生が活発な時間帯にメラノソーム輸送の阻害を行うイメージです。「朝は守り、夜は修復」と考えると取り入れやすいでしょう。
ナイアシンアミドは、セラミドなど角層脂質の産生を促進し、バリア機能を改善する作用も報告されており、乾燥によるくすみの予防にもつながると考えられています【3】。

2)紫外線対策との両輪が必須

美白ケアで最も大切なのは、毎日の日焼け止め使用です。ナイアシンアミドがメラノソーム輸送を阻害しても、紫外線による新たなメラニン産生が続けばシミは蓄積し続けます。季節や生活シーンに合ったSPF・PA値の日焼け止めと組み合わせることで、美白成分の効果が最大化されます。

3)効果を実感するまでの期間

美白効果の実感には個人差がありますが、一般的には1〜3ヶ月の継続使用が目安です。ターンオーバーのサイクル(28日前後)に合わせて肌が入れ替わることで、徐々にシミやくすみが薄くなっていきます。1ヶ月で変化がなくても、続けることが大切です。
また、ナイアシンアミドは角層バリア機能を整える作用もあり、ターンオーバー環境の改善を通じて肌の明るさに寄与する可能性があります【3】。

4)高濃度配合では乾燥が気になることも

ナイアシンアミドは比較的安全性の高い成分とされていますが、高濃度では刺激感が生じる可能性があるため、使用時には注意が必要です【9】。
ナイアシンアミドには皮脂分泌を抑える働きがあるため、10%以上の高濃度配合製品では、肌の表面が乾燥に傾きやすくなることがあります。使い始めに乾燥感や刺激感を感じた場合は、配合濃度の低い製品に変えるか、保湿ケアを追加することをおすすめします。

5)ビタミンCとの組み合わせ時は製品の注意書きを確認

前述の通り、ビタミンC(誘導体)との組み合わせはメカニズム上相乗効果が期待できますが、製品によっては安定性の観点から「併用不可」と記載されているものがあります。必ず各製品の使用上の注意を確認してください。

ナイアシンアミド配合のエイジングケア化粧水「ナールスピュア」のご紹介

ナイアシンアミドの使い方を説明するコスメコンシェルジュ

ナイアシンアミド&ナールスゲン配合「ナールスピュア」

ナイアシンアミドを配合したエイジングケア化粧水をお探しの方に、私たちナールスがおすすめするのが「ナールスピュア」です。

1)ナールスピュアとは

ナールスピュアは、京都大学と大阪市立大学の共同研究で開発された成分「ナールスゲン(カルボキシメチルフェニルアミノカルボキシプロピルホスホン酸メチル)」を推奨濃度で配合したエイジングケア化粧水です。「素肌サプリメント」をコンセプトに、肌が本来持つ力を引き出すことを目指して開発されました。

2)ナイアシンアミドの配合と2023年リニューアル

ナールスピュアには2020年のリニューアル時からナイアシンアミドが配合されており、2023年のリニューアルでその濃度がさらに2倍にアップしています。ナイアシンアミドのほかにも、多彩なエイジングケア成分を配合しています。

  • ナールスゲン(コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸産生サポート)
  • ナイアシンアミド(整肌・保湿)
  • 3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸(セラミドプロモーター/整肌)
  • APPS(パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na/整肌)
  • ヒト臍帯血幹細胞順化培養液(整肌)
  • プロテオグリカン・PCA-Na(保湿)
  • ツボクサエキス(整肌)

3)ナールスピュアの特徴

  • 界面活性剤・香料・着色料・アルコール(エタノール)フリーの7つの無添加
  • 敏感肌・乾燥肌・インナードライ肌・オイリー肌を問わず使いやすい
  • さらっとしながらもしっかりうるおうテクスチャー
  • モンドセレクション金賞受賞、@cosme化粧水ランキング1位獲得実績あり
  • 初回限定の特別価格でのお試しが可能

4)ナールスピュアは「化粧品」であることについて

ナールスピュアは薬機法上「化粧品」であり、医薬部外品ではありません。そのため、「美白効果・シミ予防」などの医薬部外品としての効能を正式に謳うことはできません。配合されているナイアシンアミドは「整肌成分」として機能します。医薬部外品として正式に効能を謳える製品をお求めの場合は、パッケージに「医薬部外品(薬用化粧品)」の表示がある製品をお選びください。
その上で、ナールスピュアはナールスゲンをはじめとした複数のエイジングケア成分を一度にケアできる処方であり、年齢肌が気になる方の継続的なスキンケアのご選択肢のひとつとしてご活用いただけます。

ナイアシンアミドの美白効果に関するよくある質問(FAQ)

Q1. ナイアシンアミドはシミに直接効きますか?

はい。ナイアシンアミドはメラノソームが表皮細胞に移行するのを阻害することで、シミやくすみを予防・改善します。ただし、すでに表面にできたシミの「色を抜く」作用ではなく、メラニンが肌表面に蓄積するのをブロックするアプローチです。現在あるシミをより速く薄くしたい場合は、トラネキサム酸やビタミンC誘導体の併用も検討してみましょう。また、濃いシミにはレーザー治療等なども検討することをおすすめします。

Q2. 化粧品と医薬部外品の美白アイテム、どちらを選ぶべきですか?

「美白」の効能を正式に謳えるのは医薬部外品だけです。「シミ・そばかすを防ぐ」という効能表現が認められているのは医薬部外品の証ですので、美白効果を確実に求めるなら医薬部外品を選ぶのがおすすめです。ただし化粧品の中にも高濃度のナイアシンアミドを配合したものがあり、一概に医薬部外品が上とは言えません。配合成分全体で判断しましょう。

Q3. ナイアシンアミドはいつから使い始めるのがよいですか?

シミへの予防的なアプローチは、紫外線が強くなり始める3月ごろからスタートするのが効果的です。ただし、シミは年間を通じて日々できていくものなので、できれば通年で継続使用することをおすすめします。

Q4. 肝斑にもナイアシンアミドは有効ですか?

肝斑はホルモンバランスや紫外線・摩擦が原因で生じるシミで、ナイアシンアミドにも一定の効果が期待できますが、特効薬ではありません。肝斑は刺激に敏感なため、強い摩擦や高濃度成分による刺激は避けるべきです。トラネキサム酸配合の医薬部外品が肝斑に有効とされており、皮膚科での内服治療(トラネキサム酸錠)やピコレーザーによるピコトーニングなども選択肢となります。

Q5. ナイアシンアミドで美白ケアをしながらシワも同時にケアできますか?

はい。ナイアシンアミドはシワ改善・美白・肌荒れ防止の3つの効能を持つ成分です。美白を目的としたナイアシンアミド配合の医薬部外品を使いながら、シワやバリア機能も同時にケアできるのが最大の魅力です。

Q6. ナイアシンアミドを使えばビタミンC美容液は不要になりますか?

必ずしもそうとは言えません。ビタミンC誘導体はメラニン生成を抑える・還元するなど、ナイアシンアミドとは異なるステップで美白に働きます。むしろ組み合わせることでより多角的な美白ケアが実現します。ただし製品の組み合わせには注意が必要です(安定性の問題)。

Q7.ナイアシンアミドとレチノールで美白効果は高まりますか?

ナイアシンアミドとレチノールは、それぞれ異なる作用機序を持つ成分であり、併用することで間接的に美白効果を高める可能性があります。ナイアシンアミドはメラノソームの移送を阻害することでシミの表面化を防ぐ一方、レチノールはターンオーバーを促進することで、すでに蓄積したメラニンの排出を促す働きがあります。
つまり、ナイアシンアミドが「シミをつくらせない・届けない」役割を担い、レチノールが「排出を促す」役割を担うため、組み合わせることで多角的なアプローチが可能になります。実際、ナイアシンアミドとレチノールを組み合わせた外用製剤では、色むらやエイジングサインの改善が確認されており、併用による相乗的な効果が示唆されています【8】。
ただし、レチノールは刺激が出やすい成分のため、敏感肌の方は濃度や使用頻度に注意しながら取り入れることが重要です。
詳しくは、「ナイアシンアミドとレチノールの違いは?どっちがいい?効果・副作用・併用を解説」をご覧ください。

Q8.ナイアシンアミドとハイドロキノンではどちらが美白効果が高いですか?

一般的に、ハイドロキノンの方が美白効果は強いとされています。ハイドロキノンはチロシナーゼを強力に阻害し、メラニンの生成そのものを抑える作用を持つため、「できてしまったシミを薄くする」目的で用いられることが多い成分です。
一方、ナイアシンアミドはメラノソームの移送を阻害することで、メラニンが肌表面に到達するのを防ぐ働きが中心です。そのため、「シミの予防」や「初期段階の色素沈着」に適した成分といえます。
また、ハイドロキノンは刺激や白斑などの副作用リスクがあるため、医師の管理下で使用されることが多いのに対し、ナイアシンアミドは比較的安全性が高く、日常的なスキンケアに取り入れやすいという特徴があります。
そのため、しっかりシミを改善したい場合はハイドロキノン、日常的な予防やマイルドな美白ケアにはナイアシンアミドと、目的に応じて使い分けることが重要です。
詳しくは、「医師監修|ハイドロキノンは美白効果と安全性を考えて使おう!」をご覧ください。

まとめ

ナイアシンアミドの美白効果の最大の特徴は、「メラノソーム輸送阻害」という独自のメカニズムにあります。多くの美白成分がメラニンの生成を抑えることを目標とするのに対し、ナイアシンアミドはメラニンの肌表面への到達自体をブロックします。
この異なるアプローチは、他の美白成分(ビタミンC誘導体・トラネキサム酸・アルブチンなど)と組み合わせることで相乗効果を生み出します。さらにシワ改善・肌荒れ防止も同時に期待できる点で、エイジングケアを総合的に行いたい方に非常に適した成分です。
美白ケアの効果を最大化するには、ナイアシンアミドの継続使用と日焼け止めによる紫外線対策を両立することが最重要ポイントです。毎日の積み重ねが、シミのない透明感ある肌への近道となります。
ナイアシンアミドを賢くスキンケアに取り入れてください。

参考文献(エビデンス)

本記事の科学的根拠として、以下の査読済み論文を参照しています。
【1】Gehring W. Nicotinic acid/niacinamide and the skin. J Cosmet Dermatol. 2004;3(2):88-93.
PMID: 17147561 DOI:10.1111/j.1473-2130.2004.00115.x.
日本語要旨:ナイアシンアミドの皮膚への作用をまとめた総説です。セラミド合成促進、バリア機能改善、抗炎症作用、皮脂分泌調整など多面的な作用が整理されており、加齢肌やニキビ、色素トラブルなど幅広い用途で有用な成分であることが示されています。
【2】Wohlrab J, Kreft D. Niacinamide – mechanisms of action and its topical use in dermatology. Skin Pharmacol Physiol. 2014;27(6):311-315.
PMID: 24993939 DOI:10.1159/000359974
日本語要旨:ナイアシンアミドの外用に関する作用機序と皮膚科領域での応用を整理した総説です。バリア機能サポート、抗炎症、皮脂調整など、多面的な働きが簡潔に整理されています。ナイアシンアミドの機能全体を説明するのに有用な論文。
【3】Tanno O, Ota Y, Kitamura N, Katsube T, Inoue S. Nicotinamide increases biosynthesis of ceramides as well as other stratum corneum lipids to improve the epidermal permeability barrier. Br J Dermatol. 2000;143(3):524-531.
PMID: 10971324 DOI:10.1111/j.1365-2133.2000.03705.x.
日本語要旨:ナイアシンアミドが、角層バリアに重要なセラミドやその他の脂質の産生を高めるかを検討した研究です。培養ヒト角化細胞では、ナイアシンアミド添加によりセラミド合成が増加し、バリア関連脂質の産生促進が確認されました。さらに乾燥肌への外用で、角層中のセラミド量増加と経表皮水分蒸散量の低下が示され、皮膚バリア機能の改善につながる可能性が示されました。
【4】Hakozaki T, Minwalla L, Zhuang J, Chhoa M, Matsubara A, Miyamoto K, Greatens A, Hillebrand GG, Bissett DL, Boissy RE. The effect of niacinamide on reducing cutaneous pigmentation and suppression of melanosome transfer. Br J Dermatol. 2002;147(1):20-31.
PMID: 12100180 DOI:10.1046/j.1365-2133.2002.04834.x
日本語要旨:ナイアシンアミドが皮膚の色素沈着をどのように改善するかを検討した研究です。臨床試験では、外用により色素沈着の軽減と肌の明るさの改善が認められました。あわせて、メラノソームの移送抑制が作用機序の一つとして示されており、医薬部外品の美白効能の背景説明の根拠として有用な論文です。
【5】Navarrete-Solís J, Castañedo-Cázares JP, Torres-Álvarez B, Oros-Ovalle C, Fuentes-Ahumada C, González FJ, Martínez-Ramírez JD, Moncada B. A Double-Blind, Randomized Clinical Trial of Niacinamide 4% versus Hydroquinone 4% in the Treatment of Melasma. Dermatol Res Pract. 2011;2011:379173.
PMID: 21822427 DOI:10.1155/2011/379173
日本語要旨:肝斑患者を対象に、ナイアシンアミド4%とハイドロキノン4%を比較した二重盲検ランダム化比較試験です。ナイアシンアミド群でも色素沈着の改善がみられ、忍容性の面でも良好な結果が示されました。
【6】Sivapirabu G, Yiasemides E, Halliday GM, Park J, Damian DL. Topical nicotinamide modulates cellular energy metabolism and provides broad-spectrum protection against ultraviolet radiation-induced immunosuppression in humans. Br J Dermatol. 2009;161(6):1357-1364.
PMID: 19804594 DOI: 10.1111/j.1365-2133.2009.09244.x
日本語要旨:ヒト皮膚において、外用ニコチンアミドが紫外線による免疫抑制に対して保護的に働くことを示した研究です。UVダメージに伴う皮膚反応の軽減という文脈で、ナイアシンアミドの抗炎症・光防御補助作用の根拠として有用な論文。
【7】Grange PA, Raingeaud J, Calvez V, Dupin N. Nicotinamide inhibits Propionibacterium acnes-induced IL-8 production in keratinocytes through the NF-κB and MAPK pathways. J Dermatol Sci. 2009;56(2):106-112.
PMID: 19726162 DOI: 10.1016/j.jdermsci.2009.08.006
日本語要旨:ニコチンアミドが、C. acnes刺激を受けた角化細胞におけるIL-8産生を抑制し、NF-κBおよびMAPK経路を介した炎症反応を抑えることを示した研究です。ナイアシンアミドの抗炎症作用を機序面から補強する際に使いやすい論文です。
【8】Farris P, Zeichner J, Berson D, Tann J. Efficacy and Tolerability of a Skin Brightening/Anti-Aging Cosmeceutical Containing Retinol 0.5%, Niacinamide, Resveratrol, and Hexylresorcinol. J Drugs Dermatol. 2016;15(7):863-868.
PMID: 27391637
日本語要旨:レチノール0.5%とナイアシンアミドを含む外用製剤の有効性と忍容性を評価した臨床研究です。継続使用により、色むらやエイジングサインの改善がみられ、忍容性も良好と報告されています。ナイアシンアミドとレチノールは併用効果の根拠として有用な論文。
【9】Andersen FA; Cosmetic Ingredient Review Expert Panel. Final report of the safety assessment of niacinamide and niacin. Int J Toxicol. 2005;24 Suppl 5:1-31.
PMID: 16596767 DOI:10.1080/10915810500434183
日本語要旨:ナイアシンアミドおよびナイアシンの安全性評価をまとめた報告です。臨床試験や刺激性評価をもとに、一定濃度範囲での外用時の忍容性が整理されています。ナイアシンアミドの安全性全般及び高濃度化粧品の刺激感への注意の裏付けとなる論文です。

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