皮脂腺は、皮脂を分泌するお肌にとって大切な器官です。
しかし、エイジングケアに詳しい方でも意外にそのはたらきやしくみをご存知ないのでは?
皮脂腺は保湿と体臭に関わるので、女性ならぜひ、そのはたらきやしくみを知っていただきたいパーツです。
この記事では、皮脂腺のはたらきとしくみを幅広くご紹介します。
CONTENTS
1.皮脂腺を理解して正しいエイジングケアを!
「皮脂腺のはたらきとしくみを知ってスキンケア」をお届けします。
皮脂腺という言葉を聞いたことがあっても、はたらきやしくみについてはご存知でしょうか?
エイジングケアにとって大切な3大要素の1つ「皮脂膜」は、皮脂と汗が混じったものです。
そして、その皮脂を分泌するのが「皮脂腺」。
美肌に大切な器官の1つです。
では、皮脂腺にはどのような機能や特徴があるのでしょうか?
また、お肌のどこにあるのでしょうか?
皮脂腺について理解することはスキンケアを考える上でとても大切です。
それはさまざまな肌悩みとも関係しているからです。
また、皮脂腺を意識したエイジングケアは女子力アップにもつながります。
なぜなら、皮脂腺を知らずしてスキンケアの基本である保湿は語れないからです。
ぜひ、その特徴やはたらきを知ってエイジレスな肌を目指しましょう。
もう1つの理由は、あまり知られていない皮脂腺と体臭の関係。
これを知らないと皮脂腺のトラブルで女子力ダウンにもなりかねません。
ぜひ、女子力アップのエイジングケアを実践するために、皮脂腺についても知っておきましょう。
さて、皮脂腺はからだ全体に均等に分布するのではありません。
顔・手足・頭では、どの順番に多いかご存知でしょうか?
答えを知りたい方は、続きをお読みくださいね。
皮脂腺の分布を知ることは、エイジングケア化粧品の使い方を知る上でも大切です。
この記事では、皮脂腺の特徴やしくみ、はたらきなどを詳しくご紹介します。また、毛穴を守るスキンケアやエイジングケアをご紹介します。
「皮脂腺とは?その特徴を教えて!」
「どんなはたらきや役割があるの?」
「皮脂腺と毛穴ってどう違うの?また、汗腺との違いは?」
「皮脂腺を意識したエイジングケアは、どうすればよいの?」
「なぜ体臭と関係があるの?」
などについて知りたい方も、ぜひ、続きを読んでくださいね。
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- 皮脂腺は、皮脂を分泌させる大切な役割があります。だから、お肌やからだにとって大切な器官です。
- 皮脂腺は、お肌に均一にあるのではなく、多い部位、少ない部位があります。だから、その分布を知ってスキンケアやエイジングケアを行う必要があります。
- 皮脂腺の肌表面で毛穴が詰まると、皮脂がお肌の表に出ることができなくなってしまいます。その結果、ニキビなどの肌トラブルにつながります。
- 皮脂腺のトラブルを防ぐため、毛穴の汚れは毎日、クレンジングや洗顔でしっかり洗い流しましょう。ただし、優しく行うことが大切です。
- 加齢臭の原因は皮脂腺から出るノネナールです。脂肪の摂り過ぎ、血行不良、過度のストレス、更年期障害などで皮脂腺の活動が活発化して、加齢臭が大きくなることもあります。
2.皮脂腺とは?お肌のどこにあるの?
1)皮脂腺とは?
皮脂腺は、皮脂を生み出す器官です。
脂腺とも呼ばれ、皮膚や毛髪の表面の保護や保湿のはたらきをします。
皮脂腺のほとんどは、お肌の真皮にあって、大毛根を包む袋状の上皮組織である毛包(毛嚢)と一緒に存在しています。
皮膚の構造を示した下の図のように毛穴の入り口にあって、毛穴の漏斗部に向かって口が開いた状態になっています。
そして、皮脂は毛包(毛嚢)から皮膚表面に出て行くようになっているのです。
皮脂腺は、ワックスエステル、スクワラン、トリグリセリドなどの油分からできていて、毎日、成人で1~2gの皮脂をつくっています。
そして、その皮脂が汗と混じって皮脂膜になって、お肌を守っているのです。
<皮脂腺の図>
皮脂腺と間違いやすいものに、汗を分泌する汗腺があります。
汗腺は汗をかくことからもおわかりのとおり、開きやすいのですが、皮脂腺は汗腺と比べて開きにくい特徴があります。
2)皮脂腺の分布
皮脂腺は、お肌にどのように分布しているのでしょうか?
実は、手のひらや足の裏には、皮脂腺がありません。皮脂腺は、それ以外の全身にあります。
多い順に「頭」→「顔」→「手足」と分布しています。
また、同じ部位でも、中央部に多く、端にいくほど少なくなります。
つまり、頭のてっぺん付近が最も皮脂腺の多い場所なのです。
皮脂腺が多い部位のお肌は、皮脂の量が多くなり、お肌も脂性肌に傾きやすくなります。
こうした部位を、脂漏部位(しろうぶい)と呼びます。
脂漏部位は、頭部、顔の中心部(額、眉間、口のまわり、下あごなどTゾーンと呼ばれる箇所)、胸元(デコルテ)、背中の真中、わきの下です。
脂漏部位には、顔で400個/cm2程度、頭では900個の/cm2の皮脂腺が存在します。
ほかの部位では、100個/cm2以下なので、随分と密度が濃いのです。
3)皮脂腺のない部位
手のひらや足の裏以外では、唇,包皮,外陰,肛囲などでは皮脂腺はありません。
ただし、毛をともなわない独立皮脂腺があります。
3.皮脂腺のエイジングケアの基本
1)皮脂腺の分布を考えたエイジングケアの基本
「Tゾーンは、しっかりクレンジングや洗顔をしましょう」とよくいわれますし、また、ご自分でもTゾーンが脂っぽいのはよくわかりますよね。脂漏部位は、皮脂が多いので脂っぽいのです。
そのため、洗顔やからだの洗浄も意識して、丁寧に洗うことが大切です。
一方、脂漏部位以外は、洗いすぎるとかえって油分を取りすぎてしまうのでよくないのです。
加齢とともに皮脂腺の活力も下がるので、脂漏部位以外の皮脂の量は下がり続けます。
つまり、年齢が上がれば上がるほど、脂漏部位以外は乾燥しやすくなるのです。
特に、フェイスラインのあるUゾーン、口や目元の周りのOゾーンは、乾燥肌になりやすいパーツです。
そのため、この部位は保湿力の高いエイジングケア化粧品などで、しっかり保湿を行いましょう。
夏場は、皮脂腺の活動も活発なので、エイジングケア化粧水でも保湿できますが、冬場は少しでも乾燥を感じるなら、お肌の乾燥対策のために保湿クリームを使ってスキンケアを行いましょう。
その場合は、水分を保持するはたらきのあるセラミド、プロテオグリカン、ヒアルロン酸、コラーゲン、NMF(天然保湿因子)などの保湿成分に加え、お肌に油膜をつくって皮脂膜に近いはたらきをしてくれるスクワランやシアバターなどのエモリエント成分をバランスよく配合した保湿クリームがおすすめです。
また、アルガンオイルやオリーブオイルなどの美容オイルもおすすめです。
そんな保湿クリームの1つがこちら。
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また、乾燥が厳しい冬には、顔だけでなくボディの乾燥肌対策にも保湿クリームを使うことをおすすめします。
年齢ごとの皮脂の量については、こちらの記事をご参照ください。
2)皮脂腺に関する肌トラブルと予防
皮脂腺は、毛穴とつながっているので毛穴が詰まるとトラブルが起きます。
毛穴が詰まれば、本来、お肌の表面に出るはずの皮脂が毛穴の中に留まってしまいます。
そのため、内側からも毛穴を塞いでしまうのです。
それによって、ニキビ、角栓、毛穴の黒ずみ、いちご鼻などトラブルを進行させてしまうのです。
基本的な予防対策としては、毎日、適切な洗顔を行うことで毛穴に汚れが詰まらないようにすることが大切です。
また、毛穴汚れをしっかり落とせるクレンジング料を使うこともよい方法です。
ただし、クレンジングや洗顔の後は、保湿化粧水や美容液で毛穴ケアをしっかり行いましょう。
3)知っておきたい皮脂腺と体臭の関係
次に、女子力アップのために知っておきたい皮脂腺と体臭のお話です。
皮脂腺からつくられる皮脂が正常で、皮脂膜も適度な場合は、皮膚常在細菌叢のバランスが保たれ、お肌は弱酸性です。
そんな場合は、お肌の臭いもありません。
しかし、誤った洗顔でお肌のバランスが崩れてアルカリ性に傾いたり、皮脂腺からの皮脂が過剰に分泌されると、皮膚常在細菌のバランスが崩れます。
そうなると、お肌の味方をしてくれる皮膚常在菌が出す酵素(リパーゼ)が減ってしまいます。
リパーゼは皮脂を分解するはたらきがあるので、これが減ると汗と皮脂がうまく混ざらなくなって皮脂膜が正常にできにくくなるのです。
その結果、さらに表皮常在細菌のバランスが崩れ、体臭の原因になってしまうこともあるのです。
また、皮脂が毛穴に詰まって、そこで過酸化脂質になってしまうこともお肌の臭いの原因になってしまいます。
これでは、女子力もダウンですね。
この対策としては、ビタミンC誘導体やビタミンE誘導体配合の化粧品などを使うことや、日頃からビタミンCやビタミンEを含む食べ物をしっかり摂りましょう。
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尚、食べ物と栄養素の詳しい情報は、「美肌をもたらす食べ物と飲み物は?その種類から栄養素まで」をご覧ください。
4.皮脂腺の種類とエイジングケア
1)皮脂腺の種類
手のひらや足の裏には皮脂腺がないとお伝えしました。それは、毛穴がないからです。
逆に、毛穴があるところには、必ず皮脂腺があります。
そして、毛穴の種類によって以下の3つに大別され、それぞれ異なった特徴を持っています。
注: 毛穴とは、毛包の一部で、外から目で見えているところを呼びますので、この記事は分けて使っています。
①脂腺性毛包
- 顔や前胸部に多く分布します。
- 細く短い毛が生えている毛穴。
ニキビができてしまうのは、この皮脂腺がある毛穴です。
②終毛性毛包
- 頭部や局部に多く存在します。
長く太い毛が生えている毛穴。
③軟毛性毛包
- 顔をはじめ、頭や局部以外の全身に分布します。
産毛が生えている毛穴。
2)皮脂腺のエイジングケアは脂腺性毛包に注意
3つの皮脂腺の中で、スキンケアやエイジングケアを特に意識すべきは、「脂腺性毛包」です。
なぜなら、ほかの毛包より大きいため、皮脂の分泌が多く、汚れやすいからです。
洗顔から始まるエイジングケアのプロセスが正しく行われていれば、お肌は水分と皮脂のバランスが取れて、健やかな状態に保てます。
しかし、どこかに問題があれば、次のような問題が起こります。
もし、古い角質が残って肌がごわごわするなら、角質を取り除くために酵素洗顔を行うことも手段の1つです。
酵素洗顔の詳しい情報は、こちら。
また、逆に皮脂が取れすぎて乾燥が気になる場合は、保湿の見直しも大切です。
敏感肌やインナードライにお悩みなら、こちら。
*ヒト型セラミド配合エイジングケア保湿クリーム「ナールス ユニバ」
乾燥肌の原因と対策は、こちら。
5.皮脂腺と加齢臭の関係
1)加齢臭の原因は皮脂腺から出るノネナール
40代以上の男性に多い加齢臭。
実は、加齢臭は皮脂腺と関係が深いのです。
加齢臭は、脂肪酸の1つであるノネナールが原因であることがわかっています。
ノネナールは皮脂腺でつくられますが、増えるのは40代以上です。
だから、加齢臭はエイジングケア世代の女性も気をつける必要があります。
40歳を過ぎると、皮脂腺で脂肪酸の1つであるパルミトレイン酸と過酸化脂質が増えます。
これが皮脂腺の中で混じってできるのが、ノネナールです。
皮脂腺は、頭皮や額、耳、鼻の周り、わきの下、胸、背中の中央などに多いので、ノネナールはこれらのパーツで発生しやすいのです。
女性は男性に比較すると活性酸素の発生が少ないので、過酸化脂質の量は少ないのです。
だから、女性の加齢臭は男性よりも少ないと考えられています。
しかし、脂肪の摂り過ぎ、血行不良、過度のストレス、更年期障害などがあると皮脂腺の活動が活発化して、加齢臭が大きくなることもあります。
2)加齢臭の対策
①食べ物で対策
加齢臭の予防や対策は、皮脂腺の過剰な活動を抑えて皮脂の分泌をコントロールすることや肌の酸化を抑えることです。
だから、ビタミンAやビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化物質を含む食べ物の摂取が効果的です。
たとえば、バナナ、かぼちゃ、人参、キャベツ、にんにく、生姜などがあります。
中でもバナナはアミノ酸やビタミン、食物繊維も豊富なので、加齢臭対策だけでなく健康維持や便秘の予防・改善にもよいフルーツです。
かぼちゃ、人参などの緑黄色野菜の色は、ビタミンA(βカロテン)を含む美肌のためによい野菜です。
また、肉や脂を控え、魚中心の食事、サプリメントなどで抗酸化を意識することも有効です。
ほかでは、ダマスクローズの水なども消臭効果や美肌効果があります。
②皮脂腺が問題の加齢臭もエイジングケア化粧品で対策
ビタミンC誘導体化粧水ほかビタミンC誘導体を配合したエイジングケア化粧品を使うこともよい方法です。
また、ナールスゲン、ビタミンE誘導体、アスタキサンチン、プラセンタエキス、フラーレンなども抗酸化作用があるので、これらを配合したエイジングケア化粧品もおすすめです。
③皮脂腺が問題の加齢臭のそのほかの対策
ウォーキングなど、30分以上継続して軽度な有酸素運動を続けることは、酸化を抑えるために有効です。
また、お風呂でからだを清潔にする、衣類への消臭剤を使うことも対策になります。
6.まとめ
皮脂腺の特徴、はたらきやしくみ、役割についてご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
皮脂腺は、エイジングケアにとって大切な3大要素の1つ「皮脂膜」のもとである皮脂を生み出して保湿をサポートします。
そんな皮脂腺の分布は顔やからだのパーツで異なります。だから、エイジングケアやエイジングケア化粧品の使い方は、そのことを意識することも大切です。
皮脂腺の多い箇所は、不要な皮脂をしっかり取って、逆に少ない箇所は保湿をしっかり行うようにするなど、理に適ったエイジングケアを心掛けていただければ幸いです。
また、体臭の関係についても触れました。
皮脂腺のトラブルは体臭にまで発展してしまうこともあります。
女子力アップのエイジングケアのために、しっかり皮脂腺を意識しましょう。
この記事「皮脂腺のはたらきとしくみを知ってスキンケア」が、エイジングケア世代の皆様のお役に立てば幸いです。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
そんな中で、「これは!」という、みなさまの健康づくりのご参考になるような情報ご紹介したり、その時期に合ったスキンケアやエイジングケアのお役立ち情報をメールでコンパクトにお届けしています。
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