鼻の角栓が目立つと、「とにかく除去しよう!」と思ってしまう方が多いのではないでしょうか。しかし、角栓は本来、毛穴を守るために必要なもの。無理に除去を繰り返すと、かえって悪化することもあります。
この記事では、角栓ができる本当の原因と、除去に頼らない正しいエイジングケアについてご紹介します。
CONTENTS
鼻の毛穴の角栓に悩むあなたへ
「角栓は除去するだけでは改善しない、鼻の毛穴に詰まる原因と正しいエイジングケア」をお届けします。
鼻は顔の中央にあるため、角栓があると目立ちやすく、メイクでもカバーしにくい厄介なお悩みです。放置すればお肌の酸化が進んで黒ずんでしまうこともあります。
だからといって、ピンセットやコメドプッシャー、毛穴パックで無理やり除去するのは要注意。一時的にはスッキリしますが、続けるとかえって角栓が悪化してしまうことがあります。
この記事では、鼻の毛穴に角栓が詰まる原因と、正しい改善方法・スキンケア・エイジングケアをご紹介します。あわせて、やってはいけない角栓の除去方法も解説します。
「角栓ってそもそも何?なぜできるの?」
「角栓を除去しては、ダメなの?理由は?」
「やっぱり気になる角栓、なんとかしたい!洗顔やクレンジングのよい方法は?」
「角栓のせいで、恥ずかしい思いをしている!正しいスキンケアで改善したい!」
などとお悩みの方は、ぜひ続きをお読みください。
すでに角栓の原因などをよくご存知で、酵素洗顔による角栓対策を考えたい場合は、こちらもご覧ください。
- 角栓は、お肌にとって不要ではなく、本来必要なものです。除去することは根本的な解決策にはなりません。大切なのは、過度に目立たない肌状態を目指すことです。
- 角栓の正体は不要な角質の集まりで、たんぱく質が70%。普通の洗顔料では落ちないため、酵素洗顔やピーリングが必要になりますが、やりすぎは禁物です。
- 誤ったスキンケアによる角栓の除去の繰り返しは悪循環になります。過度な毛穴パックやピンセットでの除去は避けましょう。
- 角栓対策のベースは、からだの内側からのエイジングケア。よい生活習慣を身につけることが大切です。
- 角栓のスキンケアは「バリア機能の改善」と「ターンオーバーの正常化」に注力を。この2つによって素肌が健やかになることが、除去より大切です。
そもそも角栓とは?
1)角栓は70%がたんぱく質
角栓は、角質の集合体と未成熟な角質細胞で、ケラチンと呼ばれるたんぱく質が70%、皮脂が30%。鼻の毛穴部分の剥がれかけた角質の集まりで、その本質は「角質」と同じです。
角栓ができるもう1つの理由は、未発達なままの角質細胞が酸化すること。ターンオーバーが早すぎる状態だと、基底層でできた角質細胞が未成熟なまま角層まで上がってきてしまい、角栓が目立つ原因になります。
2)角栓はお肌に必要?
角栓そのものは必要な存在で、お肌が健康なら不要になれば自然に剥がれ落ちます。毛穴の内部に皮脂が詰まっていることで、外部の埃や細菌が体内に入ることを防ぐ役割もあります。
つまり、悪いのは「角栓」そのものではなく、角栓が自然に剥がれ落ちない不健康な肌状態です。だから、むやみに鼻の角栓を除去してはいけないのです。
3)角栓が肌に留まるとトラブルに
不要な角栓がお肌に留まると、アクネ菌などの餌となってニキビや肌荒れの原因になります。これは皮膚常在菌のバランスを崩す、お肌にとってよくないことです。
若い世代からエイジングケア世代まで、すべての女性が角栓と上手に付き合っていくことが大切です。
鼻の角栓が必要以上に大きくなってしまうプロセスと原因
1)角栓が大きくなってしまうプロセス
鼻はもともと皮脂分泌が多く、角栓がたまりやすい場所です。剥がれかけた角質に皮脂や化粧品の油分がつき、時間とともに酸化して、新しく剥がれかけた角質が加わることで大きくなります。
2)魔の角栓拡大の悪循環とは?
角栓を無理やり除去すると、お肌は危険を察知して「角質細胞をつくらなければ」と反応し、未成熟なまま角質層へ押し上げてしまいます。すると、バリア機能が果たせず乾燥すると認知したお肌は、皮脂を過剰につくって守ろうとするのです。
つまり、角栓の除去が“きっかけ”となって、さらに角栓ができやすい状況に陥ります。これを繰り返すとターンオーバーが促進され、角栓ができる速度がどんどん早くなり、角栓ができやすいお肌の状態が定常化してしまうのです。
角栓の強引な除去は、決して根本的な解決方法にならないと心得ておきましょう。
角栓の本当の原因は?
皮脂の過剰分泌 × 古い角質または未成熟な角質細胞 × お肌表面の酸化
鼻の角栓は、この3つが相互に影響してできてしまいます。皮脂に含まれる不飽和脂肪酸は、表皮細胞の異常な分化(過角化)を誘発し、毛穴を目立たせることが研究で確認されています【1】。
皮脂の過剰分泌は、生まれつきの肌質だけでなく、バリア機能の低下や乾燥肌が原因になっていることも多いのです。また、古い角質が留まるのはターンオーバーの遅れや酸化が原因、未成熟な角質細胞ができるのはバリア機能の低下が原因です。
お肌表面の酸化は、メイクの油分の洗い残しや紫外線ダメージによって過酸化脂質がつくられることが原因になります。
突き詰めると、角栓が大きくなってしまう根本原因は、お肌の不適切なケアによるバリア機能の低下とターンオーバーの乱れの悪循環にあります。角栓の対策は除去することではなく、この悪循環を断ち切って健やかなお肌をつくり上げることなのです。
角栓がもたらすさらなる肌トラブル・肌悩み
角栓を放置・悪化させると、次のような肌トラブルのリスクが高まります。
1)イチゴ鼻がさらに目立つ
角栓を放置すればお肌の酸化が進み、鼻に黒ずみができる「イチゴ鼻」が目立つようになります。イチゴ鼻を治したい方は「いちご鼻を治したい!おすすめのクレンジング12選」もあわせてご覧ください。
2)毛穴や周りのシミが目立つ
角栓を誤った方法で無理やり取り除くと、お肌がストレスを感じてメラニンが発生し、それが度重なると毛穴の周りにシミが目立つようになることもあります。
3)角栓はニキビを悪化させる
角栓が肌に留まると、過酸化した皮脂が表皮角化細胞に炎症性の反応を引き起こし、ニキビの発症・悪化に関わる可能性が基礎研究で示されています【2】。放置すると、白ニキビ・黒ニキビから炎症を伴う赤ニキビ、膿んでしまう黄色ニキビへと悪化するリスクがあります。
角栓を放置したり誤った取り方をすると、お肌への弊害が大きいことがおわかりいただけたと思います。
「角栓除去」は角栓対策のためにやってはいけないこと
毛穴パックで角栓を取ることや、スクラブ洗顔でゴシゴシこするのは、エイジングケアとしてはおすすめできません。一瞬ツルツルになったように感じても、根本的な解決にはならず、お肌への摩擦がかえって未熟な表皮細胞を増やし、悪循環のはじまりになってしまいます。
特に次のような行為は避けましょう。
- ピンセット・綿棒・毛抜きで引っ張って除去する(周りの肌まで傷つけるリスク)
- 毛穴パックを何度も繰り返す(開いた毛穴に汚れが詰まりやすくなる)
- スクラブ入り洗顔料でこすり出す(摩擦でお肌が傷つく)
- 医薬品を本来の使い方ではない方法で使う(根本的な解決にはならない)
- 雑なクレンジング・洗顔、不十分な紫外線対策、糖分や飽和脂肪酸の摂りすぎ(お肌表面の酸化を促進)
- 摩擦の強い洗顔、熱すぎるお湯、2分以上の洗顔(乾燥を促進)
目立つ角栓を改善するスキンケア、エイジングケアの基本
角栓の改善のために、まず避けるべきは「無理矢理除去すること」。そのうえで、お肌のバリア機能とターンオーバーを健やかな状態に戻すことが、悪循環を断ち切ることにつながります。
角栓改善の基本は、からだの内側からのエイジングケアです。バランスのよい食生活、質の高い睡眠、適度な運動、湯船にゆっくりつかる入浴、ストレス対策など、日常的な生活習慣を整えることが土台になります。
具体的な食べ物・栄養素は「毛穴の目立ちを改善するおすすめの栄養素と食べ物」を、控えたい食べ物は「毛穴の目立ち・トラブルを悪化させる食べ物・飲料・栄養素」をご覧ください。
角栓をケアするためのクレンジング・洗顔
1)クレンジングと洗顔の役割
角栓ケアの基本は「角栓のもととなる角質を取りすぎないレベルで、自然に取れやすい環境を整えること」。クレンジングと洗顔は、角栓そのものを除去するのではなく、不要な皮脂や汚れを溜めないために行います。
刺激の少ないクレンジング料で、1分程度を目安に優しくなじませましょう。クレンジングの選び方や、毛穴の汚れを落とすためのポイントは「毛穴の黒ずみ・汚れを落とすクレンジング料の選び方」「毛穴クレンジングおすすめ25選」で詳しく解説しています。
2)洗顔は鼻の毛穴を開かせてから、優しく
入浴中の蒸気や蒸しタオルで鼻の毛穴を開かせてから、洗顔料をたっぷり泡立てて、こすらず優しく洗いましょう。すすぎも丁寧に、ただし洗い流しすぎないことが大切です。洗顔料は、角栓の油分を中和しやすい弱アルカリ性が基本ですが、敏感肌の方は刺激の低い弱酸性のものを選びましょう。
洗顔全般の詳しいポイントは「洗顔の正しい知識でランキング不要のオススメの洗顔料の選び方」をご覧ください。
3)角栓のたんぱく質には、酵素洗顔という選択肢も
石鹸や通常の洗顔料は角栓の油分は落とせても、70%を占めるたんぱく質の部分までは落とせません。たんぱく質を分解する酵素のはたらきを利用する「酵素洗顔」は、そのための選択肢の1つです。
ただし、酵素洗顔はやりすぎると必要な角質や皮脂まで分解してしまうため、週1〜2回を目安にしましょう。敏感肌や乾燥が激しい方には不向きな場合もあります。
角栓を取るための酵素洗顔のメリット・デメリットは「角栓を取るための酵素洗顔のメリットとデメリットとは?」を、酵素洗顔そのものの基本・選び方・商品比較は「酵素洗顔とパウダーの全て!ランキング無用の正しい選び方」で詳しく解説しています。
洗顔後の角栓解消の保湿ケア
角栓の根本原因は「バリア機能低下」と「ターンオーバーの乱れ」の悪循環です。洗顔後にしっかり保湿することで、乾燥による皮脂の過剰分泌を防ぎ、毛穴が詰まりにくいお肌を目指しましょう。
1)保湿成分配合のエイジングケア化粧品
セラミド、プロテオグリカン、コラーゲン、ヒアルロン酸などの保湿成分に加え、ナールスゲンのような、バリア機能を保ちながら保湿をサポートする成分もおすすめです。
2)毛穴を引き締める成分・ビタミンC誘導体
皮脂の過剰分泌を抑えるビタミンC誘導体や、ハマメリス・セージ葉エキス・アーチチョーク葉エキスなど毛穴を引き締める成分も、角栓対策の選択肢です。ビタミンC誘導体については「ビタミンC不足と毛穴・老化」、収れん化粧水については「収れん化粧水は毛穴の開きに効果的?」をご覧ください。
3)それでも角栓が改善しないなら
ここまでの対策を続けても改善しない場合は、美容皮膚科や美容クリニックの医師に相談してみましょう。自宅ではできないケミカルピーリングなどの選択肢もあります。詳しくは「毛穴の開き・黒ずみ・たるみの治療!費用と美容クリニックの選び方」をご覧ください。
よくある質問
Q. 角栓は取ってはいけないのですか?
A. 角栓そのものはお肌を守る役割があり、健康なお肌なら自然に剥がれ落ちます。ピンセットや毛穴パックでの無理な除去は、かえって角栓ができやすい悪循環を招くため、除去よりもバリア機能とターンオーバーを整えることが大切です。
Q. 角栓対策に酵素洗顔は毎日使ってもいいですか?
A. 週1〜2回が目安です。毎日使うと必要な角質や皮脂まで分解してしまうリスクがあります。敏感肌や乾燥が激しい方は特に注意が必要です。
Q. 角栓と黒ずみ・イチゴ鼻の違いは何ですか?
A. 角栓は毛穴に溜まった角質と皮脂の塊そのもの、黒ずみ・イチゴ鼻は角栓が酸化して黒く見える状態です。角栓を放置・悪化させると黒ずみやイチゴ鼻につながります。
まとめ
角栓ケアは、角栓を除去することが目的ではなく、角栓が過剰に大きくなって目立ってしまわないような肌状態をつくることが目的です。「角栓対策は角栓の除去」という意識を捨て、まずは角栓が目立ちにくい肌質・体質をつくることから始めましょう。
そのために大切なのは、規則正しい生活習慣と、優しく正しいクレンジング・洗顔です。洗顔の後は、エイジングケア化粧品成分でしっかり保湿することもお忘れなく。角栓の目立たない美しいお鼻を手に入れてくださいね。
<参考記事>
- いちご鼻を治したい!おすすめのクレンジング12選!【2025年最新】
- 毛穴の黒ずみ・汚れを落とすクレンジング料の選び方
- 毛穴クレンジングおすすめ25選
- 洗顔の正しい知識でランキング不要のオススメの洗顔料の選び方
- 角栓を取るための酵素洗顔のメリットとデメリットとは?
- 酵素洗顔とパウダーの全て!ランキング無用の正しい選び方
- ビタミンC不足と毛穴・老化
- 収れん化粧水は毛穴の開きに効果的?
- 毛穴の開き・黒ずみ・たるみの治療!費用と美容クリニックの選び方
この記事「角栓の除去はダメ!?鼻の毛穴に詰まる原因と正しいエイジングケア」が、エイジングケア世代の女性のお肌悩み解消に役立てば幸いです。
参考文献
【1】Katsuta Y, Iida T, Inomata S, Denda M. Unsaturated fatty acids induce calcium influx into keratinocytes and cause abnormal differentiation of epidermis. J Invest Dermatol. 2005;124(5):1008-1013.
PMID: 15854043 DOI: 10.1111/j.0022-202X.2005.23682.x
日本語要旨:皮脂に含まれる不飽和脂肪酸が、皮膚のバリア機能を乱し、表皮細胞の異常分化(過角化)を誘発して毛穴を目立たせるメカニズムを解明した研究。皮脂の「量」だけでなく「質」が角栓・黒ずみの根本原因であることを示す。
【2】Ottaviani M, Alestas T, Flori E, Mastrofrancesco A, Zouboulis CC, Picardo M. Peroxidated squalene induces the production of inflammatory mediators in HaCaT keratinocytes: a possible role in acne vulgaris. J Invest Dermatol. 2006;126(11):2430-2437.
PMID: 16778799 DOI: 10.1038/sj.jid.5700434
日本語要旨:過酸化したスクワレン(酸化した皮脂)が表皮角化細胞に炎症性メディエーターの産生を誘導し、ざ瘡(ニキビ)の病態に関与しうることを示した基礎研究。角栓の酸化が炎症・ニキビ悪化の背景になることを支持する。
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