ナイアシンアミドのシワ改善効果とは?メカニズムと実感するための使い方を徹底解説

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「エイジングケア」とは、年齢に応じた化粧品による肌のお手入れを指します。
「浸透」とは、角質層までの浸透を指します。
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ナイアシンアミドは2017〜2018年に医薬部外品のシワ改善有効成分として承認され普及しました。表皮のバリア機能強化と真皮のコラーゲン産生促進という2つのメカニズムで、乾燥小じわから真皮性のシワまで幅広くアプローチできるエビデンスのある美肌成分です。

 

「シワに効く成分」として一躍注目を集めたナイアシンアミド。2017年にコーセーが「リンクルナイアシン」として医薬部外品の承認を取得し、2018年には有効成分として広く認知されたことで、その名を目にする機会が急増しました。
しかし「なぜシワに効くのか」「どのくらいの期間で実感できるのか」「他のシワケア成分とどう違うのか」については、意外と詳しく知られていません。
本記事では、ナイアシンアミドのシワ改善効果だけに焦点を絞り、そのメカニズムから実践的な使い方、相性の良い成分との組み合わせまで、詳しく解説します。シワに悩む方はぜひ最後までご覧ください。

 

ナイアシンアミドとは?シワ改善成分として注目される理由

 

ナイアシンアミドの化学構造

1)ナイアシンアミドの基本プロフィール

ナイアシンアミドは、医薬部外品として「シワ改善」が認められている数少ない成分の一つです。
ビタミンB群の一種で、「ビタミンB3」や「ニコチン酸アミド」とも呼ばれる水溶性の成分です。もともとは皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素として知られており、肉類・魚介類・豆類など多くの食品にも含まれています。
ナイアシンアミドは、化粧品成分としては何十年もの使用実績があり、その安全性と多機能性から、近年エイジングケア化粧品の成分として注目を集めています【1】【2】。
ナイアシンアミド全般は、「ナイアシンアミドとは?化粧品成分としての効果・安全性・使い方を徹底解説!」を参考にしてください。

2)なぜシワ改善成分として有名になったのか

ナイアシンアミドがシワケアの文脈で広く知られるようになったきっかけは、2017年にコーセーが「リンクルナイアシン(ナイアシンアミドの別称)」を医薬部外品のシワ改善有効成分として厚生労働省から承認を取得したことです。
それまでシワ改善の有効成分はポーラが開発した「ニールワン」や資生堂の「純粋レチノール」などに限られていましたが、ナイアシンアミドはすでに美白や肌荒れ改善の有効成分として実績があったため、「一つの成分で3つの薬用効果」を持つ成分として化粧品業界の注目を一気に集めることになりました。
現在、肌ラボ・ファンケル・カネボウなど多くのブランドがナイアシンアミド配合の医薬部外品を展開しており、ドラッグストアのシワケアコーナーで「ナイアシンアミド配合」の表示をよく目にするようになっています。
シワ改善成分全般は、「シワ改善の医薬部外品は5種ある!効果の違いと美容医療との差」を参考にしてください。

医薬部外品のシワ改善有効成分とはどういう意味か

医薬部外品のシワ改善有効成分を説明するコスメコンシェルジュ

1)「医薬部外品」の意味と一般化粧品との違い

日本では薬機法(旧薬事法)により、化粧品の効能表現には厳しいルールがあります。一般の化粧品は「乾燥による小じわを目立たなくする」までしか標榜できませんが、医薬部外品(薬用化粧品)は、一定の審査を経て有効性が認められた成分を規定量配合することで、「シワを改善する」という効能を正式に謳うことができます。
つまり「ナイアシンアミドがシワ改善の医薬部外品有効成分として承認された」ということは、単なるメーカーの主張ではなく、国が認めたエビデンスに基づいた表現ということになります。
詳しくは、「化粧品と医薬部外品のナイアシンアミドは何が違う?配合濃度と効果の規制を徹底解説」をご覧ください。

2)承認の経緯

ナイアシンアミドがシワ改善成分として承認される前から、すでに以下の2つの効果で医薬部外品の有効成分として承認されていました。

  • 肌荒れ防止(セラミド産生促進によるバリア機能強化)
  • 美白(メラノソームの表皮細胞への輸送阻害)

そこへ2017〜2018年にシワ改善効果が加わり、医薬部外品として3つの効能を持つ、きわめて希少な成分となりました。有効成分名については、シワ改善用途では「リンクルナイアシン」、美白用途では「D-メラノ」と呼ばれることもあります。

<参考記事>
ナイアシンアミドの美白効果とは?シミへのアプローチ方法と他の美白成分との違いを解説
ナイアシンアミドで肌荒れが改善する理由|セラミドとバリア機能への効果を徹底解説

ナイアシンアミドがシワを改善する2つのメカニズム

ナイアシンアミドがシワにアプローチする経路は大きく2つあります。一つは表皮(皮膚の外層)への作用で、もう一つは真皮(皮膚の内層)への作用です。

1)表皮へのアプローチ:バリア機能の強化

ナイアシンアミドの表皮へのアプローチ
表皮の最外層である角質層には、「セラミド」と呼ばれる脂質が細胞間脂質の主成分として存在し、肌の水分保持とバリア機能を担っています。加齢や乾燥、紫外線などでセラミドが不足すると、バリア機能が低下し、乾燥による小じわが生じやすくなります。
ナイアシンアミドにはセラミド・グルコシルセラミド・スフィンゴミエリンの合成を促す作用があり、角質層のバリア機能を内側から修復することで、乾燥が原因の小じわを改善します。ナイアシンアミドによるセラミド産生促進とバリア機能改善は、角層脂質の増加と経表皮水分蒸散量の低下としても確認されています【3】。

2)真皮へのアプローチ:コラーゲン産生の促進

ナイアシンアミドの真皮へのアプローチ

真皮には肌のハリや弾力を支える「コラーゲン」や「エラスチン」が存在しています。これらは20代をピークに加齢とともに減少していき、肌のたるみやほうれい線、深いシワへとつながります。
ナイアシンアミドは真皮の線維芽細胞に働きかけ、コラーゲンやエラスチンの産生を促します。これにより、表皮からだけでなく真皮レベルからもシワを改善するため、乾燥小じわだけでなく、ある程度刻まれた真皮性のシワにも効果が期待できます。また、5%ナイアシンアミド外用では、小ジワや弾力低下など複数の光老化徴候の改善が臨床的にも確認されています【4】。

ナイアシンアミドのシワ改善の臨床データ・エビデンス

1)4%配合時の臨床試験(日本人での検証)の紹介

ナイアシンアミドのシワ改善効果(塗布4週間目)

ナイアシンアミドのシワ改善効果(塗布8週間目)

目の周りに細かいシワを持つ日本人被験者(31〜49歳・平均39.4歳)30名を対象に、4%ナイアシンアミド配合の保湿剤を一方の半顔に、未配合の保湿剤をもう一方の半顔に8週間にわたって塗布した二重盲検試験では、8週目において28名中18名(約64%)に中程度以上のシワ改善効果が認められています【4】。
この結果は、ナイアシンアミドが実際に肌のシワ改善に対して統計的に意味のある効果を持つことを示す代表的なデータとなっています。

2)5%配合時の臨床試験(海外)の紹介

海外では、5%ナイアシンアミド外用の臨床研究において、12週間の継続使用により、目元の小ジワや色素沈着、赤み、黄ぐすみ、弾力低下といった複数の光老化徴候に有意な改善が認められています【5】。
この研究では、ナイアシンアミドが単なる保湿作用にとどまらず、真皮の構造変化を含む加齢サイン全体に対して多面的に働く可能性が示されており、エイジングケア成分としての有用性が臨床的にも裏付けられています。

3)効果の限界も知っておこう

医薬部外品として「シワ改善」を謳えるのは、あくまで表皮レベルの小じわから、ある程度の真皮性のシワを対象としています。眉間や額の深いシワ、首のシワなど、長年にわたって刻まれた深いシワには、スキンケアの効果には限界があります。
深いシワへは美容医療(ボトックス注射、ヒアルロン酸注射、フラクショナルレーザーなど)との併用を検討することも、選択肢のひとつです。

シワ改善効果を高める成分との組み合わせ

ナイアシンアミドと組み合わせがおすすめの成分

ナイアシンアミドは単独でも効果的ですが、異なるメカニズムでシワにアプローチする成分と組み合わせることで、より高い効果が期待できます。以下に代表的な相性の良い成分をご紹介します。

1)ナールスゲン(コラーゲン・エラスチン産生促進)

ナールスゲン(カルボキシメチルフェニルアミノカルボキシプロピルホスホン酸メチル)は、京都大学と大阪市立大学の共同研究で開発された成分で、線維芽細胞のコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の産生をサポートする働きが報告されています。ナイアシンアミドと同様に真皮レベルへアプローチするため、組み合わせることで相乗効果が期待できます。

2)ネオダーミル(Ⅲ型コラーゲン・エラスチン産生促進)

ネオダーミルは、スイスのインデュケム社によって開発された新しいエイジングケア化粧品成分です。単一成分ではなく、グリセリン、水、メチルグルコシド6リン酸(MG6P)、銅、リシン、プロリンを組み合わせた混合成分で、肌細胞のエネルギーに着目して設計されている点が特徴です。
主軸成分であるMG6Pは、コラーゲンやエラスチンの合成をサポートするとされ、さらにネオダーミルはⅢ型コラーゲンにも働きかける点が注目されています。ナイアシンアミドが表皮のバリア機能強化と真皮のコラーゲン産生促進にアプローチするのに対し、ネオダーミルは真皮のハリ・弾力を支える環境を補う成分として位置づけられます。そのため、両者を組み合わせることで、シワやハリ不足に対して多角的なエイジングケアが期待できます。

3)レチノール(ターンオーバー促進・コラーゲン産生促進)

レチノールはターンオーバーを促進し、コラーゲン・エラスチンの産生を高めるシワ改善成分です。肌刺激が出やすいというデメリットがありますが、ナイアシンアミドにはレチノールの刺激を緩和する作用があることが知られており、組み合わせることで使いやすさを高めながら効果を上乗せできる可能性があります。ナイアシンアミドとレチノールを併用した製剤においても、エイジングサインの改善と良好な忍容性が報告されています【7】。
詳しくは、「ナイアシンアミドとレチノールの違いは?どっちがいい?効果・副作用・併用を解説」をご覧ください。

4)ビタミンC誘導体(抗酸化・コラーゲン産生サポート)

ビタミンC誘導体は、抗酸化作用やコラーゲン産生サポート作用を持つエイジングケア成分です。紫外線やストレスによる活性酸素の影響を抑えることで、コラーゲンの分解を防ぎ、肌のハリや弾力を維持する働きが期待されます。
ナイアシンアミドがコラーゲン産生を促進するのに対し、ビタミンC誘導体はコラーゲンの分解抑制や生成サポートに関与するため、作用機序が異なります。そのため両者を組み合わせることで、コラーゲンの「産生+維持」の両面からアプローチでき、より効率的なシワケアが可能になります。

5)ヒアルロン酸・プロテオグリカン・セラミドなど(高保湿成分)

ナイアシンアミドのバリア機能強化をさらに補完する意味で、ヒアルロン酸やプロテオグリカン、セラミド配合のアイテムと組み合わせることで、乾燥由来のシワを多角的にケアできます。「セラミドを増やす3つの美容成分と日常生活でバリア機能正常化!」も参考にしてください。

正しい使い方と効果を実感するための期間の目安

ナイアシンアミドの正しい使い方を説明するコスメコンシェルジュ

1)使い方のポイント

ナイアシンアミドは水溶性のため、化粧水・美容液・乳液・クリームなど多様なテクスチャーの製品に配合されています。特別な使い方は必要なく、日常のスキンケアのステップに沿って使用できます。

  • 洗顔後、化粧水・美容液の順番で使用する
  • コットンよりも手のひらでやさしく押し込むように肌になじませると浸透しやすい
  • 気になる部位(目元・ほうれい線周りなど)には重ね塗りも有効
  • 医薬部外品の場合は使用量の目安が定められていることが多いので確認を

2)効果を実感するまでの期間

ナイアシンアミドは即効性のある成分ではなく、継続的な使用で効果が発揮されます。乾燥小じわの改善には比較的早く、2〜4週間程度で実感できることもありますが、真皮レベルのシワ改善には少なくとも8週間〜3カ月以上の継続使用が目安とされています。
前述の日本人向け臨床試験でも、評価は「8週目」で行われており、それ以前のデータよりも顕著な改善が確認されています。継続使用が最大のポイントです。

3)注意点:濃度が高すぎると刺激になることも

市場には10%以上の高濃度ナイアシンアミド配合の製品もありますが、濃度が高ければ高いほど良いというわけではありません。濃度が高すぎると一部の方では刺激感や赤みが出ることがあります。
実際、ナイアシンアミドは外用において比較的安全性が高い成分とされていますが、濃度によっては刺激感が生じる可能性があることも報告されています【8】。
はじめて使う場合は、医薬部外品として認可された濃度帯の製品から試すか、パッチテストを行うことをおすすめします。

ナイアシンアミド配合のエイジングケア化粧水「ナールスピュア」のご紹介

ナイアシンアミド&ナールスゲン配合「ナールスピュア」

ナイアシンアミド&ナールスゲン配合「ナールスピュア」

ナイアシンアミドを配合したエイジングケア化粧水をお探しの方に、私たちナールスがおすすめするのが「ナールスピュア」です。

1)ナールスピュアとは

ナールスピュアは、京都大学と大阪市立大学の共同研究で開発された成分「ナールスゲン(カルボキシメチルフェニルアミノカルボキシプロピルホスホン酸メチル)」を推奨濃度で配合したエイジングケア化粧水です。「素肌サプリメント」をコンセプトに、肌が本来持つ力を引き出すことを目指して開発されました。

2)ナイアシンアミドの配合と2023年のリニューアル

ナールスピュアには2020年のリニューアル時からナイアシンアミドが配合されており、さらに2023年のリニューアルでナイアシンアミドの濃度が2倍にアップしています。
ナールスピュアに含まれる主な成分は以下の通りです。

  • ナールスゲン(コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸産生サポート)
  • ナイアシンアミド(整肌・保湿)
  • 3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸(セラミドプロモーター/整肌)
  • APPS(パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na/整肌)
  • ヒト臍帯血幹細胞順化培養液(整肌)
  • プロテオグリカン・PCA-Na(保湿)
  • ツボクサエキス(整肌)

3)ナールスピュアの特徴

  • 界面活性剤・香料・着色料・アルコール(エタノール)フリーの7つの無添加
  • 敏感肌・乾燥肌・インナードライ肌・オイリー肌を問わず使いやすい
  • さらっとしながらもしっかりうるおうテクスチャー
  • モンドセレクション金賞受賞、@cosme化粧水ランキング1位獲得実績あり
  • 初回限定の特別価格でのお試しが可能

4)ナールスピュアは「化粧品」であることについて

ナールスピュアは薬機法上「化粧品」であり、医薬部外品ではありません。そのため、「シワを改善する」「シワに効く」などの医薬部外品としての効能を正式に謳うことはできません。
配合されているナイアシンアミドは「整肌成分」として配合されており、肌をなめらかに整えたり、うるおいを保つ目的で機能します。ナイアシンアミドのシワ改善効果を医薬部外品として正式に謳える製品をお求めの場合は、「医薬部外品(薬用化粧品)」の表示がある製品をお選びください。
その上で、ナールスピュアはナールスゲンをはじめとした複数のエイジングケア成分を一度にケアできる処方となっており、シワを含む年齢サインが気になる方の継続的なスキンケアに役立てていただけると考えています。
化粧水の選び方は、「すべての年齢肌におすすめ!「ナイアシンアミド」配合の人気化粧水20選 」も参考にしてください。

ナイアシンアミドのシワ改善効果に関するよくある質問(FAQ)

Q1. ナイアシンアミドはどんなシワに効きますか?

乾燥による表皮性の小じわから、真皮レベルの比較的浅めのシワまで効果が期待できます。ただし長年刻まれた深いシワ(眉間・額・首など)へのスキンケアの効果には限界があります。深いシワには、ヒアルロン酸注射やHIFUなど美容医療との組み合わせも選択肢のひとつです。

Q2. 化粧品と医薬部外品のナイアシンアミド配合品はどちらを選べばよいですか?

「シワを改善する」という効能を正式に期待するなら医薬部外品(薬用化粧品)から選ぶのが確実です。一方、化粧品の中にはナイアシンアミドを高濃度に配合したものもあります。どちらにも一長一短があるため、配合成分全体・使用感・価格なども含めて選ぶことをおすすめします。おすすめの化粧品は、「ナイアシンアミドの効果は?話題のシワ改善化粧品のおすすめ紹介!」を参考にしてください。

Q3. 効果を実感するまでどのくらいかかりますか?

乾燥小じわであれば2〜4週間ほどで変化を感じる方もいますが、真皮レベルのシワ改善には8週間〜3カ月以上の継続使用が目安です。毎日正しい量を継続して使うことが最も大切なポイントです。

Q4. 他のシワ改善成分(レチノール・ネオダーミルなど)と一緒に使えますか?

基本的に問題ありません。むしろナイアシンアミドにはレチノールの刺激を緩和する効果も期待されており、組み合わせることでより多角的なシワケアが叶います。ただし複数の新成分を同時に使いはじめると、肌荒れ時の原因特定が難しくなるため、一度に複数種類を導入するのは避けたほうが無難です。

Q5. ナイアシンアミドは敏感肌でも使えますか?

はい。ナイアシンアミドは化粧品成分の中でも皮膚刺激性・アレルギー性が低く、敏感肌の方も使いやすい成分として知られています。ただし高濃度配合(10%以上など)の製品では、まれに赤みや刺激感を感じる方もいます。はじめて使う場合はパッチテストを行うか、低濃度の製品から試すことをおすすめします。

Q6. ナイアシンアミドは朝と夜どちらに使うのが効果的ですか?

朝夜どちらでも使用できます。朝はバリア機能を高めることで日中の外的ダメージを軽減する働きが期待できます。夜は細胞の修復・再生が活発になる時間帯であるため、就寝前のスキンケアに組み込むことでコラーゲン産生促進への効果が高まると考えられています。

Q7.NMNの化粧品もシワ改善効果が期待できますか?

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)は体内でNAD+に変換される前駆体として注目されている成分ですが、化粧品として外用した場合のシワ改善効果については、現時点ではナイアシンアミドのように医薬部外品として承認された明確なエビデンスはありません。
また、皮膚表面から塗布した場合に、どの程度有効に真皮まで到達し、コラーゲン産生などに寄与するかについては、まだ十分な臨床データが蓄積されていないのが現状です。
一方で、ナイアシンアミドは外用でもセラミド産生促進やコラーゲン産生促進といった作用が確認されており、医薬部外品のシワ改善有効成分として承認されています。確実なシワ改善効果を求める場合は、まずはナイアシンアミドなどエビデンスの確立された成分を選ぶことが現実的です。
NMN配合化粧品は今後の研究の進展により新たな可能性が示されることも期待されますが、現時点では「補助的なエイジングケア成分」として位置づけて考えるのが適切でしょう。

まとめ

ナイアシンアミドは、医薬部外品のシワ改善有効成分として国が認めたエビデンスを持つ成分です。表皮のバリア機能強化(セラミド産生促進)と真皮のコラーゲン産生促進という2つのルートでシワにアプローチし、乾燥小じわから真皮性のシワまで幅広く対応できる点が最大の特長です。
また、美白・肌荒れ防止と合わせて医薬部外品の有効成分として3つの効能を持つ、化粧品成分の中でも非常に希少な存在です。安全性が高く、敏感肌や乾燥肌の方でも使いやすく、さらにレチノールやナールスゲンなど他のシワケア成分との相乗効果も期待できます。
シワが気になりはじめた方は、まずナイアシンアミド配合の医薬部外品か、ナイアシンアミドを含む高機能エイジングケア化粧水を継続的に使ってみることから始めてみてください。効果を感じるまでには時間がかかりますが、毎日のスキンケアに取り入れることで、確かな変化を実感できるはずです。

参考文献(エビデンス)

本記事の科学的根拠として、以下の査読済み論文を参照しています。
【1】Gehring W. Nicotinic acid/niacinamide and the skin. J Cosmet Dermatol. 2004;3(2):88-93.
PMID: 17147561 DOI:10.1111/j.1473-2130.2004.00115.x.
日本語要旨:ナイアシンアミドの皮膚への作用をまとめた総説です。セラミド合成促進、バリア機能改善、抗炎症作用、皮脂分泌調整など多面的な作用が整理されており、加齢肌やニキビ、色素トラブルなど幅広い用途で有用な成分であることが示されています。
【2】Wohlrab J, Kreft D. Niacinamide – mechanisms of action and its topical use in dermatology. Skin Pharmacol Physiol. 2014;27(6):311-315.
PMID: 24993939 DOI:10.1159/000359974
日本語要旨:ナイアシンアミドの外用に関する作用機序と皮膚科領域での応用を整理した総説です。バリア機能サポート、抗炎症、皮脂調整など、多面的な働きが簡潔に整理されています。ナイアシンアミドの機能全体を説明するのに有用な論文。
【3】Tanno O, Ota Y, Kitamura N, Katsube T, Inoue S. Nicotinamide increases biosynthesis of ceramides as well as other stratum corneum lipids to improve the epidermal permeability barrier. Br J Dermatol. 2000;143(3):524-531.
PMID: 10971324 DOI:10.1111/j.1365-2133.2000.03705.x.
日本語要旨:ナイアシンアミドが、角層バリアに重要なセラミドやその他の脂質の産生を高めるかを検討した研究です。培養ヒト角化細胞では、ナイアシンアミド添加によりセラミド合成が増加し、バリア関連脂質の産生促進が確認されました。さらに乾燥肌への外用で、角層中のセラミド量増加と経表皮水分蒸散量の低下が示され、皮膚バリア機能の改善につながる可能性が示されました。
【4】Kawada A, Konishi N, Oiso N, Kawara S. Evaluation of anti-wrinkle effects of a novel cosmetic containing niacinamide. J Dermatol. 2008;35(10):637-642.
PMID: 19017042  DOI: 10.1111/j.1346-8138.2008.00537.x
日本語要旨:目尻のシワを有する日本人女性30名を対象に、ナイアシンアミド配合化粧品の抗シワ効果を評価したランダム化プラセボ対照・左右顔比較試験です。ナイアシンアミド配合群では、シワグレードや皮膚の見た目に改善がみられ、ナイアシンアミド配合化粧品が日本人女性の目元のシワ改善に有用である可能性が示されました。
【5】Bissett DL, Oblong JE, Berge CA. Niacinamide: A B vitamin that improves aging facial skin appearance. Dermatol Surg. 2005;31(7 Pt 2):860-865; discussion 865.
PMID: 16029679 DOI:10.1111/j.1524-4725.2005.31732.x.
日本語要旨:5%ナイアシンアミド外用の加齢顔面皮膚への有効性を評価した臨床研究です。継続使用により、小ジワ、色素沈着、赤み、黄ぐすみ、弾力低下など、複数の光老化徴候の改善が確認されました。ナイアシンアミドは比較的忍容性が高く、エイジングケア成分として有用であることが示されています。
【6】Sivapirabu G, Yiasemides E, Halliday GM, Park J, Damian DL. Topical nicotinamide modulates cellular energy metabolism and provides broad-spectrum protection against ultraviolet radiation-induced immunosuppression in humans. Br J Dermatol. 2009;161(6):1357-1364.
PMID: 19804594 DOI: 10.1111/j.1365-2133.2009.09244.x
日本語要旨:ヒト皮膚において、外用ニコチンアミドが紫外線による免疫抑制に対して保護的に働くことを示した研究です。UVダメージに伴う皮膚反応の軽減という文脈で、ナイアシンアミドの抗炎症・光防御補助作用の根拠として有用な論文。
【7】Farris P, Zeichner J, Berson D, Tann J. Efficacy and Tolerability of a Skin Brightening/Anti-Aging Cosmeceutical Containing Retinol 0.5%, Niacinamide, Resveratrol, and Hexylresorcinol. J Drugs Dermatol. 2016;15(7):863-868.
PMID: 27391637
日本語要旨:レチノール0.5%とナイアシンアミドを含む外用製剤の有効性と忍容性を評価した臨床研究です。継続使用により、色むらやエイジングサインの改善がみられ、忍容性も良好と報告されています。ナイアシンアミドとレチノールは併用効果の根拠として有用な論文。
【8】Andersen FA; Cosmetic Ingredient Review Expert Panel. Final report of the safety assessment of niacinamide and niacin. Int J Toxicol. 2005;24 Suppl 5:1-31.
PMID: 16596767 DOI:10.1080/10915810500434183
日本語要旨:ナイアシンアミドおよびナイアシンの安全性評価をまとめた報告です。臨床試験や刺激性評価をもとに、一定濃度範囲での外用時の忍容性が整理されています。ナイアシンアミドの安全性全般及び高濃度化粧品の刺激感への注意の裏付けとなる論文です。

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