紫外線は、日焼けや乾燥、肌老化などのダメージになることがわかっていますが、高齢者にとっては熱射病など全身へのダメージとなったり、目に症状が現れやすい傾向があります。
この記事では、紫外線が高齢の方へ与える影響とその対策をご紹介します。
また、おすすすめの日焼け止めをご紹介します。
- 高齢の方も、紫外線対策が大切です。なぜなら、紫外線には皮膚や目、からだを酸化させたり、免疫を低下させるはたらきがあり、からだや肌にさまざまな障害が起こるリスクがあるからです。
- 紫外線によるダメージには、急性のものと慢性のものがあります。急性には、日焼け、紫外線角膜炎、免疫低下による体調不良や感染症があります。一方、慢性のものには、シワなどの肌老化、皮膚がん、白内障などがあります。
- 高齢の方は、紫外線ダメージを蓄積している可能性があります。紫外線を浴び続けると、白内障などの目の病気や皮膚がんなど慢性のダメージのリスクが高まります。
- 紫外線対策の基本は、高齢の方でも変わりません。さまざまな手段を使って紫外線を浴びないようにすることです。紫外線が強い季節や時間帯は不要な外出を避けること、外出時には日焼け止めを使うこと、帽子や衣類で紫外線をブロックすることなどです。
- 高齢の方の日焼け止めは、刺激が少なく使いやすいものがおすすめです。SPFやPAだけにこだわらず、肌質や季節、生活シーンに合ったものを選びましょう。もちろん、正しく使うことも大切です。
京都大学農学部卒医薬品業界歴30年以上の専門家の執筆記事
ナールスエイジングケアアカデミーには月間数十万ページのアクセスがあります。
ナールスコム店長 村上清美
メーカー営業、エステティシャンを経て、現在、ナールスゲン入りエイジングケア化粧品「ナールス」の公式サイト「ナールスコム」の店長として、ナールスブランドに関わる業務全般を担当。
<保有資格>
コスメコンシェルジュ
◆日本化粧品検定1級
◆日本エステティック協会認定エステティシャン
◆日本エステティック業協会上級認定エステティシャン
◆ソワンエステティック協会認定ビューティーセラピスト
*高齢者の乾燥肌の原因と対策の全てがわかる!|エイジングケア化粧品のナールス
CONTENTS
1.高齢の方の紫外線対策を知りたいあなたへ
「高齢の方の紫外線対策は肌だけでなくカラダの健康のために大切!」をお届けします。
紫外線対策は、老若男女問わず大切ですが、特に高齢者は特に注意が必要です。
なぜなら、エイジングで免疫が低下しているため、日焼けや肌老化以上にからだへのダメージが大きくなる可能性があるからです。
紫外線といえば、光老化でシミやしわ、ほうれい線の原因になることは、比較的よく知られています。
しかし、紫外線が免疫低下で感染症や皮膚がんの原因になることはあまり知られていません。
また、目の老化や白内障など目の病気の原因になることも同様です。
高齢の方は、紫外線ダメージが蓄積している可能性が高くなります。
だからこそ、高齢の方にとっては、肌老化以上にからだや目へのダメージを防ぐ上でも、紫外線対策は大切なのです。
この記事では、高齢の方の紫外線対策の実践法をご紹介します。
また、おすすめの日焼け止めをご紹介します。
「紫外線って本当にそんなに怖いの?教えて!」
「もう70歳だけど、いまさら紫外線対策は必要?手遅れではないの?」
「高齢になってからの紫外線対策って特別なことをするの?知りたい!」
「日焼け止めってどう使えばよいの?選び方や使い方のコツは?」
「紫外線を浴びないと骨が弱くなるのでは?それはどう考えれば良いの?」
などが気になる方は、ぜひ、続きをチェックしてくださいね。
【紫外線対策】肌老化の80%は紫外線が原因!知っておくべき最低限のこと
<おすすめのノンケミカルの日焼け止め>
高齢の方でも使いやすくて、しっかり紫外線対策ができる!
SPF50+・PA++++ 、セラミドやヒアルロン酸で保湿もばっちり。
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*日焼け止め・UV化粧下地「ナールス ヴェール」モデル白山真希さんインタビュー
<紫外線対策でエイジングケア世代も希望が見える!>
<目の紫外線対策で瞳もエイジングケア!>
*紫外線・近赤外線をカットするアイケアメガネを40代美女が試着
2.なぜ高齢の方は特に紫外線ダメージに注意が必要?
1)加齢で免疫が低下
免疫は、異物を食べるマクロファージ、免疫機能の司令塔となるT細胞、T細胞の指令を受けて抗体(異物に反応して対応するタンパク質)をつくるB細胞など、たくさんの免疫細胞によって機能しています。
これらは、若い時は活発にはたらいています。
しかし、エイジングで免疫細胞が分化する力が低下して数が減るため、個人差があるものの、40代や50代以降は低下してしまう可能性があります。
そのため、高齢になるほど病気にかかりやすくなってしまいます。
紫外線は、体内の活性酸素を増やして免疫低下をもたらしますが、加齢によって一層低下してしまうことで、病気にかかりやすくなります。
このように高齢の方は、紫外線ダメージによる病気へのリスクが高いのです。
2)紫外線ダメージの蓄積が大きい
紫外線ダメージは、紫外線の強さと紫外線を浴びた時間の長さで決まります。
高齢の方は、それだけで紫外線のダメージが蓄積しているケースが多いのです。
また、1980年以前は、紫外線の有害性についての研究や啓発が不充分でした。
今とは逆に、紫外線で肌を焼いて黒くなることが、健康的なイメージをもたれていました。
そのため、今の高齢の方が子供の頃は、日焼け止めなどの紫外線対策を行う習慣は多くありませんでした。
このように、高齢の方は、紫外線ダメージが蓄積している可能性が高いのです。
3.高齢の方の紫外線ダメージは?
紫外線には急性のダメージと慢性のダメージがあります。
高齢の方はいずれのリスクも高くなるので、注意が必要です。
もちろん、女性だけでなく男性も紫外線対策が必要です。
1)急性のダメージ
①日焼けとそれにともなう症状
急性ダメージで最もよく知られているのは、日焼けです。
日焼けには、日光にあたって数時間後から赤くひりひりとした炎症が起こるサンバーン(日光皮膚炎)と紫外線にあたった後、数日後に現れる黒っぽい日焼けであるサンタンの2種があります。
サンバーンは、8時間〜24時間でピークとなり、通常は2、3日で消えます。
ただし、ひどい場合は水ぶくれとなって皮がむけてしまうことがあります。
もし、症状がひどい場合は、早めに皮膚科医の診察を受けるようにして下さい。
一方、サンタンは、紫外線で色素細胞が刺激され、メラニンが増えることが原因で、数週間〜数ヵ月続きます。
<サンバーンとサンタンの違い>
②紫外線角膜炎
紫外線角膜炎は、電気性眼炎(雪目)とも呼ばれます。
強い紫外線を浴びたときに目の中に見られる炎症です。
結膜(白目部分)の充血、異物感などをともない、ひどくなると強い痛みを感じることがあります。
雪山や海、溶接工事などで、昼間に紫外線を浴びると、夜から翌朝にかけて発症することが多くあります。
ひどくなければ、1日〜2日で治ります。
③感染症
全身や顔全体に紫外線を浴びると、免疫の低下が起こり疲れやすくなったり、風邪やそのほかの感染症になることがあります。
たとえば、口の周りなどの紫外線ダメージで、口の周りに単純ヘルペスを発症することもその一例です。
高齢の方で、体調が悪い場合や糖尿病やがんなどの持病がある方は、元から免疫が低下しているため、リスクが高くなります。
④光線過敏症
光線過敏症とは、日光アレルギーとも呼ばれます。
また、日光皮膚炎の1つとして分類されることもあります。
太陽光線を皮膚に浴びると、赤みやかゆみ、炎症をともなう皮疹(発疹)ができるのが典型的な症状です。
高血圧治療薬や抗菌薬をはじめとする一部の医薬品を飲んだ後や、ソラレンという成分を含む柑橘系の果物やパセリなどの野菜を食べた後に、太陽光線を浴びると発症する場合があります。
それらの物質が紫外線に過敏に反応してしまうことが引き金となりますが、原因は遺伝やアレルギーなどさまざまです。
<参考記事>
*ソラレンを含む食べ物で紫外線による日焼けがしやすくなるのはなぜ?
2)慢性のダメージ
①肌の老化
しみ、しわ、顔のたるみなども慢性のダメージです。
これは、世界中の医学雑誌のなかでも最も権威があるといわれている「The New England Journal of Medicine」に掲載された男性の写真です。
28年間トラック運転手をしていたこの男性は、ガラス越しに顔の左側だけ直射日光に当たり続けた結果、片側だけが極端に肌が老化して、老け顔になってしまったのです。
男性なのにほうれい線も目立っていますね。
これは、紫外線による「光老化」が原因ですが、長年の慢性的な紫外線ダメージで皮膚の老化が進んでしまうということが、よくわかる例です。
<光老化で片方だけ老け顔の男性>
(New England Journal of Medicine 2012; 366: e25)
②前がん状態
60代や70代以上の高齢の方は、紫外線を長年浴びたことによる日光角化症という皮膚の病気にかかることが増えます。
この病気では、顔面や頭部に直径1~2cmほどのシミのような紅斑やかさぶたができ、放置すると皮膚がんになる可能性があります。
また、悪性黒子という、比較的大きなシミが少しずつ大きくなっていく皮膚の病気も、放置すると皮膚がんになる可能性があります。
これらは、前がん状態(がんになる一歩手前の状態)と呼ばれます。
痛みやかゆみをともなわないため、放置されがちですが、疑わしい症状がある場合は早めに皮膚科を受診しましょう。
特に、高齢の方の場合、本人が気づかなかったリ、老化によるシミだと思って気にしないケースもあります。
家族や介護される方が、気をつけて肌の状態を観察することが大切です。
③皮膚がん
日本は、世界で最も皮膚がんの少ない国の1つです。
皮膚がんの最も多いオーストラリアやニュージランドと比べて罹患率ではおよそ100分の1、死亡率でも40分の1から20分の1です。
しかし、高齢化やオゾン層破壊の影響などで増加傾向にあります。
<出典 : がん情報サービス がん種別統計情報 皮膚>
皮膚がんには、悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ=メラノーマ)、基底細胞がん(きていさいぼうがん)、有棘細胞がん(ゆうきょくさいぼうがん)がありますが、いずれも紫外線ダメージによる免疫低下が影響しています。
このうち、悪性黒色腫は、日焼けをしやすい白色人種に発生しやすいといわれています。
日本人にも比較的見られる皮膚がんで、悪性度が高く、皮膚がんによって亡くなる人の約 80%を占めています。
④目の慢性疾患
紫外線が原因となる目の慢性疾患には、白内障、加齢黄斑変性症、翼状片(よくじょうへん)があります。
白内障は、水晶体のたんぱく質が変性し、視力が落ちてくる目の老化による病気で、高齢になると罹患率が高くなります。
加齢に加えて、紫外線も影響を与えると考えられています。
加齢黄斑変性は、加齢により網膜の中心部である黄斑に障害が生じ、モノが見えにくくなる病気です。
加齢に加えて、紫外線や喫煙、遺伝などが原因と考えられています。
翼状片は、白目と黒目の境界が紫外線で傷つくことで、白目の組織が異常増殖して黒目にかかってしまう病気です。
悪性のものではありませんが、異物感やドライアイなどの不快症状をもたらすこともあります。
ここでご紹介したように、紫外線には急性や慢性のさまざまなダメージがあります。
特に慢性ダメージで起こる病気には深刻なものがあります。
高齢の方の場合、元気でご自身が対策できる場合ばかりではありません。
そのため、ご家族や介護される方も、紫外線の知識を持って対策をサポートすることが大切です。
4.紫外線の種類と近年の状況
1)紫外線とその種類
太陽からの日射は、波長によって赤外線・可視光線・紫外線に分けられます。
可視光線よりも光の波長が短いのが紫外線(UV)です。紫外線は波長の長さによって、UVA、UVB、UVCの3種類に分けられます。
<太陽光線の種類>
UVAは、波長315-400㎚、大気にあまり吸収されず地表に到達します。
地上に到達する紫外線の90%以上を占めます。
短期的なダメージは比較的小さい紫外線ですが、真皮まで到達して肌老化の原因になります。
UVBは、波長280-315㎚、成層圏オゾンによって大部分が吸収され残りが地表に到達します。
短期的なダメージが大きな紫外線です。
UVCは、波長100-280㎚、成層圏よりも上空のオゾンと酸素分子によって吸収され、地表には到達しません。
ただし、近年のオゾン層の破壊によって地上にまで届いてしまうリスクが懸念されています。
ほかにもブルーライトやそのなかの1つであるHEV(高エネルギー可視光線)、近赤外線などの有害性も指摘されているので、太陽光線全般への対策の必要性も叫ばれています。
<参考記事>
*ロングUVAは危険な紫外線!肌ダメージとブロックするための3つの対策
2)オゾン破壊による紫外線増加
オゾンとは酸素原子3個で作られている気体で、上空約10~50㎞の成層圏に存在しています。
高度20㎞より上空では、強い紫外線によって酸素原子同士が分解と結合を繰り返しています。
実は、そのバランスによってオゾンの濃度が保たれています。
一方、高度20㎞より下ではオゾンの生成はほとんどありませんが、成層圏で生成したオゾンが大気の流れによって運ばれてきます。
この成層圏オゾンは生物に有害な紫外線を吸収する性質があり、地球上の生命を守っています。
しかし、近年、エアコンや冷蔵庫の冷媒、スプレーの噴射剤、プリント基板の洗浄剤など、多くの用途で利用されていたフロンのひとつ、CFCに含まれている塩素によって、オゾンを分解が進みました。
その結果、オゾン層が減少しました。
紫外線の強さはほかの条件によっても異なりますが、オゾン層の厚さが1%減少すると、地上の紫外線の強さは約1.5%増えるといわれています。
また、これにより皮膚がんの発症が3%増加するともいわれています
こうした影響も紫外線対策をより意識することが大切になった理由です。
5.高齢の方の紫外線対策の実際
高齢の方の紫外線対策も特別なことはありませんが、家族や介護されている方がサポートすることが大切です。
また、高齢の方は乾燥肌になりやすい傾向にあります。
紫外線は乾燥肌の原因にもなるのでしっかり対策しましょう。
さらに、高齢者の方が日焼け対策をすることで、熱中症対策の一部を兼ねることになります。
日本の夏は、真夏日が続く猛暑といえる日が多いため、熱中症の予防も大切です。
1)紫外線が強い日や時間帯は外出を避ける
紫外線は、季節(春・夏・秋・冬)や時間帯、地域、場所や高度(平地、海、山など)といったさまざまな要因によって、降り注ぐ紫外線の量や強度は変化します。
まず、紫外線が強く降り注ぐのは、5月〜9月くらいの期間です。
また、紫外線量が最も多い時間帯は、午前10時〜午後4時頃です。
高齢の方は、紫外線の強い季節には、この時間帯の外出を控えるようにすることがベターです。
さらに、紫外線の強さは、山>海>平地の順です。
<UVAとUVBの月別の紫外線量>
<条件の違いによる紫外線の強さ>
<参考記事>
*春の紫外線対策。しっかりブロックして日焼けの無い美肌をキープ!
*夏の紫外線対策はエイジングケアの要!UVカットで美肌キープ
*秋も紫外線対策は大切!斜め横からの光線を日焼け止めでブロック
2)日焼け止めを使う
日焼け止めを塗ることも高齢の方の紫外線対策の基本の1つです。
日焼け止めの選び方や使い方は、次の章で詳しく紹介しますが、SPFやPAといった紫外線ブロック力は、季節や生活シーンなどで決めましょう。
たとえば、夏以外で買い物程度の外出なら、SPF15、PA+程度のものでOKです。
<日焼け止めを使う際のSPFやPAの目安>
サンスクリーン剤(日焼け止め)使用のめやす | ||||
条件 | 防御対象波長 | 防御効果 | 備考 | |
SPF | PA | |||
日常生活 | UVB UVA | 5 | + | 光老化予防 |
軽い屋外運動、ドライブなど | 10 | ++ | サンバーン、光老化予防 | |
晴天化のスポーツ、海水浴など | 20 | +++ | サンバーン、光老化予防、 耐水性のあるもの | |
熱帯地方での屋外活動 | 30以上 | ++++ |
(出典:日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「Q13.サンスクリーン剤の使い方」)
3)衣類や帽子などで物理的に紫外線をブロック
また、衣類や帽子などで物理的に紫外線をブロックすることも大切です。
衣類なら、0.1%しか紫外線を透過しないので、デニムのジーンズがおすすめ。
また、帽子はツバの広いものがおすすめです。
さらに、目の紫外線をブロックするために、UVカットサングラスを使いましょう。
<参考記事>
4)窓からの紫外線をカット
紫外線の中でも、UVAは窓を透過して室内に入ってきます。
だから、窓をUVカットガラスにする、UVカットシールを貼るなどの対策で、窓から侵入する紫外線量を減らすことも大切なポイントです。
また、UVAは窓から2m離れると影響がとても小さくなるので、窓から離れることも簡単にできる紫外線ブロック法です。
ほかにも、窓際にすだれを置いたり、植物を置くなども良い方法です。
5)食べ物や睡眠でも紫外線対策
外出後で紫外線を浴びた後は、栄養や、睡眠を十分に摂ることが大切です。
栄養素としては、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどの肌の酸化を防ぐ成分や肌を回復させるビタミンB群などを摂ることも健康な皮膚へと回復させる鍵となります。
また、コラーゲンペプチドを摂ることも光老化予防になることが、わかっています。
<参考記事>
*紫外線対策の食べ物と飲料!日焼けや肌老化を防ぐ7つの栄養素は?
*コラーゲンを毎日食べて、紫外線による光老化や肌老化を予防しよう!
6.高齢の方の日焼け止めの選び方と使い方
1)日焼け止めの選び方
高齢の方は、皮膚が弱くなっている傾向にあります。
そのため、日焼け止めを選ぶ際にはいくつかのポイントがあります。
①刺激がなく肌に合うものを選ぶ
高齢の方の肌は若い世代より弱い傾向にあります。
エイジングインデックスを見ても明らかで、コラーゲンやエラスチンが減ったり、セラミドや天然保湿因子(NMF)なども減って、バリア機能が低下しています。
だから、刺激の少ない肌質に合うものを選ぶことが大切です。
その点では、高齢の方には、紫外線散乱剤だけを使ったノンケミカル処方の日焼け止めがおすすめです。
また、ノンケミカルなら太陽光線を浴びることで紫外線ブロック力が減少する光劣化が少ない点もメリットです。
さらに、パラベンや鉱物油など、人によっては肌に負担がかかるような成分があります。
特に敏感肌の方は、配合成分をきちんと確認してから購入するようにしましょう。
<ケミカルとノンケミカルの日焼け止めの違い>
②生活シーンに合った紫外線ブロック力
日焼け止めは、必ずしも高いSPFやPAは必要ありません。
生活シーンに合った紫外線ブロック力のものを選びましょう。
もちろん、いろんなものを使うのは大変なので、刺激がないなら高い紫外線ブロック力のものが1つあれば、どんな場合でもカバーできます。
<日焼け止めの生活シーンに合わせたSPF・PAの選び方・使い分け>
③落としやすさ
高齢の方にとっては、強いクレンジング料を使わなければ、落ちないような日焼け止めは、肌の負担になります。
できるだけ落としやすいものがおすすめです。
もし、洗顔だけで落とせるものを選びたいなら、ジェルタイプのものや全成分表示の最初に「水」と表記のあるタイプを選びましょう。
④乾燥肌やエイジングケアができる
高齢の方にとっては、日焼け止めで保湿ケアやエイジングケアができると便利です。
最近では、さまざまな保湿成分やエイジングケア化粧品成分を配合した日焼け止めが発売されています。
ヒアルロン酸、セラミド、コラーゲン、スクワラン、グリセリンといった保湿成分が配合されているものを選ぶようにするとよいでしょう。
また、ナールスゲンなどエイジングケア化粧品成分配合のものがおすすめです。
⑤使用感が良い
日焼け止めをずっと使うためには、白浮しないことやきしみ感がないことなど使用感も大切です。
自分にとって使いづらいものは避けましょう。
<参考記事>
*日焼け止めの使い分けと選び方は、年齢・季節・利用シーンで!
*SPF値だけで決めてはダメ?! UVケアを完璧にする日焼け止め選びとは?
*60代・70代も大切!エイジングケア化粧品の選び方と使い方
2)日焼け止めの使い方
日焼け止めは正しく使うことが大切です。
まずは、十分な量を塗りましょう。
SPFやPAは、2mg/㎠の量で測定したデータです。
これはかなりの量です。
医師等専門家による日焼け止め使用量の調査結果では、次の表のとおり使用量がかなり少ないことが報告されています。
日焼け止めのタイプ | 規定の必要量に対する割合 |
ジェル | 50% |
乳液 | 35% |
下地 | 25% |
また、汗や衣類でこすれたりすると日焼け止めが取れ、効果が減ってしまいます。
だから、こまめに塗り直すことも大切です。
<参考記事>
*日焼け止めは正しい塗り方と使い方が大切!紫外線をカットするコツ
3)飲む日焼け止めや貼る日焼け止めも選択肢
最近では、日焼け防止対策として、飲む日焼け止めや貼る日焼け止めが登場してきています。
飲む日焼け止めは、サプリメントなので気軽に摂取することができ、塗る日焼け止めと併用することも可能です。
7.高齢の方におすすめの日焼け止め
高齢の方の紫外線対策にオススメの日焼け止め・UV化粧下地として、ナールスヴェールをご紹介します。
1)ナールス ヴェールとは?
「ナールス ヴェール」は、京都大学と大阪市立大学で共同開発されたエイジングケア化粧品成分「ナールスゲン」を推奨濃度で配合した紫外線散乱剤だけのノンケミカルタイプの日焼け止めです。
紫外線散乱剤のみの配合ですが、SPF50+・PA++++という高いUVカット力を実現しています。
だから、どんな季節や生活シーンの紫外線もブロックできます。
また、乾燥肌をはじめ敏感肌やインナードライ肌でも使える、優しいタイプの日焼け止めです。
さらに、独自処方により、つけているのを忘れるほど軽いテクスチャーであることも大きな特徴です。
ナールス ヴェールの特徴を整理すると、次のとおりです。
- SPF50+&PA++++でどの季節でも日常生活や外出時の紫外線をしっかりカット
- 敏感肌の方にもオススメのノンケミカル&ノンパラベンでお肌に優しい処方
- お肌になじみやすい独自処方の肌色で白浮きしない
- べとべとしないノンオイリー処方で脂性肌の化粧下地としても使いやすい
- 汗や水でもメイクが崩れにくいウォータープルーフ処方
- ナールスゲン&ビタミンC誘導体配合でエイジングケアもできる
スクワランやセラミド、ヒアルロン酸、グリセリンなどの保湿成分配合でうるおいをキープ
<全成分>
シクロペンタシロキサン、水、酸化亜鉛、ジメチコン、BG、ポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、リンゴ酸ジイソステアリル、水酸化Al、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ハイドロゲンジメチコン、ステアリン酸、イソステアリン酸、グリセリン、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-2、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、スクワラン、ジステアルジモニウムヘクトライト、カルボキシメチルフェニルアミノカルボキシプロピルホスホン酸メチル(*)、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、セラミドNP、ヒアルロン酸Na、グリチルリチン酸2K、ヒメフウロエキス、イザヨイバラエキス、マグワ根皮エキス、トコフェロール、EDTA-3Na、フェノキシエタノール、酸化チタン、酸化鉄
(*)ナールスゲン
2)ナールス ヴェールはブルーライトもカット
「酸化鉄配合の日焼け止めでブルーライトはカットできる?検証結果!」でご紹介していますが、ナールス ヴェールがブルーライトをカットすることがわかりました。
このグラフが示すように、波長の短いブルーライトの場合、ほとんど透過しません。
真ん中あたりだと15%程度透過、つまり85%程度をカット、最も長い500nmなら25%程度透過、つまり75%カットしています。
これは平均で84.8%のカット率です。
完全に十分とはいえませんが、ノンケミカルで敏感肌でも使えるタイプの日焼け止めなのに、ここまでブルーライトをカットできるなら、とても良い検証結果です。
8.骨粗鬆症の予防にビタミンDは必要では?
1)長時間紫外線に浴びなくても良い
ビタミンDはカルシウムの吸収・代謝を促進して、丈夫な骨をつくるために大切な栄養素です。
また、生体リズムを調整する作用、殺菌作用などもあります。
そんなビタミンDは、80~90%は日光浴によって体内で生成されます。
だから、高齢の方にとっても、骨粗鬆症を予防する意味でも、極端に紫外線を避ける生活はマイナスです。
ただ、幸いなことに、ビタミンDの生成には1日10~15分程度の日光浴で十分とされています。
また、骨粗鬆症予防には、食事からのカルシウムとビタミンDの摂取や適度な運動習慣も大切です。
カルシウムは、牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品、骨ごと食べられる小魚、豆腐や納豆などの大豆製品、野菜類や海藻などに多く含まれます
ビタミンDは、魚類や豚肉、卵、きのこなどに多く含まれています。
<参考記事>
2)そのほかの紫外線のメリットは?
①皮膚の病気の治療に使われる
紫外線は、その免疫を抑える力を利用して、皮膚の病気を治すための医療に利用されることがあります。
乾癬やアトピー性皮膚炎などは、過剰な免疫反応を起こした場合、ステロイド外用薬などの塗り薬だけでは改善しないことがあります。
このような場合に、紫外線療法が使われます。
②天日干しは殺菌効果がある
紫外線には、強い殺菌力があります。
そのため、天日干しで黄色ブドウ球菌などの細菌を殺菌することが可能です。
生活の知恵として天日干しを取り入れることも良いことです。
9.まとめ
「高齢の方の紫外線対策は肌だけでなくカラダの健康のために大切!」をお届けしました。
なぜ、高齢の方が特に紫外線に注意が必要か、また、具体的な対策を取り上げました。
いかがだったでしょうか。
紫外線対策は、高齢の方でも基本は同じ。
日焼け止めをはじめ、さまざまな手段で紫外線をブロックすることです。
ただし、家族や介護者のサポートが必要な場合もあります。
この記事「高齢の方の紫外線対策は肌だけでなくカラダの健康のために大切!」が、エイジングケアアカデミーの読者の皆様のお役立てば幸いです。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト。
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
そんな中で、「これは!」という、みなさまの健康づくりのご参考になるような情報ご紹介したり、その時期に合ったスキンケアやエイジングケアのお役立ち情報をメールでコンパクトにお届けしています。
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