化粧水は90%が水!バシャバシャたっぷり使っても乾燥肌は改善しない

本記事はPRを含みます。
「エイジングケア」とは、年齢に応じた化粧品による肌のお手入れを指します。
「浸透」とは、角質層までの浸透を指します。
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化粧水をバシャバシャとたっぷり使って乾燥肌を改善しようとする女性が少なからずいます。

結論をいえば、これはNGです。

なぜなら、化粧水で水を必要以上にお肌に与えることで乾燥肌になってしまうから。

また、化粧水の保湿成分だけでは不十分だから!

この記事では、化粧水をバシャバシャとたっぷり使うことの問題点をご紹介します。

また、おすすめの化粧水を使ったエイジングケアもご紹介します。

<この記事の大切なポイント>
  • 化粧水をバシャバシャと大量に使うことは、お肌のためにはよくありません。乾燥肌のリスクになるので止めましょう。
  • 過度に化粧水を使っても保湿成分は必要以上にお肌に浸透しません。経済的にも無駄が多いのでたっぷり使うことは止めましょう。
  • 化粧水は、洗顔やクレンジングの後に適量使うことが正解です。その後に美容液や乳液などを使いましょう。
  • 化粧水でも保湿は可能ですが、配合成分の多くは水溶性の保湿成分です。いくらたっぷり使っても、保湿は完結しないので、美容液や保湿クリームも上手に使ってスキンケアやエイジングケアを行ないましょう。
  • 30代からのエイジングケアには、抗酸化作用やコラーゲン生成などをサポートする成分を配合したエイジングケア化粧水がオススメです。化粧水の役割としてはエイジングケアが大切です。
この記事の監修者
ナールスコム店長 村上清美

ナールスコム

ナールスコム店長 村上清美

メーカー営業、エステティシャンを経て、現在、ナールスゲン入りエイジングケア化粧品「ナールス」の公式サイト「ナールスコム」の店長として、ナールスブランドに関わる業務全般を担当。

<保有資格>
コスメコンシェルジュ
コスメコンシェルジュ
◆化粧品検定1級
◆日本エステティック協会認定エステティシャン
◆日本エステティック業協会上級認定エステティシャン
◆ソワンエステティック協会認定ビューティーセラピスト

記事の目次を紹介する女性のイラスト

1.化粧水たっぷり派のあなたは危険!

化粧水たっぷり派の女性

「化粧水は90%が水!バシャバシャたっぷり使っても乾燥肌は改善しない」をお届けします。

あなたは、乾燥肌を改善しようと保湿化粧水をバシャバシャとたっぷり使っていませんか?

そんなスキンケアやエイジングケアは今すぐ止めましょう。

化粧水をバシャバシャと大量に使い続けると、肌悩みが改善しないばかりか、肌老化の原因になって、美肌から遠ざかってしまいます。

きっとよかれと思っている化粧水の使い方だと思いますが、お金がもったいないばかりか、乾燥肌の原因になってしまうリスクもあるのです。

この記事では、なぜ化粧水をバシャバシャとたっぷり使うことが問題なのかを、保湿の意味とあわせてご紹介します。

また、おすすめのエイジングケア化粧水についてもご紹介します。

「バシャバシャ化粧水を使えばお肌が潤うのでは?間違っているの?」

「なぜたっぷり化粧水を使うと乾燥肌になるの?理由を教えて!」

「化粧水の役割って保湿ではなかったの?なぜ必要なの?」

「エイジングケアでは化粧水をどんなふうに使えばよいの?目的は?」

「化粧水ってほとんど水って本当?」

などが気になる方は、ぜひ、続きをチェックして下さいね。

<適量を正しく使ってエイジングケアをしていただきたい化粧水>

ナールスゲン配合エイジングケア化粧水「ナールスピュア」

ナールスゲン配合エイジングケア化粧水「ナールスピュア」

<ナールスピュアをお使いいただいた感想>

 

本当にキレイになれる!動画「ナールス60日間美肌プログラム」とは?

2.化粧水をバシャバシャとたくさん使ってはいけないのはなぜ?

化粧水をなぜバシャバシャ使ってはいけないのか考える女性

化粧水、美容液、乳液、保湿クリームの役割の違いとつける順番は?」でもご紹介のとおり、化粧水は洗顔後に真っ先に使うスキンケアアイテム。

バシャバシャとたっぷり使う方も多いようですが、なぜ問題なのでしょうか?

化粧水の種類には、収斂化粧水ふき取り化粧水などもありますが、それらも使いすぎは問題です。

1)水分の与えすぎは乾燥肌を助長する

化粧水の成分は、80%以上あるいは90%以上が水分です。

化粧水の成り立ちは、グリセリンBGなどの基本成分となるヒューメクタントコラーゲンヒアルロン酸などの保湿成分、乳化剤、安定化剤に微量のパラベンフェノキシエタノールなどの防腐剤です。

お肌を保湿したり柔軟にするために、適量を使うことはよいことです。

これが化粧水の役割です。

しかし、バシャバシャと大量に使った場合、体温ですぐに乾いてしまいます。

実は、化粧水が乾くときには、お肌のなかの水分や天然保湿因子(NMF)などの保湿成分が一緒に蒸発してしまうのです。

短時間に何度も化粧水をつけたり、吹きかけたりすればどうなるでしょうか?

乾燥肌が進んでしまいますね。

特に、インナードライ肌敏感肌乾燥性敏感肌肌質の方は、この点を注意しましょう。

このように化粧水だけをバシャバシャとたっぷり使うことは、お肌によいことではないのです。

特に、ヒアルロン酸の使いすぎは乾燥肌のリスクなので注意しましょう。

2)保湿成分が無駄になる

保湿成分が無駄になり驚く女性

ここで、「化粧水には保湿成分が含まれているから、たくさん使えば乾燥肌が防げるのでは?」

という疑問がわきますね?

化粧水に含まれるコラーゲンやヒアルロン酸などは、水溶性の保湿成分です。

これらは水になじみやすく、肌表面や表皮角質層で水分を保持します。

つまり、保湿効果を発揮するのです。

しかし、お肌はバリア機能があるので、必要以上に保湿成分を吸収しません。

だから、過度に保湿成分を与えても無駄なのです。

仮に乾燥肌を促進しないとしても、バシャバシャとたっぷり化粧水を使うことは、お金と時間の無駄なのです。

3)何度もコットンでつければ肌ダメージが

もう1つの問題点は、何度も化粧水をコットンでつけると、摩擦で肌ダメージのリスクが増えてしまうこと。

コットンで肌を擦れば、バリア機能にダメージを与えて乾燥肌を促進するだけでなく、メラニンが蓄積してシミの原因になってしまうこともあるのです。

また、長時間の化粧水パックも水浸し状態になるため、お肌にマイナスです。

このように、化粧水をバシャバシャと大量に使うデメリットは大きいのです。

だからこそ化粧水は適量に正しく使うことが大切なのです。





3.保湿をしっかり理解して化粧水を適量で正しく使おう

保湿をしっかり行う女性

1)保湿とは?

保湿を理解すれば、化粧水をバシャバシャとたっぷり使うよりも、スキンケアアイテムを順番に使ったり、使い分けるほうがよいことがわかります。

スキンケアアイテムといえば、化粧水以外にも美容液乳液保湿クリームがあります。

ほかにフェイスマスク美容オイルオールインワン化粧品もあります。

なぜ、こんなにいろんなスキンケア化粧品やエイジングケア化粧品があるのでしょうか?

その秘密は、「保湿」の3大要素です。

保湿の3大要素とは、皮脂膜、天然保湿因子(NMF)、セラミドなどの角質細胞間脂質の3つです。

人の皮膚では、この3つがバリア機能の維持と保湿を担っているのです。

また、肌表面には皮膚常在菌がいてこれもお肌を守っています。

皮脂膜は、皮脂腺から分泌される皮脂が混じったもので、脂肪酸やグリセリンと脂肪酸のエステル、ロウ、スクワラン、リン脂質、コレステロールなどの油性成分に加えて、ナトリウム、カリウム、カルシウム、塩素などの無機塩類、アミノ酸類乳酸ピロリドンカルボン酸ナトリウム(PCA-Na)尿素などの水溶性成分でできています。

皮脂膜は、お肌表面をカバーして、水分の蒸発を防ぎます。

水分、潤いのイメージ

天然保湿因子(NMF)は、アミノ酸(40%)、ピロリドンカルボン酸(およびその塩)(12%)、乳酸塩(12%)、尿素(7%)のほか、ミネラル塩類、有機酸(およびその塩)などの低分子の成分で組成されています。

これは水分を吸着して保持しています。

角質細胞間脂質には、セラミドのほかにも遊離脂肪酸、コレステロール、コレステロールエステルがあります。

そして、ラメラ構造という水と油を交互にする構造で、ミルフィーユのように水分を挟みこんでいます。

これらの成分は油分と水分が混じったものです。

おおざっぱなイメージでいえば、皮脂膜は保湿クリーム、天然保湿因子(NMF)は化粧水、角質細胞間脂質は美容液のようなはたらきをするのです。

そして多くの化粧品は、保湿の3大因子の成分と同じか、またはよく似た成分でできています。

保湿とは、この3つのはたらきが揃う必要があります。

その上で、皮膚常在菌や顔ダニがお肌を弱酸性に保つことで、健やかな美肌がキープできるのです。

<参考記事>

肌のセラミドを減らす物質「デルモカイン」とセラミドを増やす方法

敏感肌では皮膚常在菌の1つ表皮ブドウ球菌が少ない!改善法は?

2)化粧水を大量に使っても保湿できない!

化粧水は、水分を与えたり水溶性成分で保水することはできますが、水分の蒸発を防ぐことはできません。

また、油分の力で水分を保持することもできないのです。

だから、保湿はそれぞれのスキンケアアイテムの得意分野を組み合わせることが大切なのです。

つまり、保湿には水溶性の成分とシアバターワセリンなどのエモリエント(油溶性成分)の両方が大切なのです。

化粧水だけをバシャバシャとたっぷりと使ってはいけない理由がご理解いただけたのではないでしょうか?

つまり、化粧水の大量使用は保湿が十分できないので、乾燥肌対策としては不十分でデメリットが大きいのです。

<基礎化粧品のアイテムと期待できる保湿のプロセス>

基礎化粧品のアイテムと期待できる保湿のプロセスの表




4.化粧水ではエイジングケアによい成分を使おう

化粧水でエイジングケアに良い成分を使う女性

化粧水だけで保湿を考える必要がないことがわかりました。

バシャバシャとたっぷり使う必要はありませんが、エイジングケアに使いたい成分があります。

酸化を防いだり、コラーゲンやエラスチンなどの産生をサポートするエイジングケア化粧品成分がオススメです。

ここでは、水溶性のいくつかのおすすめの成分をご紹介します。

1)ナールスゲン

ナールスゲンは、京都大学と大阪市立大学の共同研究で生まれたアミノ酸誘導体です。

水分の保持、コラーゲン、エラスチン、ヒートショックプロテイン(HSP)47グルタチオンを増やす作用があります。

また、最近、ヒアルロン酸やシミを予防するHSP70を増やすこともわかってきました。

2)水溶性プロテオグリカン

水溶性プロテオグリカンには、高い保湿効果とともに、Ⅰ型コラーゲンを増やすはたらき、ヒアルロン酸を増やすはたらきがあります。

また、表皮をサポートするEGF(上皮成長因子、Epidermal Growth Factor)と同じようにはたらいてくれます。

3)水溶性&両親媒性ビタミンC誘導体&

水溶性ビタミンC誘導体のイメージ

ビタミンC誘導体は、抗酸化作用や美白作用、コラーゲン生成作用など、エイジングケアにとてもよい効果のある成分です。

しわ対策毛穴ケアにおすすめです

水溶性ビタミンC誘導体両親媒性ビタミンC誘導体が化粧水に使いやすいタイプです。

水溶性ビタミンC誘導体には、アスコルビン酸NaやVCエチル、両親媒性ビタミンC誘導体には、APPS(アプレシエ)などがあります。

また、最近、登場した両親媒性ビタミンC誘導体の3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸(セラミドプロモーター)があります。

この成分は、セラミドを増やしバリア機能を守ります。

そのため敏感肌でも使えます。

4)ネオダーミル

ネオダーミルは、グリセリン、、メチルグルコシド6 リン酸(MG6P)、銅、リシンプロリンを混合したエイジングケア化粧品成分です。

皮膚に最も多い1型コラーゲンと次に多いⅢ型コラーゲン、エラスチンを増やすはたらきがあります。

臨床試験で、深いしわを2週間で-15%浅くし、その体積を-13%小さくする結果が得られています。

5)ナイアシンアミド

ナイアシンアミドは、ビタミンB群の一種で、別名「ニコチン酸アミド」または「ビタミンB3」とも呼ばれる水溶性の成分です。

シワ改善肌荒れ対策美白ケアの医薬部外品の有効成分として認可を得ています。

6)酸化を防ぐ成分

コエンザイムQ10レスベラトール金コロイドエルゴチオネイントコフェロールトコフェリルリン酸Na、フラーレン、リコピン、アスタキサンチンなどの抗酸化作用を持つエイジングケア化粧品成分などもよい選択肢の1つです。

<エイジングケア化粧品成分のはたらき>

エイジングケア化粧品成分のはたらきの表

これらの成分を使ったエイジングケア化粧水の選び方は、次の記事も参考にしてください。

30代におすすめのエイジングケア化粧水!選び方と使い方のコツ

40代におすすめのエイジングケア化粧水!選び方・使い方は肌悩みで!

50代のエイジングケア化粧水は優しいのがおすすめ!選び方と使い方

メンズ(男性)も化粧水を使うのが常識!ランキングに頼らない選び方


5.おすすめの化粧水をバシャバシャ使わず適量でエイジングケア

適量でエイジングケアができるおすすめの化粧水ナールスピュア

保湿とエイジングケアにおすすめの化粧水があります。

エイジングケア化粧水の1つ、ナールスゲン配合のエイジングケアローション「ナールスピュア」

ナールスピュアは、30代からのエイジングケアを考える方なら、ピッタリのエイジングケア化粧水です。

私たちの化粧水ランキングでは第1位です。

乾燥肌対策だけではなく、しわやほうれい線たるみ毛穴など、エイジングサインの予防対策にピッタリなエイジングケアローションです。

その特徴は、次のとおりです。

  • ナールスゲンを推奨濃度で配合することによって、しっかりお肌に浸透し、エイジングケアをサポート
  • 両親媒性ビタミンC誘導体APPS(アプレシエ)配合による美肌効果
  • 高保湿成分プロテオグリカンとウィルブライドS-753配合による保湿効果
  • ビタミンE誘導体肌荒れなどを防ぐ
  • アルコールフリー
  • 香料・着色料・鉱物油などエイジングケアに不要な成分が無添加の化粧水
  • 界面活性剤完全フリーを実現

エイジングケアには、安い化粧水やプチプラ化粧水をバシャバシャ使うよりも、よいエイジングケア化粧品成分配合のものを適量使いましょう。

そんなナールスピュアは、2020年11月のリニューアルで3つの美容成分を追加しました。

1つ目は、両親媒性ビタミンC誘導体の3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸(セラミドプロモーター)。

2つ目はナイアシンアミド。

3つ目はPCA-Na。

ピロリドンカルボン酸ナトリウムのことで、天然保湿因子(NMF)の成分の1つであるアミノ酸に近い成分です。

これらの成分を配合することによって、保湿力をアップしました。

中でも3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸(セラミドプロモーター)とナイアシンアミドは、セラミドを増やす作用があることから、「補う保湿」ではなく「内側からの保湿力」を高めることができるようになりました。

大量にバシャバシャと使わなくても潤いをもたらす化粧水として、一層エイジングケアにおすすめです。

<動画で学ぶ化粧水のつけ方の基本>

エイジングケアローション「ナールスピュア」を使った化粧水のつけ方の動画です。

化粧水のつけ方、使い方の参考にご覧ください。

<参考書籍>
女医が教える、やってはいけない美容法33(慶田朋子 著、小学館

美人に化粧水はいらない(吉木伸子 著、講談社)

効果が9割変わる「化粧品」の使い方(小西さやか・櫻井直樹 著、青春出版社)


6.まとめ

記事のまとめ

化粧水をバシャバシャとたっぷり使うことが、乾燥肌を助長することになり、エイジングケアやスキンケアによくないことをご説明しました。

いかがだったでしょうか?

化粧水には、保湿効果はありますが、それは限定的です。

また、水分がほとんどなので与えすぎると無駄になったり、乾燥肌の原因になってしまうのです。

だから、化粧水の保湿における役割を理解して、正しく使うことが大切です。

また、保湿以上にエイジングケアを意識した使い方もあります。

この記事「化粧水は90%が水!バシャバシャたっぷり使っても乾燥肌は改善しない」を参考に、化粧水の役割と含まれる美容成分を正しく理解し、エイジングケアに役立てていただければ幸いです。

 

<参照論文>

「モイスチャライザー使用のメリットと注意点」、および 「過剰保湿やバリア機能低下のリスク」 を示す論文はありますので、それらをご紹介します。これらは「使用量・使用頻度を見直すべき」という主張の“科学的根拠”候補となります。

✅ 関連論文・研究例(化粧水・保湿の使用頻度/量/習慣と皮膚への影響)

【1】Held E, Sveinsdóttir S, Agner T.Effect of long-term use of moisturizer on skin

hydration, barrier function and susceptibility to irritants.Acta Derm Venereol. 1999;79(1):49–51.

PMID: 10086859 doi: 10.1080/000155599750011705

URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10086859/

日本語要旨:健常成人の前腕に、あるモイスチャライザーを1日3回、4週間にわたって継続使用した結果、水分保持(皮膚の電気容量による)自体は向上したものの、その後ナトリウムラウリル硫酸(SLS)によるパッチテストを行ったところ、保湿剤使用側の皮膚では 経皮水分喪失(TEWL)がより大きく上昇し、刺激に対する感受性が高まった。つまり、「長期間かつ頻回のモイスチャライザー使用」がかえって皮膚のバリア機能を弱め、刺激に弱い状態を誘発する可能性を示す。 化粧水・保湿剤の“使いすぎ”や“過剰保湿”への注意を促す、古典的かつ重要な実験データ。

【2Purnamawati S, Rees JL, Rutter N, et al.The role of moisturizers in addressing various kinds of dermatitis: a review.Postepy Dermatol Alergol. 2017;34(5):455–460.

PMID: 29209736 (PMC: PMC5849435)

日本語要旨:乾燥肌、湿疹、アトピー性皮膚炎など、さまざまな皮膚状態におけるモイスチャライザーの役割を整理。保湿剤は角層水分量の回復、NMFや皮膚脂質の補填、炎症の軽減などに有用とされるが、処方・成分・使用量・頻度を誤ると、逆にバリア機能を乱し、炎症や刺激を誘発する可能性もあると警告。 このレビューは、モイスチャライザーの“適切な使用の重要性”を理論的に支えるもの。

【3】Madnani N, Deo J, Dalal K, et al. Revitalizing the skin: Exploring the role of barrier repair moisturizers. J Cosmet Dermatol. 2024;23(5):1533-1540.

PMID: 38214440 doi: 10.1111/jocd.16171

日本語要旨:バリア修復系モイスチャライザーの作用機序(ヒューメクタント/エモリエント/オクルーシブ、セラミド等)と臨床的有用性を整理。肌質や年齢・肌悩みに応じて処方と使用量・頻度を最適化する重要性を述べる。化粧水を含む“保湿の設計と適切な使い方”の重要性を示している。

【4】Seol JE, Cho GJ, Jang SH, Ahn SW, Hong SM, Park SH, Kim H.Effect of Amount of Daily Water Intake and Use of Moisturizer on Skin Barrier Function in Healthy Female Participants.Ann Dermatol. 2024;36(3):145–150.

PMID: 38816975 doi: 10.5021/ad.23.067

日本語要旨:この研究は、健康な成人女性を対象に、毎日の水分摂取量と保湿剤(モイスチャライザー)使用のどちらが皮膚バリア機能および水分保持により効果的かを、4週間の介入で比較した。被験者を「水分摂取 1 L 以上 vs 未満」のグループに分け、さらに「追加水分摂取」「保湿剤塗布」「両者」「なし(対照)」の 4 群にランダム割付。結果として、水分摂取のみでは皮膚の水分量(SCH)や TEWL に有意な改善は見られなかったが、保湿剤を使用した群では、角層水分量が明確に増加。特に、前腕・手背・すねなど露出部位で顕著だった。著者らは「短期間では、保湿クリームの定期使用の方が、単なる水分摂取より皮膚の潤い改善に有効」と結論づけており、化粧水・保湿剤の“適切な塗布”が肌のバリア機能や水分保持にとって水分摂取以上に重要という実証データとなっている。これは、化粧水(保湿剤)の使用頻度・適正量・塗布の有効性を示す論拠となることを示唆している。

【5】Seol JE, Cho GJ, Ahn S, et al. Effect of Amount of Daily Water Intake and Use of Moisturizer on Skin Barrier Function in Healthy Female Participants: A Randomized Controlled Trial. Ann Dermatol. 2024;36(3):213-221.

PMID: 38816975 doi: 10.5021/ad.23.067

日本語要旨(要点+本題との関係): 4週間RCTで、保湿外用の継続は追加の水分摂取よりも早期に角層水分量改善を示した。毎日・適量の保湿がバリア改善に有利で、化粧水の使用量・頻度が適切であることが重要である。

 

著者・編集者・校正者情報

著者情報 株式会社ディープインパクト 富本充昭
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)

ナールスエイジングケアアカデミー編集長

京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。

医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。

文部科学省後援日本化粧品検定1級

化粧品検定1級

一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト

著作(共著)

KOLドクターの的確な人選と良好な関係作りのコツ

医薬品マーケティングにおける市場・売上予測と戦略策定

(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 やすだともよ

医学出版社、医学系広告代理店にて編集・ライターとして、医師向け、患者向けの情報提供資材や書籍等の記事の編集・執筆や、国内・海外医学会取材・記事執筆を行う。

当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。

そんな中で、「これは!」という、みなさまの健康づくりのご参考になるような情報ご紹介したり、その時期に合ったスキンケアやエイジングケアのお役立ち情報をメールでコンパクトにお届けしています。

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