お肌のくすみといっても、乾燥、メラニン、糖化などその原因はさまざまです。
そんなくすみを改善するための基礎化粧品の1つが化粧水。
では、くすみを改善する対策のための化粧水の選び方のコツは?
この記事では、くすみの解消に役立つ化粧水の成分や選び方についてご紹介します。
- くすみとは、肌が本来持っているはずのうるおいや透明感が失われ、顔全体が黄色や灰色っぽくなって、なんとなく暗く見える状態です。この状態は老け顔にみえるので、化粧水などによるスキンケアやエイジングケアで改善しましょう。
- くすみの原因は、メラニンの蓄積、血行不良、肌の乾燥、ターンオーバーの乱れ、毛穴の汚れ、お肌の糖化、喫煙などさまざまあります。
- そんなくすみには、化粧水などで改善できるものとできないものがあります。お肌の糖化や血行不良、喫煙が原因の場合は、化粧水などの基礎化粧品だけでは改善しません。
- くすみ対策の化粧水の1つは美白化粧水ですが、原因に応じて保湿や抗酸化などを考えることが大切です。だから、保湿成分やエイジングケア化粧品成分を知ることも大切です。
- くすみ対策は自分の肌に合う化粧水を選ぶことが大切です。その3つのポイントは、高保湿成分を選ぶこと、エイジングケア化粧品成分が入っているものを選ぶこと、そして刺激成分を避けることです。
- くすみ対策は化粧水を正しく使うことも大切です。また、加えて美容液や保湿クリームなども必要に応じて使いましょう。
- くすみの予防のためには、クレンジングや洗顔でメイクや汚れをしっかり落とすこと、また紫外線対策も大切です。さらに、美肌を意識したバランスのよい食べ物をはじめ、日常の生活習慣が大切です。
ナールスコム店長 村上清美
メーカー営業、エステティシャンを経て、現在、ナールスゲン入りエイジングケア化粧品「ナールス」の公式サイト「ナールスコム」の店長として、ナールスブランドに関わる業務全般を担当。
<保有資格>
コスメコンシェルジュ
◆化粧品検定1級
◆日本エステティック協会認定エステティシャン
◆日本エステティック業協会上級認定エステティシャン
◆ソワンエステティック協会認定ビューティーセラピスト
*血行不良等のくすみの原因と対策の全てがわかる!|エイジングケア化粧品のナールス
CONTENTS
1.くすみ対策で化粧水を使おうとお考えのあなたへ
「失敗で老け肌!くすみ対策の化粧水の正しい選び方の3つコツとは?」をお届けします。
年齢を重ねるごとに気になってくるお肌のくすみ。
くすみが目立つと、お肌の透明感がなくなって、実年齢より老けて見られてしまう肌悩みです。
そんなくすみは、エイジングケア世代の女性にとっては美肌の敵。
なかでも目元のくすみがあると、表情まで暗く見えてしまいます。
だから、予防美容が大切ですね。
しかし目立ってしまえば、改善の対策が必要です。
くすみ対策といえば、すぐに美白化粧水などでのシミ対策を思いつきますが、必ずしも美白ケアだけが正解ではないのです。
なぜなら、一口にくすみといってもその原因やタイプによって対策の方法は異なります。
美白化粧水も対策の1つに間違いありませんが、保湿化粧水で対策することで十分な場合もあります。
また、30代以上になればエイジングケア化粧水を使ったほうがよい場合もあります。
さらに、化粧水などエイジングケア化粧品では改善できないタイプのくすみもあります。
つまり、あなたのくすみの原因に合ったお手入れをすることが、より短期間で効率よくくすみを改善する対策なのです。
くすみの改善のための全般的なお話は、「肌のくすみの原因と改善・解消の7つのエイジングケア対策!」でご紹介していますので、ここでは化粧水ランキングだけに頼らないくすみケアのための化粧水の選び方や使い方に焦点をあてて、ご紹介します。
「くすみって美白化粧水以外でもケアできるの?何を選べばよいの?」
「私のくすみは、どんな化粧水を選べばよいの?教えて欲しい!」
「オススメのくすみケア化粧水を知りたい!どんなアイテムがよいの?」
「エイジングケア化粧水で改善しないくすみの対策は?できることは?」
「くすみ対策の化粧水の使い方を知りたい!」
などが気になる方は、ぜひ、続きをお読みください。
また、くすみ対策を3分間で理解したい場合は、「くすみの無い美肌を得る3つの基本!|動画で3分間エイジングケア」や下記の動画をご覧ください。
<3分でわかる!くすみのエイジングケア>
くすみのエイジングケア方法は?
<動画で見るくすみ対策>
寒いこの時期は要注意!くすみの原因と対策
<くすみ対策に!おすすめのスキンケア用品>
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くすみのない肌は優しいクレンジングで始める!
*皮膚科医監修のアミノ酸系洗浄成分のクレンジングジェル「ナールス エークレンズ」
*本当にキレイになれる!動画「ナールス60日間美肌プログラム」とは?
2.くすみの症状と原因
くすみ対策の化粧水について考える前に、くすみの症状と原因をおさらいしましょう。
1)くすみとは
くすみは、その症状が多様なので、言葉で表現するのが難しい肌悩みです。
一般的には、肌が本来持っているはずのうるおいや透明感が失われ、顔全体が黄色や灰色っぽくなって、なんとなく暗く見える状態を指します。
困ったことにくすみは自分では自覚しにくいことが特徴です。
くすみのサインとしては、次のようなものがあります。
いつものお肌と比較して、暗さや違和感を感じたら肌がくすんでいる可能性があります。
早めに原因を突き止めて、自分の肌質や肌状態に合わせた対策をとっていくことが大切です。
2)くすみの原因を整理しよう
くすみには主に7つの原因があります。
①血行不良
血液は全身に巡っています。血液循環がうまくいくことで、適切にお肌まで栄養が届けられ老廃物が排出されるのです。
冷え症や肌疲労、運動不足や睡眠不足などが原因で血行不良になると、リンパの流れも滞りむくみを引き起こします。
結果、肌のターンオーバーが乱れ、顔から赤みが失われ顔全体が暗くなりくすむことがあるのです。
冬場のくすみはこのパターンが多くなります。
血行不良によるくすみは、青ぐすみとも呼ばれます。
疲労が蓄積する夕方にくすみが目立つケースもあります。
また、慢性的な肩こりなどに悩まされている人は、血液の循環が悪くなり、青ぐすみになりやすいのです。
このタイプのくすみにはフェイスマッサージも効果的です。
とくに、顔冷えがないように工夫したり運動習慣を取り入れるなど、生活習慣を見直すことも効果的です。
②メラニン色素
紫外線ダメージによって大量に生成されたメラニンが上手く排出されず、くすみの原因になることもあります。
メラニンは紫外線から肌を守るためにつくられるものなので、本来は、「悪者」ではありません。
通常なら、肌のターンオーバーにともなって自然に排出されます。
しかし、紫外線ダメージが大きいなど何らかの原因でターンオーバーが乱れ、排出が遅れたり、できなくなります。
それが、シミとなってお肌がくすむのです。
夏の時期のくすみはこのパターンが多くなります。
③肌の乾燥
透明感がある肌は、美しく見えます。
これは、肌のキメが整い自然なうるおいがあることで、光を均等に反射して瑞々しく見せてくれているのです。
反対に、肌が乾燥することでキメが乱れると、肌がデコボコしてしまい、細かい影が生まれて全体的にくすんで見えてしまいます。
つまり、肌の乾燥もくすみの原因です。
乾燥しやすい冬場や、乾燥肌の人は特に注意したいタイプのくすみです。
特に、乾燥肌の場合は、日中の紫外線ダメージやエアコンの乾燥などの影響を受ける夕方になってからくすみが目立つこともあります。
乾燥肌の方は、バリア機能が低下して角質が未成熟な場合が多く、外的刺激を受けやすい状態に。
夕方になって乾燥から肌を守るために皮脂が増加し少しうるおいが生まれると、逆にそれまで目立たなかったメラニン色素が見えだして、急にくすんだように見えてしまう場合があるのです。
秋のくすみや冬のくすみは、血行不良に加えて乾燥肌が原因であることが多くなります。
④ターンオーバーの乱れ
肌は約28日間かけてターンオーバーを繰り返します。
古い角質は自然に剥がれ落ちる仕組みが機能しているのです。
しかし、肌のターンオーバーが乱れると、古い角質が肌表面に残ったままになり、角質肥厚の状態となります。
その結果、肌がごわついたり、褐色がかった灰色にくすんで見えてしまうのです。
ターンオーバーが促進されすぎの場合もくすみを引き起こします。
この場合は、未熟な角質層が肌の一番上の表皮に上がってしまい、キメが乱れるのです。
ターンオーバーの乱れは、血行不良やメラニンの色素沈着によるくすみを同時に引き起こしやすいという特徴があります。
春のゆらぎ肌や秋枯れ肌によるくすみは、このパターンが多くなります。
⑤毛穴の汚れ
毛穴の黒ずみなど汚れが詰まっていると、肌がくすんで見えます。
からだを毎日洗うように、何もしないと肌にホコリや汚れ、また分泌された皮脂などが付着したままになります。
特に顔は、メイクをするので、化粧品が日中しっかり肌に付いています。
しっかりクレンジングや洗顔をしたつもりでも、メイク落としが不十分だったり、過剰分泌された皮脂などが鼻の毛穴に詰まっていると、くすみの原因になります。
さらに、メイクが酸化して角栓が過度に大きくなっていちご鼻も目立ってしまいます。
肌全体が健やかな状態を保てるように、日々お手入れすることが大切です。
毛穴の汚れによるくすみは夏に多くなります。
⑥肌の糖化
近年話題になっているのが肌の糖化です。
体内の余分な糖質とたんぱく質が結びつきAGEs(最終糖化生成物)という原因物質に変化することで引き起こされます。
AGEsが黄褐色なので、肌が黄色や茶色っぽく見えてしまうので、糖化によるくすみは、黄ぐすみと呼ばれます。
糖化は、肌老化を早めてしまう可能性があり、エイジングケアの観点からも対策が必要と認識されています。
甘いものや炭水化物などの糖質を控えることが大切で、主に食生活の見直しをすることが鍵になるといえるでしょう。
糖化によるくすみを改善してくれるエイジングケア化粧品成分はいまのところありません。
また、肌の老化が原因で角質肥厚が起こり、くすみが生じることもあります。
⑦喫煙から生じるくすみ
喫煙は、毛細血管を収縮させてしまうため、肌に十分が酸素や栄養素が行き渡らなくなり、くすみを引き起こす原因になるといわれています。
からだの老化を促進させてしまうため、くすみ以外にもたるみやほうれい線、しわなどさまざまなエイジングサインを引き起こします。
いつまでも若々しい肌を保ちたいという方には、禁煙をオススメします。
また、他人のタバコの煙を吸い込んでしまう受動喫煙も美容や健康を害するリスクになるため、十分に注意しましょう。
喫煙と肌の老化の関係については、「喫煙がお肌の老化を加速!タバコで老け顔になる原因と対策」をご覧ください。
3.くすみ対策の化粧水の選び方の3つのコツ
1)くすみ対策の化粧水の選び方の基本
いま、くすみの原因を確認してきましたが、化粧水やスキンケアアイテムで対策できるくすみは、次の4つです。
- 乾燥によるくすみ
- 毛穴の汚れによるくすみ
- メラニンの蓄積によるくすみ
- ターンオーバーの乱れによるくすみ
化粧水にはさまざまな種類がありますが、乾燥肌やターンオーバーの乱れは、保湿が対策の中心となるので保湿化粧水で対策することが基本です。
毛穴の汚れは、化粧水以前に毛穴汚れ対策のクレンジング料や洗顔料でしっかり汚れ落とし、お肌の酸化を防ぐことが大切です。
くすみをケアできるクレンジング料を選びましょう。
また、くすみ対策の化粧水でも、毛穴の黒ずみ対策の化粧水と同じく酸化を防ぐことが大切。
だから、抗酸化作用のある成分を配合したエイジングケア化粧水を使うことが基本です。
メラニンの蓄積の対策は、医薬部外品である美白化粧品で対策することが基本です。
また、ターンオーバーが遅くて角質肥厚などがある場合は、ふき取り化粧水も選択肢になります。
しかし、アルコールやグリコール酸などが含まれているので刺激が強く、エイジングケア世代の方や敏感肌、インナードライ肌などの方にはオススメできません。
続いて、くすみ対策の化粧水の選び方の3つのコツをご紹介します。
2)刺激性のある成分を避けてくすみ対策の化粧水を選ぶ
くすみ対策の化粧水の選び方の1つ目のコツは、刺激成分を避けることです。
どんな原因のくすみであっても自分の肌質に合わない化粧水は使えません。
普通肌や脂性肌ならどんな化粧水でも大丈夫な場合が多いのですが、乾燥肌、混合肌、インナードライ肌、乾燥性敏感肌、敏感肌の方は、刺激のある成分に注意が必要です。
また、普通肌や脂性肌でもエイジングとともにお肌は乾燥肌傾向になります。
だから、30代からのエイジングケア化粧水では、刺激のある成分に注意が必要なのです。
もちろん、40代の化粧水や50代の化粧水ではより優しさを重要視することが大切です。
だから、エイジングケア世代や高齢で乾燥肌の方は、敏感肌化粧水を選ぶことをオススメします。
気をつけたい成分としては、アルコール、AHA(フルーツ酸)、PG、DPG、鉱物油などの刺激性のある成分です。
くすみのエイジングケアのためには、アルコールフリー化粧水がオススメです。
また、ビタミンC誘導体化粧水は、さまざまなはたらきがあるのでくすみ対策に使いたいよいエイジングケア化粧品成分ですが、高濃度の場合には刺激になるリスクが高まるので要注意です。
さらに合成香料や合成着色料などもくすみケアには役立ちませんから、これらが無添加の化粧水がオススメです。
全成分表示をチェックして刺激性のある成分は避けるようにしましょう。
3)くすみ対策の化粧水で使いたい保湿成分
くすみ対策の化粧水の選び方の2つ目のコツは、保湿力の高い保湿成分を配合したものを選ぶことです。
原因が何であれ、くすみを改善する上で保湿はとても大切です。
そのため保湿化粧水はもちろんのこと、エイジングケアケア化粧水にとっても保湿力は大切です。
乾燥肌を改善するくすみ対策によい水溶性の保湿成分をご紹介します。
①プロテオグリカン
プロテオグリカンは、近年注目が集まっている水分を抱え込む保湿成分です。
ヒアルロン酸に匹敵する高い保湿力があります。
また、EGF(上皮成長因子)に近いはたらきによって、コラーゲンやヒアルロン酸を増やすサポートをすることがわかっています。
もともととても高価な成分でしたが、鮭の鼻軟骨から抽出することができるようになり、供給と価格が安定することで化粧品やサプリメントにも使われるようになりました。
刺激がないので、くすみ対策にプロテオグリカン配合の化粧水やプロテオグリカン美容液はオススメです。
ただし、ヒアルロン酸などより高価なことから、プロテオグリカン配合の化粧水は高価な傾向にあることがデメリットです。
②ヒアルロン酸
保湿成分としてコラーゲンなどと同じく高い効果を発揮してくれるものがヒアルロン酸です。
ヒアルロン酸は、主に肌の真皮にありますが、一部、表皮の奥にもあります。
ただし、外部からヒアルロン酸入り化粧水を塗っても真皮にまでヒアルロン酸を届けてくれるわけではありません。
化粧水に入っているヒアルロン酸は、肌の角質層をうるおわせ、水分量の保持をサポートする役割があります。
分子量の違いなどで大きくは、次の3つがあります。
- ヒアルロン酸ナトリウム
- 加水分解ヒアルロン酸(低分子ヒアルロン酸)
- アセチルヒアルロン酸(スーパーヒアルロン酸)
ただし、ヒアルロン酸の使いすぎは乾燥肌の原因になるので注意しましょう。
③コラーゲン
コラーゲンは、肌の乾燥などが原因のくすみに効果を発揮します。
マリンコラーゲン、フィッシュコラーゲン、動物由来のコラーゲンなどがあります。
コラーゲンは、肌にうるおいを与えるだけでなく、うるおいをキープして肌を瑞々しく保つ効果があります。
通常のコラーゲンは、分子が大きいため角質層に浸透しにくいですが、肌の表面に留まりうるおいのある肌を保持してくれます。
ナノ化したコラーゲンは、角質層まで浸透して保湿力を発揮します。
コラーゲンは、乾燥によるくすみ対策の化粧水に使いたい成分です。
ただし、化粧水に配合されるコラーゲンが真皮にあるお肌のコラーゲンになるわけではありません。
ほかにも、コラーゲンに似たはたらきをする保湿成分にエラスチンがあります。
④グルコシルセラミド&ユズセラミド
セラミドは、一般的には油溶性成分です。
ヒト型セラミドなどは油溶性なので、化粧水よりもセラミド美容液やセラミドクリームとして使うほうがおすすめです。
しかし、植物由来のセラミドであるグルコシルセラミドやユズセラミドは水溶性の成分なので、セラミド化粧水としてもオススメの成分の1つです。
また、くすみ対策の化粧水の基本成分として、グリセリン、BG(ブチレングリコール)、アミノ酸などがあります。
4)くすみ対策のエイジングケア化粧品成分
くすみケアの化粧水の選び方の3つ目のコツは、エイジングケアに着目した成分配合のものを選ぶことです。
そんな成分をご紹介します。
①ナールスゲン
ナールスゲンは、京都大学が開発した成分であり、高いエイジングケア効果を期待できることから近年急速に注目を集めています。
331.26ダルトンという小さな分子で、角質層に浸透して水分を保持するはたらきがあります。
ナールスゲンには、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸、ヒートショックプロテイン(HSP)47、シミを防ぐHSP70を増やすはたらきがあり、肌本来の力を十分に発揮させることで、毛穴で目立つくすみも予防できます。
また、保湿作用、お肌表面で抗酸化物質グルタチオンを増やす作用、紫外線による光老化の抑制作用も認められています。
さらにビタミンCとの相乗効果で、コラーゲンの産生がさらに高まることが確認されています。
ナールスゲンとビタミンC誘導体がともに配合されたエイジングケア化粧水がオススメです。
②ビタミンC誘導体
ビタミンC誘導体には、メラニンの生成を抑制する美白効果、毛穴の引き締め・詰まりの改善効果、酸化を防ぐ抗酸化作用、ニキビの予防、コラーゲンの生成を促ししわやたるみを防ぐ効果などがあります。
だから、くすみをはじめさまざまなエイジングサインの原因に総合的に作用してくれる成分といえます。
ビタミンC誘導体は、水溶性ビタミンC誘導体、油溶性ビタミンC誘導体、両親媒性ビタミンC誘導体があります。
エイジングケア化粧水には、水溶性ビタミンC誘導体や両親媒性ビタミンC誘導体が配合されます。
水溶性には、アスコルビン酸ナトリウムやビタミンCエチルなどがあります。
両親媒性には、APPS(アプレシエ)や3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸(セラミドプロモーター)があります。
中でも、3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸は、セラミドを増やすはたらきがあります。
また、敏感肌で起こっている皮膚の神経線維が伸びるのを抑制する効果があります。
この成分は、ビタミンC誘導体の中でもとくにくすみ対策におすすめです。
なお、多くのメリットのあるビタミンC誘導体ですが、保湿力は弱いので、合わせて保湿成分が入っている化粧水を選ぶことがオススメです。
また、刺激性があることもデメリットの1つです。
③ナイアシンアミド
ナイアシンアミドはビタミンB群の一種で、別名「ニコチン酸アミド」または「ビタミンB3」とも呼ばれる成分です。
シワ改善、肌荒れ対策、美白ケアの医薬部外品の有効成分として認可を得ています。
もちろん、化粧品成分としての使用も可能なので、くすみ対策や肌荒れケアの化粧水にオススメの成分です。
④ネオダーミル
ネオダーミルは、単一のエイジングケア化粧品成分ではなく、グリセリンやメチルグルコシド6 リン酸(MG6P)、リシン、プロリンなどを混合したものです。
コラーゲンやエラスチンの産生を促す作用があるので、くすみ対策以外でもほうれい線対策のエイジングケア化粧品などに配合されます。
若さのコラーゲンと呼ばれるⅢ型コラーゲンを増やすことから、注目が集まっている成分です。
⑤プラセンタエキス
プラセンタエキスは、美白成分としても有名ですが、エイジングケアの効果もあります。
美白作用のほかにも保湿、血行促進、新陳代謝促進など、多彩な作用があります。
プラセンタエキスは、馬、豚、羊の胎盤(プラセンタ)から抽出した成分で、アミノ酸、ビタミン、ミネラルなどが豊富です。
⑥ビタミンE誘導体
ビタミンE誘導体は、血行を促進する効果や抗酸化作用がある成分です。
ビタミンE誘導体(トコフェロール)は、油溶性成分なので化粧水には不向きですが、リン酸を加えて改良し、水溶性の性質も持たせたのが、両親媒性ビタミンE誘導体トコフェリルリン酸ナトリウムです。
いま、紹介した以外でもフラーレン、アスタキサンチン、ナイアシンなどもくすみ対策に使いたいエイジングケア化粧品成分です。
4.美白化粧水でくすみ対策
1)美白化粧水によるくすみ対策とは?
メラニンの蓄積によるシミやくすみには、美白化粧水を使う方法も選択肢の1つです。
しかし、美白化粧水でくすみやシミを消すことはできません。
また、もとの肌以上に白くすることもできません。
美白化粧水は、厚生労働省が認めた美白成分を配合したものですが、それでもその効果の範囲は、次のように限られています。
- 紫外線ダメージで日焼けしたお肌を本来の色に戻すこと
- いまあるシミ・そばかすを目立たなくすること
- シミ・そばかすを予防すること
つまり、美白化粧水の効果は、あくまで予防なのです。
2)くすみ対策の美白化粧水の成分
メラニン色素がつくられるプロセスを、どこかの段階で抑えるのが美白成分のメカニズムです。
①信号ブロック型の美白成分
信号ブロック型の美白成分は、メラニンをつくるための情報物質を抑制し、指令が届かないようにブロックします。
カモミラET、トラネキサム酸、t-AMCHAなどがあります。
②活性阻害型の美白成分
活性阻害型の美白成分は、シミの原因となるメラニンをつくり出す酵素チロシナーゼの活性を阻害することで、メラニン色素がつくられないようにします。
ビタミンC誘導体、ダエダリンA、ハイドロキノン、アルブチン、コウジ酸、エラグ酸、ルシノール、プラセンタエキス、トラネキサム酸、油溶性甘草エキス(グラブリジン)などがあります。
③成熟阻害型の美白成分
チロシナーゼの成熟化を阻害し、分解を促進する成分です。
ナイアシンアミド、マグノリグナン、リノール酸などがあります。
④受け渡しブロック型の美白成分
受け渡しブロック型の美白成分は、メラニン色素が表皮細胞に蓄積されることを阻止するはたらきをします。
D-メラノTMが、受け渡しブロック型の美白成分です。
また、トラネキサム酸やマグノリグナンは、肝斑の治療薬としても使われます。
3)美白化粧水を選ぶポイント
美白化粧水は、美白成分が含まれているので医薬部外品(薬用化粧品)です。
そのなかでも、オススメは ビタミンC誘導体やプラセンタエキスを配合したものです。
その理由は、美白作用以外にもエイジングケアの効果も発揮すること、また美白のメカニズムとして白抜けなどのリスクが小さいことです。
このほか、美白成分以外の保湿成分に着目して選ぶことも大切です。
5.オススメのくすみ対策の化粧水
くすみ対策でオススメしたい化粧水が、ナールスゲン配合のエイジングケアローション「ナールスピュア」。
ナールスピュアは、くすみのエイジングケアを考える方なら、どなたでも使っていただけるナールスゲン推奨濃度配合のエイジングケア化粧水です。
くすみ対策だけではく、しわやほうれい線、たるみ毛穴などエイジングサインの予防対策にピッタリなエイジングケアローションです。
また、アルコールフリー化粧水であり、界面活性剤などが無添加の化粧水です。
その特徴は、次のとおりです。
- ナールスゲンを推奨濃度で配合することによって、しっかりお肌に浸透し、エイジングケアをサポート
- 両親媒性ビタミンC誘導体APPS(アプレシエ)配合による美肌効果
- 高保湿成分プロテオグリカン配合による高い保湿効果
- ビタミンE誘導体配合で肌荒れなどを防ぐ
- アルコールフリー、香料・着色料・鉱物油などが無添加、界面活性剤完全フリー
こうした特徴は、くすみ対策の化粧水を選ぶ3つのポイントをすべてカバーしています。
つまり、ナールスピュアはくすみ対策にピッタリです。
そんな、ナールスピュアは、新たに3つの美容成分を追加して2020年11月にリニューアル。
1つ目は、先ほども紹介したセラミドを増やすビタミンC誘導体の3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸(セラミドプロモーター)。
2つ目は、ナイアシンアミド。
3つ目がPCA-Na。
ピロリドンカルボン酸ナトリウムのことで、天然保湿因子(NMF)の成分の1つであるアミノ酸に近い成分で、潤いをアップさせるはたらきがあります。
これらの成分を配合することによって、くすみのケアを一層サポートできるようになりました。
<全成分表示>
水、BG、グリセリン、ベタイン、PEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン、ベタイン、1,2-ヘキサンジオール、3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸、PCA-Na、カルボキシメチルフェニルアミノカルボキシプロピルホスホン酸メチル、アスコルビルリン酸Na、トコフェリルリン酸Na、ナイアシンアミド、パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na、水溶性プロテオグリカン、フェノキシエタノール
ほかのくすみ対策のおすすめの化粧水は、「おすすめや人気のくすみ対策化粧水の厳選11種!あなたはどれを選ぶ?」を参考にしてくださいね。
なお、さまざまな化粧品成分のはたらきは、次の表を参考にしてください。
<エイジングケア化粧品成分とその効果>
6.くすみ対策の化粧水の使い方
1)化粧水をつける順番と使い方の基本
くすみ対策の化粧水の選び方と同時に大切なのが使い方です。
まず、化粧水は洗顔やクレンジング後のまっさらな状態でつけましょう。
どんなによい成分が含まれていて自分に合った商品でも、正しく使えていないと、逆効果となります。
化粧水を選んだら、正しい使い方をするように意識しましょう。
肌に浸透できる量には限りがありますので、化粧水を多めに使ったからといって効果が高まるとは限りません。
むしろ使い過ぎは乾燥肌の原因になりますので、気をつけましょう。
化粧水の使い方については、「化粧水の正しい使い方とつけ方で美肌に!上手なエイジングケア」で詳しくご紹介していますので、ここではポイントをご紹介します。
また、化粧水の使い方は、次の動画も参考にしてください。
<化粧水の使い方の動画>
2)エイジングケアならコットンよりハンドプレスを
エイジングケア世代の方がくすみ対策を行う場合、化粧水はコットンをより手で使うことをオススメします。
なぜなら、手を使うことでお肌の状態をいつもチェックできるからです。
また、化粧水をつけた後は、ハンドプレスすることもオススメです。
ハンドプレスする場合は、きつく押し込めるのではなく、デリケートな肌を労るように優しい力加減でじんわりと浸透させましょう。
3)ごわつきが原因のくすみは化粧水パックを
お肌がゴワゴワする角質肥厚でくすんでいる場合は、化粧水パックがオススメです。
化粧水パックは、フェイスマスクと同じ密閉効果によって、美容成分をお肌の奥まで届ける方法です。
それでも、お肌のゴワゴワが気になる場合は、化粧水の前に酵素洗顔を行うこともよい方法です。
くすみ対策の酵素洗顔は、「肌のくすみの改善に酵素洗顔の効果は?エイジングケアのコツ」も参考にしてくださいね。
4)パッティングを控えめに
化粧水をパッティングでつける方法はくすみ対策にメリットとデメリットがあります。
メリットは、次のとおりです。
- 化粧水をより深くまで浸透させることができる
- 血行が改善する
- 毛穴が引き締まる
しかし、デメリットとして、摩擦や刺激が強くなってお肌にダメージを与えるリスクもあります。
エイジングケア世代の方には、化粧水のパッティングは控えめにすることをオススメします。
5)イオン導入も上手に取り入れる
ターンオーバーを改善してくすみを解消するには、イオン導入もよい選択肢になります。
ビタミンC誘導体、アミノ酸、ナールスゲン、プラセンタエキス、トラネキサム酸などは、分子量が小さく電流でマイナスイオン化するので、美顔器の1つであるイオン導入器を使ってお肌の角質層の奥、あるいはそれ以上まで届けることができます。
先ほど、くすみ対策にオススメとしてご紹介したナールスピュアは、イオン導入に適した化粧水です。
ぜひ、一度試してみてはいかがでしょうか。
一方、バリア機能が低下していたり、濃度の高いビタミンC誘導体化粧水の場合は刺激を感じてしまうリスクもあります。
エイジングケア世代では、お肌も薄くなっているので、イオン導入は慎重に行いましょう。
7.くすみのケアは化粧水だけでなく美容液や保湿クリームも使おう
くすみを改善する上で保湿はとても大切ですが、化粧水だけでは不十分な場合があります。
なぜなら、化粧水は水溶性の保湿成分(ヒューメクタント)を中心に配合するため、皮脂膜に近いはたらきの油溶性成分(エモリエント)で水分の蒸発を防ぐことは不得意だからです。
どんなくすみ対策の化粧水でも、化粧水だけで保湿が完結しないことを理解しておきましょう。
だから、くすみ対策は化粧水だけではなく、美容液や乳液、保湿クリームも使うことが必要なのです。
エイジングケア世代の方は、美容液や保湿クリームで、セラミドをはじめ、シアバターやスクワランなどの油溶性の保湿成分も補ってくすみ対策をより強化しましょう。
くすみ対策の美容液や保湿クリームは、美容液ランキングや保湿クリームランキングだけではなく、しっかりと成分をチェックしてくださいね。
8.まだある!くすみの対策
1)生活習慣に気を付けよう
くすみ対策は、化粧水などエイジングケア化粧品だけではなく、アンチエイジングを意識した生活習慣で予防することが大切です。
特に、黄ぐすみは、糖化が原因なので、糖分の多いお菓子や清涼飲料水、揚げ物や炒め物を控えめにすることで予防が可能です。
3大栄養素をはじめ、ビタミンやミネラルなど、バランスのよい美肌のための食べ物をきちんと摂ることを心がけましょう。
まず、内側から乾燥肌を防ぐ食材や栄養素、セラミドを増やす食べ物、抗酸化作用のある食材や栄養素を積極的に摂りましょう。
また、野菜の食べ方も大切です。
食物繊維を豊富に含む食べ物で便秘を防ぐことも美肌にプラスです。
ほかにも質の高い十分な睡眠、適度な運動なども大切です。
2)紫外線対策でくすみ予防
紫外線もシミによるくすみの原因です。
また、乾燥やお肌の酸化をもたらします。
だから、紫外線対策はくすみの予防の基本です。
春や夏だけでなく、秋や冬も紫外線対策を行いましょう。
また、衣類や日傘、サングラスなどファッションや紫外線対策グッズなどを上手に使うことも大切です。
特に、目元のくすみ対策にはUVカットサングラスをかけましょう。
さらに、紫外線のアフターケアとして、ビタミンACEを含む果物や野菜などを摂り入れましょう。
ビタミンC誘導体やビタミンE誘導体を配合したエイジングケア化粧水をお出かけ後に使うことも紫外線によるくすみの予防が期待できます。
9.まとめ
くすみの症状や原因をまとめるとともに、くすみを改善するための化粧水の選び方や使い方をご紹介しました。
くすみと一口にいってもその原因はさまざま。
美白化粧水もその対策の1つですが、保湿も大切です。
ご自分のくすみがどんな原因なのかをしっかり把握した上で、その原因にアプローチする化粧水を選びましょう。
また、くすみは化粧水だけで改善しない場合もありますので、そのほかのアイテムでエイジングケアを行ったり、生活習慣の改善など内側からの対策も実施しましょう。
からだや肌の老化を完全に止めることはできませんが、スキンケアなどを工夫することでスピードをゆるやかにすることは可能です。
年齢を重ねても美しい人は存在します。
自分がどのような肌を目指したいのか考えておくと、日ごろのケアを無理なく続けることができるでしょう。
この記事「失敗で老け肌!くすみ対策の化粧水の正しい選び方の3つコツとは?」が、エイジングケア世代の肌悩み解消のお役に立てば幸いです。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
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